検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2018年10月1日時点の情報です。

入力コード 01874  統一コード 5F018 
項目名 HBc抗体 《凝集法》
hepatitis virus Bc antibody, PA
実施料
141
判断料区分 免疫 
健康保険名称  HBc抗体半定量・定量 
検査方法
PHA
検査材料
血清
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 血清 0.3
01
冷蔵
報告所要日数
2~4日
基準値  

陰性(-)

64 倍 未満

臨床的
意義 
B型肝炎ウイルスのコア蛋白に対する抗体。感染早期より出現し長期間陽性。キャリアは特に高値。IgM-HBc抗体は感染初期のみ出現。
   HBc抗体は、B型肝炎ウイルス(HBV)のコア蛋白に対する抗体である。感染の比較的早期から血中に出現し、年余に渡り血中で検出される。このため「HBc抗体陽性」だけでHBV感染状態か、感染既往かの鑑別は難しい。しかし力価をみればおよその推定は可能であり、一般に感染既往者でHBc抗体の力価は低く、HBVキャリア(無症候性持続感染者)において高力価を示す。

 CLIA法による測定では、S/CO値が10.0を超える場合、高力価としてHBVキャリアの可能性が高いとされている。因みにS/COとはS(Sample;検体の値)/CO(cut-off値)のことであり、カットオフインデックスと基本的に同じものである。

 以前行われていたRIA法では陽性の場合、容易に飽和点に達してしまうため、高力価か低力価かの判定には200倍希釈再検を加える必要があったが、現在用いられているCLIA法では測定レンジが広くなったことでこの問題が解決し、その結果報告日数が短縮されている。

 一方、凝集法によるHBc抗体の臨床的意義は、CLIA法と同等であり、定量性に優れている。だが感度面ではCLIA法にやや劣るとされる。

 「HBc抗体」は、IgGとIgM抗体を合わせて検出している。急性B型肝炎ウイルス感染では比較的早期、すなわちHBs抗原が陰性化し、HBs抗体が出現する以前よりHBc抗体は検出される。もし、より早期の診断に照準を合わせるならば、IgM-HBc抗体が適している。IgM-HBc抗体はHBV感染の初期に一過性に出現する抗体で、急性期のB型肝炎では一般に高抗体価を示す。(チャート欄参照)またHBs抗原を検出し得ない一部の急性B型肝炎や、発症時にすでにHBs抗体が陽性化した劇症肝炎においても高値を示すため、診断的意義が高い。

 HBVキャリアでは通常、HBc抗体高力価陽性、IgM-HBc抗体陰性である。しかし急性増悪期に、IgM-HBc抗体陽性化がみられる事がある。機序は肝細胞壊死に伴うHBc抗原大量放出に対する免疫応答、と考えられているが、一般にIgM-HBc抗体価は低値に留まるという。

 なお、ウイルスの核酸定量が可能となった現在、急性期の診断やウイルス量を把握するためにはHBV-DNA検査が有用である。しかしキャリアのスクリーニングにおいて、HBc抗体検査の意義は失われていない。
陽性を示す病態 
[HBc抗体(低抗体価)]
 HBV感染の既往

[HBc抗体(高抗体価)]
 現在のHBV感染、HBVキャリア

[IgM-HBc抗体(低抗体価)]
 HBV感染の急性期(急性B型肝炎)、HBVキャリアの急性増悪期

[IgM-HBc抗体(高抗体価)]
 HBV感染の急性期(急性B型肝炎)
関連項目 HBs抗原 《凝集法》, HBs抗原 《精密測定》, HBs抗体 《凝集法》, HBs抗体 《精密測定》, HBe抗原, HBe抗体, IgM-HBc抗体, HBV-DNA定量《TaqManPCR法》, HBVプレコア/コアプロモーター変異検出,
算定備考

「HBc抗体」、「IgM-HBc抗体」を同時に測定した場合はいずれか一方のみの算定となります。

ご注意

肝炎ウイルス検査判定基準は【肝炎ウイルス検査判定基準】参照

チャート 

B型急性肝炎の臨床経過とHBV関連マーカーの動態

B型肝炎ウイルスマーカーの診断指標

容  器 
提出容器

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