検査項目解説 掲載内容は、2022 年 5 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00577 |
PIVKA-Ⅱ(凝固)2B550-0000-022-052 |
遠心
|
15 ↓ 02 |
凍 |
CLEIA | μg/mL 1 未満 |
2~5日 |
項目 コード |
検査項目 |
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00577 |
PIVKA-Ⅱ(凝固)2B550-0000-022-052 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
15 ↓ 02 |
凍 |
CLEIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
μg/mL 1 未満 |
2~5日 |
備考
項目
- 血液凝固異常の診断を目的とします。
検体
- 必ず血漿分離の上、ご提出ください。
- 検体提出(容器番号 02番)は、4mL容器をご使用ください。
- 3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、1,500×g、15分間遠心分離し、血漿を凍結してご提出ください(遠心力の換算表チャート、およびCLSI/NCCLSドキュメントH21-A5参照)。
- チャート参照:出血凝固検査において、多項目同時依頼の際の必要血漿量は、[0.40 + (0.10 x 依頼項目数)]mLが目安となります。
チャート


容器
臨床的意義
凝固第Ⅱ因子の不全生成物。ビタミンK欠乏性出血症の診断に有用。
PIVKA-Ⅱは、血液凝固第Ⅱ因子であるプロトロンビンの肝における生合成不全に由来する異常蛋白である。
プロトロンビン合成の最終段階は、前駆体N末端近傍グルタミン酸残基のビタミンK依存的なカルボキシル化反応によるGla(γ-carboxyglutamic acid residue)への転換にある。この反応過程の失調または欠落に基づく「異常プロトロンビン」は、凝固活性を欠いた蛋白として血中に放出される。
新生児メレナをはじめとするビタミンK欠乏性出血症の診断にこれが有用な指標となることは以前から知られていたが、1984年にLiebmanが肝細胞癌患者血中にPIVKA-Ⅱの高率かつ著明な増加を報告したことを契機に、α-フェトプロテイン(AFP)とは相関性のない全く新たな肝細胞癌の特異的マーカーとしての臨床的意義が確認されている。
【高値を示す病態】
肝細胞癌、慢性肝炎、肝硬変、肝内胆汁鬱滞、ビタミンK欠乏性出血症、吸収不全症候群、ワーファリン投与時
【低値を示す病態】
低値側の臨床的意義は少ない
参考文献
草野正芳, 他: 医療と検査機器・試薬 35, (1), 87, 2012.