WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

00574

アンチプラスミン活性
2PI)(α2プラスミンインヒビター)antiplasmin

2B270-0000-022-315

血液
1.8

遠心

 

クエン酸血漿
0.5

15

 

02

 

 

2週

合成基質法

%

85~118

包括128

D006 16

血液

2~3日

項目
コード
検査項目

00574

アンチプラスミン活性
2PI)(α2プラスミンインヒビター)antiplasmin

2B270-0000-022-315

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
1.8

遠心

 

クエン酸血漿
0.5

15

 

02

 

 

2週

合成基質法
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

%

85~118

包括128

D006 16

血液

2~3日

備考

検体

  • 必ず血漿分離の上、ご提出ください。
  • 検体提出(容器番号02)は、4mL容器をご使用ください。
  • チャート参照:出血凝固検査において、多項目同時依頼の際の必要血漿量は、[0.40 + (0.10 x 依頼項目数)]mLが目安となります。

「出血凝固検査」中分類共通の特記事項

  • クエン酸血漿をご提出の際は、3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、温度設定18℃~25℃、1,500×gで15分以上または2,000×gで10分以上遠心分離し、血漿を凍結してご提出ください。
    [ご参考]「遠心力の換算表」(チャート参照)を掲載しています。

診療報酬

  • 保険名称:出血・凝固検査/プラスミンインヒビター(アンチプラスミン)
  • 実施料:包括128
  • 診療報酬区分:D006 16
  • 判断料区分:血液学的検査

チャート

多項目同時依頼の血漿量目安(出血凝固検査)

容器

容器番号15:血液凝固検査用容器

  • 採取量: 1.8mL
  • 添加剤: 3.2%クエン酸Na
    0.2mL
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および外袋表示
  • 主な検査項目: 凝固因子活性,
    PT,APTT,FIB,
    AT,血中FDP

容器番号02:汎用容器

  • 容量: 4mL・10mL
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 血清,血漿提出用

参考文献

坂東史郎, 他: 機器・試薬 8, 811, 1985.

検査項目解説

臨床的意義

線溶系活性の指標となる検査である。プラスミンと特異的に結合し、線溶系を抑制するタンパク質の活性を測定する検査である。

 血管壁が傷害され出血が起こると、凝固系の産物であるフィブリン(線維素)が析出し、血栓が形成される。次いで止血が完成すると、余分な血栓を溶解するため、プラスミンを主体とする線維素溶解系(線溶系)が働き、フィブリン分解産物(FDP)がつくられる。ここで線溶系が働きすぎると、逆に出血傾向が招来されてしまう。そこで線溶系が働き過ぎないよう、コントロールするのが、アンチプラスミンである。

 アンチプラスミンには、プラスミンを直接に阻害するα2プラスミンインヒビター(α2PI)と、プラスミンの産生を根元で抑制するプラスミノゲン・アクチベーター・インヒビターが知られ、α2PIが線溶活性の指標として用いられる。抗プラスミン活性を示すものには他に、α2マクログロブリン、α1アンチトリプシンなどもあるが、それらの作用はα2PIと比べるとはるかに弱い。α2PIは400余りのアミノ酸からなるタンパク質で、1:1の割合でプラスミンと特異的に結合して複合体(plasmin inhibitor complex:PIC)を形成し、即効性を持ってプラスミンを失活させる。

 α2PIがプラスミンに結合する部位は、プラスミンがフィブリンに結合する部位と同一なため、いったんフィブリンに結合したプラスミンは、アンチプラスミンによる分解作用を受けにくい。このような理由でフィブリンの分解は徐々にしか進行せず、生理的現象としては、緩やかな線溶が認められる。しかし、フィブリンの析出が進むと、それに伴いフィブリン溶解も亢進する。つまり線溶活性の亢進により、上昇したプラスミン活性を中和するため、アンチプラスミンは消費され、その結果α2PIは減少する。

 なお、α2PIは主に肝臓で産生されるが、肝障害では産生低下のため血中濃度低下がみられる。低値の原因が線溶系亢進か肝疾患か判定し難い場合は、α2PI・PICを測定する。なお、先天性α2PI欠損の報告はあるが、きわめてまれである。

【低値を示す疾患】

播種性血管内凝固肝障害

関連疾患

D65.8:播種性血管内凝固 D65-D69:凝固障害
K76.9.4:肝障害 K70-K77:肝疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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