WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
03983 |
トロンビン・アンチトロンビン複合体 |
遠心
|
15 ↓ 02 |
凍 |
CLEIA | ng/mL 3.0 未満 |
包括171 D006 24 血液 |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
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03983 |
トロンビン・アンチトロンビン複合体 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
15 ↓ 02 |
凍 |
CLEIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
ng/mL 3.0 未満 |
包括171 D006 24 血液 |
2~3日 |
備考
検体
- 必ず血漿分離の上、ご提出ください。
- 検体提出(容器番号02)は、4mL容器をご使用ください。
- 採血方法の不適により異常高値を示すことがあります(ツーシリンジ採血法にてお願いします)。
- チャート参照:出血凝固検査において、多項目同時依頼の際の必要血漿量は、[0.40 + (0.10 x 依頼項目数)]mLが目安となります。
参考
- 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。
「出血凝固検査」中分類共通の特記事項
- クエン酸血漿をご提出の際は、3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、温度設定18℃~25℃、1,500×gで15分以上または2,000×gで10分以上遠心分離し、血漿を凍結してご提出ください。
[ご参考]「遠心力の換算表」(チャート参照)を掲載しています。
診療報酬
- 保険名称:出血・凝固検査/トロンビン・アンチトロンビン複合体(TAT)
- 実施料:包括171
- 診療報酬区分:D006 24
- 判断料区分:血液学的検査
チャート
容器
容器番号15:血液凝固検査用容器
- 採取量: 1.8mL
- 添加剤:
3.2%クエン酸Na
0.2mL - 保管方法:常温
- 有効期間:容器および外袋表示
- 主な検査項目: 凝固因子活性,
PT,APTT,FIB,
AT,血中FDP
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
参考文献
木村真波, 他: 機器・試薬 33, 525, 2010.
検査項目解説
臨床的意義
トロンビンとアンチトロンビンが1:1の割合で結合した複合体である。間接的にトロンビンの増減を知ることができる。
トロンビン・アンチトロンビン複合体(TAT)とは、トロンビンとアンチトロンビン(AT)の複合体であり、播種性血管内凝固(DIC)や血栓性疾患の指標に用いられる検査である。
ATとは、ヘパリンと強い親和性を持つ糖タンパクで、ヘパリンの存在下で凝固因子(Ⅶa,Ⅹa,XIa,XⅡa)、カリクレインを阻害する。また、トロンビン、すなわち第Ⅱa因子は、第Ⅹa因子によりプロトロンビン(第Ⅱ因子)が活性化されたものである。このトロンビンとATが1対1の割合で結合したものがTATである。
トロンビンの直接測定は技術的に不可能であるため、TATを測定することで間接的にトロンビンの動態を知ることができる。TATの血中半減期は10~15分ときわめて短いため、採血時点における血液凝固亢進状態あるいは血栓準備状態を知ることができる。
TATが高値を示す代表的疾患として、DICが挙げられる。DICでは凝固が亢進し血栓傾向にあるため、凝固を抑制すべくATがトロンビンと結合する結果、TATは高値を示すと説明されている。
駆血帯の過度の使用や採血の遷延は凝固系を刺激するため、しばしばTAT値の上昇をもたらす。
【高値を示す疾患】
播種性血管内凝固,肺血栓塞栓症,脳梗塞
関連疾患
D65.8:播種性血管内凝固 → D65-D69:凝固障害
I26.9.2:肺血栓塞栓症 → I26-I28:肺循環疾患
I63.9.4:脳梗塞 → I60-I69:脳血管疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.