WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 12 月 2 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

09769

ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント
(NT-proBNP)N-terminal prohormone of brain natriuretic peptide

4Z272-0000-023-053

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

6日

冷蔵

ECLIA

pg/mL

125 以下
(心不全除外のカットオフ値)

包括136

D008 20

生Ⅱ

2~3日

項目
コード
検査項目

09769

ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント
(NT-proBNP)N-terminal prohormone of brain natriuretic peptide

4Z272-0000-023-053

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

6日

冷蔵

ECLIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

pg/mL

125 以下
(心不全除外のカットオフ値)

包括136

D008 20

生Ⅱ

2~3日

備考

検体

  • EDTA血漿も検査可。

参考

  • 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。

診療報酬

  • 保険名称:内分泌学的検査/脳性Na利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)
  • 実施料:包括136
  • 診療報酬区分:D008 20
  • 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 各種ホルモンの日内変動検査は、内分泌学的検査の該当する項目の測定回数により算定するが、その回数については妥当適切な範囲であること。

■ 脳性Na利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)

  • ア 「20」の脳性Na利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)は、心不全の診断又は病態把握のために実施した場合に月1回に限り算定する。
  • イ 「20」の脳性Na利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)、「18」の脳性Na利尿ペプチド(BNP)及び「46」の心房性Na利尿ペプチド(ANP)のうち2項目以上をいずれかの検査を行った日から起算して1週間以内に併せて実施した場合は、主たるもの1つに限り算定する。
  • ウ 「18」の脳性Na利尿ペプチド(BNP)、「20」の脳性Na利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)又は「46」の心房性Na利尿ペプチド(ANP)のうち2項目以上を実施した場合は、各々の検査の実施日を診療報酬明細書の摘要欄に記載する。

心不全の診断または病態把握のために実施した場合に、月1回に限り算定できます。
「BNP」、「NT-proBNP」、「hANP」のうち2項目以上をいずれかの検査を行った日から1週間以内に併せて実施した場合は、主たるもの1つに限り算定できます。
「BNP」、「NT-proBNP」、「hANP」のうち2項目以上を実施した場合は、診療報酬明細書の摘要欄に各々の検査の実施日を記載してください。

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

参考文献

清野精彦, 他: BIO Clinica. 19, 517, 2004.
石井潤一: 臨床病理 56, 316, 2008.

検査項目解説

臨床的意義

慢性心不全の重症度に応じ血中で上昇するペプチドである。BNPより血中半減期が長く、物質的にも安定で血清での測定が可能であるが腎機能の影響を強く受ける。

 ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)は、アミノ酸76個からなるペプチドホルモンである。心臓において圧負荷、容量負荷が加わると、108個のアミノ酸からなるproBNPが生成され、セリンプロテアーゼによって、ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)と、N末端側のNT-proBNPに分割され、どちらも血中に放出される。BNPは尿中Na排泄亢進や利尿、血管拡張などの生理活性を持つが、NT-proBNPにその活性はないとされる。

 健常者におけるNT-proBNP濃度は、BNPとともにきわめて低い。慢性心不全では重症度に応じて上昇し、軽快とともに低下する。BNPとNT-proBNPの濃度はよく相関するが、血中半減期はBNPの18~22分に比べNT-proBNPが60~120分と長いため、NT-proBNP方が増加の割合が大きい。また、両者とも排泄が腎依存性であるため、腎不全で上昇をみる。加齢とともに上昇し、女性の方がやや高い傾向がみられる。

 急性心不全に着目すると、NT-proBNPが300 pg/mL未満での陰性的中率は98 %、1,800 pg/mL以上での陽性的中率は92 %との報告がある。

 hANPやBNPは血中では不安定であり、採血時にはアプロチニンやEDTAなど抗凝固剤の添加と迅速な血漿分離が必要である。これに対しNT-proBNPは比較的安定で、血清検体で測定でき、凍結融解などの影響も受けにくいため、特に外注検査で広く活用されている。

【高値を示す疾患】

急性心筋梗塞うっ血性心不全急性心不全慢性心不全本態性高血圧症

関連疾患

I10.13:本態性高血圧症 I10-I15:高血圧性疾患
I21.9.5:急性心筋梗塞 I20-I25:虚血性心疾患
I50.0.1:うっ血性心不全 I30-I52:その他の心疾患
I50.9.1:急性心不全 I30-I52:その他の心疾患
I50.9.4:慢性心不全 I30-I52:その他の心疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

フリーワード検索

複数ワードはスペース区切り:
ページトップへ

記載内容について