WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 10 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

27710

AFPレクチン分画alpha-fetoprotein, LcA-binding fraction

5D018-0000-023-024

血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

3週

冷蔵

LBA(LBA-EATA)

%

L3分画 10.0 未満

包括185

D009 26

生Ⅱ

3~4日

項目
コード
検査項目

27710

AFPレクチン分画alpha-fetoprotein, LcA-binding fraction

5D018-0000-023-024

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

3週

冷蔵

LBA(LBA-EATA)
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

%

L3分画 10.0 未満

包括185

D009 26

生Ⅱ

3~4日

備考

「腫瘍関連検査」分野共通の特記事項

  • [ご参考]「腫瘍関連検査に関する検体検査実施料 注釈」(チャート参照)、「検体検査実施料と悪性腫瘍特異物質治療管理料」(チャート参照)、「腫瘍部位とマーカーの有用性」(チャート参照)を掲載しています。

診療報酬

  • 保険名称:腫瘍マーカー/α-フェトプロテインレクチン分画(AFP-L3%)
  • 実施料:包括185
  • 診療報酬区分:D009 26
  • 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 腫瘍マーカーは、悪性腫瘍の患者であることが強く疑われる者に対して検査を行った場合に、悪性腫瘍の診断の確定又は転帰の決定までの間に1回を限度として算定する。悪性腫瘍の診断が確定し、計画的な治療管理を開始した場合、当該治療管理中に行った腫瘍マーカーの検査の費用は「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料に含まれ、腫瘍マーカーは、原則として、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料と同一月に併せて算定できない。ただし、悪性腫瘍の診断が確定した場合であっても、次に掲げる場合においては、「B001」特定疾患治療管理料の「3」悪性腫瘍特異物質治療管理料とは別に腫瘍マーカーの検査料を算定できる。

  • ア 急性及び慢性膵炎の診断及び経過観察のために「8」のエラスターゼ1を行った場合
  • イ 肝硬変、HBs抗原陽性の慢性肝炎又はHCV抗体陽性の慢性肝炎の患者について、「2」のα-フェトプロテイン(AFP)、「10」のPIVKA-II半定量又は定量を行った場合(月1回に限る。)
  • ウ 子宮内膜症の診断又は治療効果判定を目的として「11」のCA125又は「27」のCA602を行った場合(診断又は治療前及び治療後の各1回に限る。)
  • エ 家族性大腸腺腫症の患者に対して「3」の癌胎児性抗原(CEA)を行った場合


■ 「26」のα-フェトプロテインレクチン分画(AFP-L3%)は、電気泳動法及び抗体親和性転写法又はLBA法による。

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

参考文献

Shimizu, K. et al.: Clin. Chim. Acta. 214, 3, 1993.
Oka, H. et al.: J. Gastroenterol. Hepatol. 16, 1378, 2001.

検査項目解説

臨床的意義

AFPを分別測定することで、肝細胞癌と肝硬変などとを鑑別する検査である。肝細胞癌の診断に有用である。

 α-フェトプロテイン(AFP)は、肝細胞癌の優れたマーカーとして広く用いられているが、慢性肝炎や肝硬変のような非肝癌患者でもその血中濃度が上昇するため、軽度~中等度高値(~400 ng/mL)症例では一般に鑑別困難とされている。そこで、AFP分子上の糖鎖の癌性変化をレクチンとの親和性を利用して検出し、肝細胞癌由来AFPを分別測定する手法が開発された。

 AFPは、分子量約70,000の糖タンパクで、1分子当たり1個のアスパラギン結合型糖鎖を有する。レンズマメレクチン(lens culinaris agglutinin:LCA)を用いた親和電気泳動において分離されるバンドを陽極側よりL1(LCA非結合性)、L2(LCA弱結合性)およびL3(LCA結合性)分画とするとき、非肝癌患者AFPの大部分がL1分画に出現するのに対して、肝細胞癌患者ではL3分画の占める比率が増加する。こうしたLCA親和性の相違は糖鎖根部に結合するフコースの有無に関係していると考えられており、肝細胞癌の際はフコース結合型AFPが増加する。AFP-L3分画比率の測定は肝細胞癌と肝良性疾患との鑑別診断、肝細胞癌の早期診断、および治療後の予後管理に有用である。

 なお、肝細胞癌以外で血清AFP上昇を示す悪性疾患として知られるヨークサック腫瘍(卵黄嚢腫)では、L2分画の増加が特徴的であるとの報告がある。

【高値を示す疾患】

[L1]
慢性肝炎肝硬変症肝障害
[L3]
肝癌

関連疾患

K73.9.2:慢性肝炎 K70-K77:肝疾患
K74.6.13:肝硬変症 K70-K77:肝疾患
K76.9.4:肝障害 K70-K77:肝疾患
C22.0.1:肝癌 C15-C26:消化器腫瘍
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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