WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 10 月 1 日時点の情報です。
| 項目 コード  | 
	検査項目 | 採取量(mL)
		 遠心 提出量(mL) | 
	容器 | 安定性 保存 方法  | 
	検査方法 | 基準値 (単位)  | 
	実施料 診療報酬区分 判断料区分  | 
	所要日数 | 
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
27528  | 
HTLV-Ⅰ抗体 | 
 遠心 
 
  | 
 
 
 01  | 
 
 60日 冷蔵  | 
ラインブロット法(LIA) | 陰性(-)  | 
425 D012 60 免疫  | 
3~9日  | 
| 項目 コード  | 
	検査項目 | 
|---|---|
27528  | 
HTLV-Ⅰ抗体 | 
| 採取量(mL) 遠心 提出量(mL) | 
		容器 | 安定性 保存 方法  | 
		検査方法 | 
|---|---|---|---|
 遠心 
 
  | 
 
 
 01  | 
 
 60日 冷蔵  | 
ラインブロット法(LIA) | 
| 基準値 (単位)  | 
	実施料 診療報酬区分 判断料区分  | 
	所要 日数  | 
|---|---|---|
陰性(-)  | 
425 D012 60 免疫  | 
3~9日  | 
備考
基準
- チャート参照:「HTLV-Ⅰ抗体《確認試験》(ラインブロット法)」判定基準
 
診療報酬
- 保険名称:感染症免疫学的検査/HTLV-Ⅰ抗体(ウエスタンブロット法及びラインブロット法)
 - 実施料:425
 - 診療報酬区分:D012 60
 - 判断料区分:免疫学的検査
 
「HTLV-Ⅰ抗体スクリーニング」で陽性が確認された症例について、確定診断の目的で行われた場合に算定できます。
チャート

参考文献
Zrein, M. et al.: Clin. Diagn. Lab. Immunol. 5, (1), 45, 1998.
Umeki, K. et al.: Clin. Lab. 63, (2), 227, 2017.
検査項目解説
臨床的意義
成人T細胞白血病の原因ウイルスであるHTLV-1感染を診断する。抗体検査によるスクリーニング検査と確認検査ならびに抗体確認検査が、判定保留の際の核酸同定検査がある。
 HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス1型)は、成人T細胞白血病(adult t-cell leukemia:ATL)の原因ウイルスで、ヒトリンパ球DNA中にプロウイルスDNAとして組み込まれ持続感染し、そのごく一部の患者がATLを発症する。HTLV-1キャリアがATLを発症する危険性は生涯において5 %程度と考えられている。その感染経路には、輸血、母子感染(垂直感染)、性行為による感染などがあるが、1986年に献血者のスクリーニングが行われて以来、献血による感染事例は報告されていない。現在では母乳による母子感染が主な感染経路である。
 現在、HTLV-1キャリアは本邦で108万人と推定され、世界で約3,000万人以上のキャリアがいるといわれている。このウイルスは、インフルエンザウイルスなどとは異なり、感染しても全く自覚症状がないが、一度感染するとリンパ球の中で生存し、潜伏期間は40年以上といわれている。
 HTLV-1感染の診断は、抗体検査によるスクリーニングと陽性確認検査のウェスタンブロット法(WB法)が用いられていた。WB法は10~20 %が判定保留となることが課題であったが、現在用いられているラインブロット法(LIA法)では判定保留となる例が大幅に改善されている。またWB法ではHTLV-1およびHTLV-2の確認が可能であったが、LIA法はHTLV-1のみを検出する。
 核酸同定検査は、PCR法を用いた定性検査で、LIA法での判定保留例におけるHTLV-1感染の確定診断に有用である。
【陽性を示す疾患】
HTLV-1キャリア
関連疾患
Z22.6.1:HTLV-1キャリア  → Z20-Z29:薬用を主としない物質の毒作用
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

