検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2018年10月1日時点の情報です。

入力コード 01679  統一コード 2B430 
項目名 第XII因子活性(F12)
coagulation factorⅩⅡ, activity
実施料
229
判断料区分 血液 
健康保険名称  凝固因子(第II因子、第V因子、第VII因子、第VIII因子、第IX因子、第X因子、第XI因子、第XII因子、第XIII因子) 
検査方法
APTT法
検査材料
クエン酸血漿
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 クエン酸血漿 0.5
15 → 02 ※チャート欄参照
凍結
検査材料備考

※3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、1,500×g、15分間、冷却(2~4℃)遠心分離し、血漿を凍結してご提出下さい(【遠心力の換算表】、およびCLSI/NCCLSドキュメントH21-A5参照)。

報告所要日数
2~5日
基準値  
%

46~156

臨床的
意義 
凝固系機序の最も初期の段階に関連する凝固因子。PT正常、APTT異常で出血傾向がない場合、第XII因子欠乏を疑う。
   第XII因子(F.XII)は分子量約80,000の糖蛋白で、血液凝固機構の引き金ともいうべき因子に相当する。F.XIIは異物面に接触すると活性化され、F.XIIaとなり以下第XI因子、第Ⅳ因子を順次活性化するカスケード反応が進行する。F.XIIは血液凝固に関与するばかりでなく、プラスミン活性、血小板凝集、補体活性化などにも関与している。

 F.XII血中にはセリンプロテアーゼの前駆体として存在し、血液が異物面に接触すると速やかに異物面に吸着して活性化を受けF.XIIaとなる。F.XIIの活性化には異物面とF.XIIのみならず、プレカリクレイン,第XI因子、高分子キニノゲンが必要である。またプレカリクレインをカリクレインに活性化するのもF.XIIaである。すなわちF.XIIとプレカリクレインとでは、相互活性化作用をもつため、反応が爆発的に進行する。

 F.XIIが低値を示す病態は、下記の通りである。F.XIIの欠乏症は極めてまれである。臨床症状は出血症状を示さず、むしろ血栓形成傾向がある。F.XIIはプラスミンの活性に関与するため、F.XIIの欠乏は線溶低下を引き起こすと推論されている。PTが正常でAPTTが延長しており出血傾向がない場合にはF.XII欠乏症を鑑別する必要がある。後天的にF.XIIが低値を示す機序には、
・肝硬変: F.XIIは肝実質細胞で合成されるための低値
・DIC: 血中でF.XIIが活性化消費されるため低値、またDICに伴う肝機能不全も関与している
・ネフローゼ症候群: F.XIIが尿中へ排泄されるため低値
などが挙げられる。

 F.XIIの測定法(APTT法)は、F.XII欠乏血漿中に被検血漿を添加することで認められるAPTTの補正効果の大小で判定される。正常血漿を用いて検量線を作成し、被検血漿での測定時間から活性値を求める。
高値を示す病態
妊娠、経口避妊薬投与時
低値を示す病態 
第XII因子欠乏症および保因者、抗XII因子物質出現時、DIC、肝硬変、ネフローゼ症候群
関連項目 プロトロンビン時間(PT), 活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT), 第II因子活性(F2), 第V因子活性(F5), 第VII因子活性(F7), 第VIII因子活性(F8), 第IX因子活性(F9), 第X因子活性(F10), 第XI因子活性(F11), 第XIII因子定量(F13),
備  考

必ず血漿分離の上ご提出下さい。

チャート 

遠心力の換算表

血液凝固系の相互関係

容  器  
採取容器
提出容器

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