WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 12 月 2 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00574 |
アンチプラスミン活性 |
遠心
|
15 ↓
02 |
2週 凍 |
合成基質法 | % 85~118 |
包括128 D006 16 血液 |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
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00574 |
アンチプラスミン活性 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
15 ↓
02 |
2週 凍 |
合成基質法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
% 85~118 |
包括128 D006 16 血液 |
2~3日 |
備考
検体
- 必ず血漿分離の上、ご提出ください。
- 検体提出(容器番号02)は、4mL容器をご使用ください。
- チャート参照:出血凝固検査において、多項目同時依頼の際の必要血漿量は、[0.40 + (0.10 x 依頼項目数)]mLが目安となります。
「出血凝固検査」中分類共通の特記事項
- クエン酸血漿をご提出の際は、3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、温度設定18℃~25℃、1,500×gで15分以上または2,000×gで10分以上遠心分離し、血漿を凍結してご提出ください。
[ご参考]「遠心力の換算表」(チャート参照)を掲載しています。
診療報酬
- 保険名称:出血・凝固検査/プラスミンインヒビター(アンチプラスミン)
- 実施料:包括128
- 診療報酬区分:D006 16
- 判断料区分:血液学的検査
チャート
容器
容器番号15:血液凝固検査用容器
- 採取量: 1.8mL
- 添加剤:
3.2%クエン酸Na
0.2mL - 保管方法:常温
- 有効期間:容器および外袋表示
- 主な検査項目: 凝固因子活性,
PT,APTT,FIB,
AT,血中FDP
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
参考文献
坂東史郎, 他: 機器・試薬 8, 811, 1985.
検査項目解説
臨床的意義
線溶系活性の指標となる検査である。プラスミンと特異的に結合し、線溶系を抑制するタンパク質の活性を測定する検査である。
血管壁が傷害され出血が起こると、凝固系の産物であるフィブリン(線維素)が析出し、血栓が形成される。次いで止血が完成すると、余分な血栓を溶解するため、プラスミンを主体とする線維素溶解系(線溶系)が働き、フィブリン分解産物(FDP)がつくられる。ここで線溶系が働きすぎると、逆に出血傾向が招来されてしまう。そこで線溶系が働き過ぎないよう、コントロールするのが、アンチプラスミンである。
アンチプラスミンには、プラスミンを直接に阻害するα2プラスミンインヒビター(α2PI)と、プラスミンの産生を根元で抑制するプラスミノゲン・アクチベーター・インヒビターが知られ、α2PIが線溶活性の指標として用いられる。抗プラスミン活性を示すものには他に、α2マクログロブリン、α1アンチトリプシンなどもあるが、それらの作用はα2PIと比べるとはるかに弱い。α2PIは400余りのアミノ酸からなるタンパク質で、1:1の割合でプラスミンと特異的に結合して複合体(plasmin inhibitor complex:PIC)を形成し、即効性を持ってプラスミンを失活させる。
α2PIがプラスミンに結合する部位は、プラスミンがフィブリンに結合する部位と同一なため、いったんフィブリンに結合したプラスミンは、アンチプラスミンによる分解作用を受けにくい。このような理由でフィブリンの分解は徐々にしか進行せず、生理的現象としては、緩やかな線溶が認められる。しかし、フィブリンの析出が進むと、それに伴いフィブリン溶解も亢進する。つまり線溶活性の亢進により、上昇したプラスミン活性を中和するため、アンチプラスミンは消費され、その結果α2PIは減少する。
なお、α2PIは主に肝臓で産生されるが、肝障害では産生低下のため血中濃度低下がみられる。低値の原因が線溶系亢進か肝疾患か判定し難い場合は、α2PI・PICを測定する。なお、先天性α2PI欠損の報告はあるが、きわめてまれである。
【低値を示す疾患】
播種性血管内凝固,肝障害
関連疾患
D65.8:播種性血管内凝固 → D65-D69:凝固障害
K76.9.4:肝障害 → K70-K77:肝疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.