WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 12 月 2 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00597 |
第Ⅷ因子活性 |
遠心
|
15 ↓
02 |
2週 凍 |
APTT法 | % 62~145 |
包括223 D006 29 血液 |
2~5日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
00597 |
第Ⅷ因子活性 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
15 ↓
02 |
2週 凍 |
APTT法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
% 62~145 |
包括223 D006 29 血液 |
2~5日 |
備考
検体
- 必ず血漿分離の上、ご提出ください。
- 検体提出(容器番号02)は、4mL容器をご使用ください。
- チャート参照:出血凝固検査において、多項目同時依頼の際の必要血漿量は、[0.40 + (0.10 x 依頼項目数)]mLが目安となります。
「出血凝固検査」中分類共通の特記事項
- クエン酸血漿をご提出の際は、3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、温度設定18℃~25℃、1,500×gで15分以上または2,000×gで10分以上遠心分離し、血漿を凍結してご提出ください。
[ご参考]「遠心力の換算表」(チャート参照)を掲載しています。
診療報酬
- 保険名称:出血・凝固検査/凝固因子(第Ⅱ因子、第Ⅴ因子、第Ⅶ因子、第Ⅷ因子、第Ⅸ因子、第Ⅹ因子、第ⅩⅠ因子、第ⅩⅡ因子、第ⅩⅢ因子)
- 実施料:包括223
- 診療報酬区分:D006 29
- 判断料区分:血液学的検査
チャート
容器
容器番号15:血液凝固検査用容器
- 採取量: 1.8mL
- 添加剤:
3.2%クエン酸Na
0.2mL - 保管方法:常温
- 有効期間:容器および外袋表示
- 主な検査項目: 凝固因子活性,
PT,APTT,FIB,
AT,血中FDP
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
参考文献
安達眞二, 他: Med. Technol. 24, 629, 1996.
検査項目解説
臨床的意義
vWFと結合して存在する内因系凝固タンパク質である。先天的欠乏で血友病Aを来す。
凝固第Ⅷ因子(F8)は、分子量約30,000の代表的な内因系凝固因子である。血漿中では、F8の遊走タンパク質であるvWF(von Willebrand因子)と複合体を形成しており、複合体の形でプロテインCによる分解から保護されている。
F8の主たる役割は、止血機構の一員として血液凝固能を維持することにある。F8は、トロンビンによって活性型のF8aとなり、第Ⅸa因子やCaイオン、リン脂質とともに、次のステップである第Ⅹ因子を第Ⅹa因子に活性化する。
F8の先天性欠乏症に血友病Aが挙げられる。血友病は伴性潜性遺伝(劣性遺伝)の形式をとり、発症頻度は出生男子10万人に対し12~22人、生存患者数は男性人口10万人当たり4.5~7.0人で、血友病Aと血友病Bの比率はおよそ5:1である。主たる症状は、乳児期からの深部出血、とりわけ関節、筋肉内出血である。検査ではAPTT延長をみるが、PT、血小板数、出血時間は正常に留まる。血友病Aの保因者では、F8活性が正常者の約半分に低下する。血友病Aの治療には、凝固因子補充療法が行われるが、治療の過程でF8に対する抗体が産生されることがある。この抗体を検出する目的でベセスダ法を用いたF8インヒビターが測定される。1ベセスダ単位は、正常血漿中に存在するF8を50 %中和する力価を指し、抗第Ⅷ因子抗体が存在するとベセスダ単位は高値をとる。
前述のようにF8は、vWFと結合しない限り、血中を循環できないため、その異常であるフォン・ウィルブランド病においてもF8は低下する。両疾患の鑑別には、vWF活性、第Ⅷ因子様抗原の測定が必要である。すなわち血友病Aでは、vWF活性、第Ⅷ因子様抗原はともに正常量を保つが、フォン・ウィルブランド病では減少する。
【高値を示す疾患】
妊娠
【低値を示す疾患】
播種性血管内凝固,血友病A,フォンウィルブランド病
関連疾患
Z33.1:妊娠 → Z30-Z39:妊娠による影響
D65.8:播種性血管内凝固 → D65-D69:凝固障害
D66.2:血友病A → D65-D69:凝固障害
D68.0.2:フォンウィルブランド病 → D65-D69:凝固障害
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.