検査項目解説 掲載内容は、2023 年 5 月 1 日時点の情報です。

血液学検査

項目コード 検査項目 分類 実施料
判断科区分
所要日数

00501
2A010

白血球数
(WBC)

白血病などの血液疾患や炎症性疾患の診断・経過観察に用いられるスクリーニング検査である。

血液学検査
血球計数

21

血液

1~2日

00502
2A020

赤血球数
(RBC)

貧血、多血症の診断に用いられる基本的な検査である。

血液学検査
血球計数

21

血液

1~2日

00503
2A030

ヘモグロビン
(Hb)

血液中の血色素であるヘモグロビンを測定する検査である。貧血などの血液疾患のスクリーニング検査として用いられる。

血液学検査
血球計数

21

血液

1~2日

00504
2A040

ヘマトクリット
(Ht)

血液中に占める赤血球の全容積をパーセント表示した値である。貧血のスクリーニングと分類に用いられ、貧血で低値を示す。

血液学検査
血球計数

21

血液

1~2日

00554
2A050

血小板数
(PLT)

止血機構の中心を担う血小板の数を調べる検査である。自己抗体やDICなどによる消費の亢進、骨髄疾患や肝硬変で減少をみる。

血液学検査
血球計数

21

血液

1~2日

00505
2A060

平均赤血球容積
(MCV)

貧血、多血症の診断に用いられる基本的な検査である。

血液学検査
血球計数

1~2日

00506
2A070

平均赤血球血色素量
(MCH)

貧血、多血症の診断に用いられる基本的な検査である。

血液学検査
血球計数

1~2日

00507
2A080

平均赤血球血色素濃度
(MCHC)

貧血、多血症の診断に用いられる基本的な検査である。

血液学検査
血球計数

1~2日

00540
2A110

網状赤血球数
(レチクロ)

脱核した赤血球の中で最も若い赤血球の数を調べる検査である。骨髄の赤血球産生亢進に伴って増加し、造血能をみる検査として有用である。

血液学検査
血球計数

12

血液

1~2日

00541
2A090

好酸球数

アレルギー疾患において増加する好酸性の白血球の数を調べる検査である。寄生虫感染でも増加することが知られている。

血液学検査
血球計数

17

血液

2~3日

00542
2A090

喀痰中好酸球

ライト染色により喀痰中の好酸球を調べる検査である。気管支喘息などのアレルギー疾患で陽性を示す。

血液学検査
血球計数

15

血液

2~3日

00529
2A300

鼻汁中好酸球

血液学検査
血球計数

15

血液

2~3日

00508
2A160

白血球像

白血球の形態と分画から、感染症や血液系悪性腫瘍などの診断を行う基本的な検査である。

血液学検査
形態学的検査

15

血液

1~2日

00530
2A160

赤血球像

赤血球の形態異常から、血液疾患の病態を鑑別する検査である。

血液学検査
形態学的検査

2~3日

00553
2A170

骨髄像
(マルク)

骨髄穿刺液の組織形態学的所見から血球の産生動向を知り、各種血液疾患、悪性腫瘍の骨髄転移などを診断する検査である。

血液学検査
形態学的検査

788

血液

7~14日

00550
2A230

血液塗抹標本 ペルオキシダーゼ染色

血液または骨髄塗抹標本を用いてペルオキシダーゼ染色を行う検査である。顆粒球・単球系細胞は陽性となり、急性白血病の病型分類に必須である。

血液学検査
形態学的検査

各27加算

血液

2~4日

03118
2A190

血液塗抹標本 エステラーゼ染色

血液または骨髄塗抹標本を用いてエステラーゼ染色を行う検査である。単球、マクロファージ系細胞や巨核球系細胞の大部分は、びまん性に強陽性に染色される。

血液学検査
形態学的検査

各27加算

血液

2~4日

00587
2A240

血液塗抹標本 鉄染色

血液または骨髄塗抹標本を用いて、非ヘモグロビン鉄を染色し、鉄代謝異常の有無を形態学的に調べる検査である。貧血の鑑別診断に有用である。

血液学検査
形態学的検査

各27加算

血液

2~4日

03607
2A200

血液塗抹標本 PAS染色

血液または骨髄塗抹標本を用いてPAS染色を行う検査である。多糖類や糖タンパクが染色され、赤白血病やリンパ系悪性腫瘍で異なる染色パターンを示す。

血液学検査
形態学的検査

各27加算

血液

2~4日

01306
2A180

血液塗抹標本 ALP染色

末梢血の塗抹標本を用いてALP染色し、NAPスコアを算出する検査である。成熟好中球で陽性となりCMLで低値をとる。

血液学検査
形態学的検査

各27加算

血液

2~4日

04169
2A230

骨髄液塗抹標本 ペルオキシダーゼ染色

血液または骨髄塗抹標本を用いてペルオキシダーゼ染色を行う検査である。顆粒球・単球系細胞は陽性となり、急性白血病の病型分類に必須である。

血液学検査
形態学的検査

各40加算

血液

2~4日

04172
2A190

骨髄液塗抹標本 エステラーゼ染色

血液または骨髄塗抹標本を用いてエステラーゼ染色を行う検査である。単球、マクロファージ系細胞や巨核球系細胞の大部分は、びまん性に強陽性に染色される。

血液学検査
形態学的検査

各40加算

血液

2~4日

04170
2A240

骨髄液塗抹標本 鉄染色

血液または骨髄塗抹標本を用いて、非ヘモグロビン鉄を染色し、鉄代謝異常の有無を形態学的に調べる検査である。貧血の鑑別診断に有用である。

血液学検査
形態学的検査

各40加算

血液

2~4日

04171
2A200

骨髄液塗抹標本 PAS染色

血液または骨髄塗抹標本を用いてPAS染色を行う検査である。多糖類や糖タンパクが染色され、赤白血病やリンパ系悪性腫瘍で異なる染色パターンを示す。

血液学検査
形態学的検査

各40加算

血液

2~4日

00549
2A400

マラリア原虫

血液塗抹標本を用いてマラリア原虫の存在を調べる検査である。

血液学検査
血液寄生虫類

40

血液

2~3日

07934
2B030

プロトロンビン時間
(PT)

外因系の凝固活性を総合的に判定するスクリーニング検査である。肝不全、凝固因子欠乏症で遅延し、血栓性静脈炎で短縮する。

血液学検査
出血凝固検査

18

血液

2~3日

00556
2B020

活性化部分トロンボプラスチン時間
(APTT)

内因性凝固活性の指標である。PTとともに出血性素因の疑われる場合にスクリーニングに用いられる検査である。血友病で延長する。

血液学検査
出血凝固検査

29

血液

2~3日

00559
2B100

フィブリノーゲン
(FIB)

血栓を形成するフィブリンの前駆体である。炎症で増加し、重度の肝機能障害、DICなどでは減少する。

血液学検査
出血凝固検査

23

血液

2~3日

00560
2B120

血中FDP

線溶亢進状態の把握に用いられる検査である。特にDIC、血栓溶解療法のモニタリングに有用である。

血液学検査
出血凝固検査

80

血液

2~3日

00582
2B120

尿中FDP

腎臓局所における凝固線溶状態を反映する指標である。腎疾患の病態鑑別に有用な検査である。

血液学検査
出血凝固検査

72

尿便

2~3日

03982
2B140

D-ダイマー

FDPとの併用で、一次・二次線溶亢進の鑑別に用いられる検査である。線維素溶解療法時のモニターとしても有用である。

血液学検査
出血凝固検査

包括130

血液

2~3日

01186
2B700

プロテインC 《抗原量》

血管内皮細胞で活性化され、抗凝固作用を発揮するビタミンK依存性のタンパク質である。減少により血栓傾向となる。

血液学検査
出血凝固検査

包括232

血液

2~5日

01139
2B700

プロテインC 《活性》

血管内皮細胞で活性化され、抗凝固作用を発揮するビタミンK依存性のタンパク質である。減少により血栓傾向となる。

血液学検査
出血凝固検査

包括234

血液

2~3日

04205
2B711

プロテインS 《遊離型抗原量》

肝臓由来の凝固阻害因子プロテインCの補酵素である。主に下肢静脈血栓などの遺伝性血栓症の診断に用いられる。

血液学検査
出血凝固検査

包括158

血液

2~3日

15074
2B710

プロテインS 《活性》

肝臓由来の凝固阻害因子プロテインCの補酵素である。主に下肢静脈血栓などの遺伝性血栓症の診断に用いられる。

血液学検査
出血凝固検査

包括163

血液

2~5日

00573
2B260

プラスミノーゲン活性
(PLG)

線維素を溶解するプラスミンの前駆物質である。肝臓で合成され、重症の肝疾患、DICなどで低値を示す。

血液学検査
出血凝固検査

100

血液

2~3日

06857
2B310

トータルPAI-1
(t-PAI-1)

プラスミノーゲンアクチベーターと結合して線溶系を抑制する糖タンパクである。血栓症、DICで高値となる。

血液学検査
出血凝固検査

包括240

血液

2~5日

00572
2B200

アンチトロンビン活性
(AT)

主に肝臓で産生される糖タンパクで凝固亢進状態を把握する有用な検査である。DICで著しく減少する。

血液学検査
出血凝固検査

70

血液

2~3日

03983
2B210

トロンビン・アンチトロンビン複合体
(TAT)

トロンビンとアンチトロンビンが1:1の割合で結合した複合体である。間接的にトロンビンの増減を知ることができる。

血液学検査
出血凝固検査

包括176

血液

2~3日

00574
2B270

アンチプラスミン活性
2PI)(α2プラスミンインヒビター)

線溶系活性の指標となる検査である。プラスミンと特異的に結合し、線溶系を抑制するタンパク質の活性を測定する検査である。

血液学検査
出血凝固検査

包括128

血液

2~3日

03642
2B280

α2プラスミンインヒビター・プラスミン複合体
(PIC)

測定の難しい血中プラスミンの動きを直接的に反映する検査である。血栓溶解療法のモニタリングやDICの診断に有用である。

血液学検査
出血凝固検査

包括154

血液

2~3日

00075
2B110

可溶性フィブリンモノマー
(SF)

血液凝固において早い段階から生成されるため、早期の凝固亢進の指標となる検査である。

血液学検査
出血凝固検査

93

血液

2~5日

04198
2B110

可溶性フィブリンモノマー複合体(SFMC)定量

血液学検査
出血凝固検査

包括221

血液

2~5日

01324
2B600

β-トロンボグロブリン
(β-TG)

血小板活性化の指標であり、血栓性疾患や血栓症準備状態を反映して高値となる。採血条件や検体の取り扱いには注意が必要である。

血液学検査
出血凝固検査

包括176

血液

3~9日

01348
2B620

血小板第4因子
(PF-4)

血小板活性化の指標であり、血栓症の推定や、抗血小板剤のモニタリングに有用な検査である。採血条件や検体の取り扱いに注意が必要である。

血液学検査
出血凝固検査

包括178

血液

3~9日

04613
2B730

トロンボモジュリン 〈血清〉
(TM)

血管内皮細胞で産生され、抗凝固作用と線溶促進作用を持つタンパク質である。全身性血管障害を来す疾患で高値を示す。

血液学検査
出血凝固検査

包括204

血液

2~5日

04613
2B730

トロンボモジュリン 〈血漿〉
(TM)

血管内皮細胞で産生され、抗凝固作用と線溶促進作用を持つタンパク質である。全身性血管障害を来す疾患で高値を示す。

血液学検査
出血凝固検査

包括204

血液

2~5日

01131
2B450

フォン・ウィルブランド因子定量
(第Ⅷ因子様抗原)

止血機構および凝固亢進調節に関わる高分子タンパク質の定量測定である。フォン・ウィルブランド病では低値となる。

血液学検査
出血凝固検査

包括147

血液

2~5日

04686
2B480

フォン・ウィルブランド因子活性
(リストセチンコファクター)

凝固第Ⅷ因子のキャリアータンパク質の活性を測定する検査である。凝固および血小板機能調節に関わり、フォン・ウィルブランド病で低下しネフローゼ症候群で上昇する。

血液学検査
出血凝固検査

包括129

血液

2~5日

27268
2B495

ADAMTS13活性

止血因子であるフォン・ウィルブランド因子を特異的に切断する酵素の活性を測定する検査である。活性低下で血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)を発症する。

血液学検査
出血凝固検査

400

血液

3~5日

27165
2B496

ADAMTS13インヒビター定量

止血因子であるフォン・ウィルブランド因子を特異的に切断する酵素の活性を測定する検査である。活性低下で血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)を発症する。

血液学検査
出血凝固検査

1000

血液

3~5日

15028
5G530

HIT抗体[出血凝固検査]
(血小板第4因子-ヘパリン複合体抗体)

抗凝固薬であるヘパリン投与で惹起される血小板減少症の診断マーカーである。陽性の場合、ヘパリン使用は禁忌とされる。

血液学検査
出血凝固検査

390

免疫

2~3日

07898
5G501

ループスアンチコアグラント 《希釈ラッセル蛇毒試験法》[出血凝固検査]

凝固因子とリン脂質の複合体に対する自己抗体である。習慣性流産を来す抗リン脂質抗体症候群の鑑別に有用である。

血液学検査
出血凝固検査

273

免疫

2~3日

15037
5G502

ループスアンチコアグラント 《リン脂質中和法》[出血凝固検査]

血液学検査
出血凝固検査

273

免疫

2~5日

15072
5B045

C1-インアクチベーター活性[出血凝固検査]
(C1エステラーゼインヒビター)(C1インヒビター)(C1インアクチベータ)

血液学検査
出血凝固検査

260

免疫

2~8日

01340
2B350

第Ⅱ因子活性
(F2)

プロトロンビンとも呼ばれるトロンビンの前駆物質の活性を測定する検査である。先天性異常による欠乏症のほか、ビタミンKの不足時に低値となる。

血液学検査
出血凝固検査

包括223

血液

2~5日

01656
2B370

第Ⅴ因子活性
(F5)

内因系および外因系凝固反応に関わる凝固因子であり、プロトロンビンをCaイオンの存在下で活性化するタンパク質である。

血液学検査
出血凝固検査

包括223

血液

2~5日

01676
2B380

第Ⅶ因子活性
(F7)

外因系の凝固過程において組織トロンボプラスチンおよび第Ⅹ因子を活性化する糖タンパクである。ビタミンK依存性のため、ビタミンK欠乏症で低値になる。

血液学検査
出血凝固検査

包括223

血液

2~5日

00597
2B390

第Ⅷ因子活性
(F8)

vWFと結合して存在する内因系凝固タンパク質である。先天的欠乏で血友病Aを来す。

血液学検査
出血凝固検査

包括223

血液

2~5日

00598
2B400

第Ⅸ因子活性
(F9)

内因系の凝固機序に関与するビタミンK依存性の凝固因子である。代表的な欠乏症として血友病Bが知られている。

血液学検査
出血凝固検査

包括223

血液

2~5日

01677
2B410

第Ⅹ因子活性
(F10)

内因系・外因系両方の凝固反応に関わるビタミンK依存性の凝固因子である。出血傾向および血栓傾向を知るための指標である。

血液学検査
出血凝固検査

包括223

血液

2~5日

01678
2B420

第ⅩⅠ因子活性
(F11)

内因性凝固の初期段階に関与する凝固因子の活性を測定する検査である。欠乏症で低値となり、DICや肝硬変などで出血傾向の指標となる。

血液学検査
出血凝固検査

包括223

血液

2~5日

01679
2B430

第ⅩⅡ因子活性
(F12)

凝固系機序の最も初期の段階に関連する凝固因子である。PT正常、APTT異常で出血傾向がない場合に第ⅩⅡ因子欠乏を疑う。

血液学検査
出血凝固検査

包括223

血液

2~5日

01680
2B440

第ⅩⅢ因子定量
(F13)

凝固系機序の最終段階で働く因子である。フィブリン安定化因子とも呼ばれ、出血性素因のスクリーニング検査として用いられる。

血液学検査
出血凝固検査

包括223

血液

2~5日

01924
2B460

第Ⅷ因子インヒビター
(F8INH)

血液凝固因子である第Ⅷ因子もしくは第Ⅸ因子に対する抗体である。凝固因子製剤投与中の血友病患者で失活因子となる。

血液学検査
出血凝固検査

包括144

血液

2~5日

01925
2B470

第Ⅸ因子インヒビター
(F9INH)

血液凝固因子である第Ⅷ因子もしくは第Ⅸ因子に対する抗体である。凝固因子製剤投与中の血友病患者で失活因子となる。

血液学検査
出血凝固検査

包括144

血液

2~5日

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