検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2021年10月1日時点の情報です。

入力コード 00053  統一コード 3I010 
項目名 血清鉄 (Fe)
iron
実施料
包括11
判断料区分 生Ⅰ 
健康保険名称  血液化学検査/鉄(Fe) 
検査方法
比色法
検査材料
血清
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 血清 0.5
01
冷蔵
検査材料備考

※チャート参照:生化学検査・免疫血清学検査などにおいて、多項目同時依頼の際の必要血清量は、[0.45 + (0.05 x 依頼項目数)]mLが目安となります。

報告所要日数
1~2日
基準値(単位)  
μg/dL

M 50~200
F 40~180

臨床的
意義 
貧血の病態把握を行うための基本的な検査。鉄は赤血球のヘモグロビンを構成する元素で、欠乏すると小球性貧血をきたす。
   生体内の鉄の総量はおよそ3,000~5,000mgであり、その1/3弱が鉄貯蔵蛋白であるフェリチン等と結合して主に肝などの臓器中に貯蔵されている。残りの2/3がヘモグロビン鉄として存在、血清鉄は0.1%程度である。

 鉄は血色素(ヘモグロビン)を形成する重要な元素であり、通常3価(Fe3+)の化合物として食物より摂取され、胃液中の塩酸により3価の鉄イオンとして遊離され血中に運ばれる。したがって、無胃酸者や低胃酸者は吸収障害により鉄欠乏性貧血になりやすい。

 男性は1日におよそ1mgの鉄を失うが、月経のある女性は月経のために月に約20~30mgの鉄を失う。このため鉄貯蔵量が減少しやすく、一般的に女性には貧血が多いといわれる。また、スポーツマンでは発汗中に鉄分が失われる上、過度の体動で溶血が起こるため鉄欠乏状態に陥りやすい。

 通常鉄代謝状態の把握には血清鉄やトランスフェリン、フェリチン、あるいは総鉄結合能(TIBC)などを同時に測定し病態を把握する。一般にFe、TIBCと不飽和鉄結合能(UIBC)の間には、TIBC=Fe+UIBCの式が成り立つ。

 鉄欠乏性貧血では血清鉄が低下するが、肝でのトランスフェリン合成は亢進しUIBC、TIBCともに高値となる。鉄飽和度は低く、フェリチンは低値をとる。また、真性多血症では鉄が動員されるため、貯蔵鉄が減少し血清鉄は低値になる。

 血清鉄高値の場合として、再生不良性貧血では骨髄内赤芽球の減少により鉄の利用低下をおこすため、鉄過剰となりフェリチンは増加する。TIBCやトランスフェリンは正常かあるいはやや低下する。鉄芽球性貧血もほぼ同様である。鉄過剰症であるヘモクロマトーシスでは鉄貯蔵量の増加により血清鉄やフェリチン、鉄飽和度が著明な増加を示す。

 なお、血清鉄は朝高く、夕方に低下する日内変動がある。加齢変化もみられ高齢者では低くなる傾向がある。

【高値を示す病態】
 再生不良性貧血、巨赤芽球性貧血、鉄芽球性貧血、ヘモクロマトーシス、肝硬変 など
【低値を示す病態】
 鉄欠乏性貧血、真性多血症、悪性腫瘍、慢性炎症性疾患 など
関連項目 総鉄結合能 (TIBC)[比色法], 不飽和鉄結合能 (UIBC)[比色法], フェリチン, トランスフェリン (Tf), 白血球数 (WBC), 赤血球数 (RBC), ヘモグロビン (Hb), ヘマトクリット (Ht),
 

※チャート参照:透析管理料の対象項目です。
チャート参照:手術前管理料の対象項目です。
総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。

チャート 

実施料について2

多項目同時依頼の血清量目安(生化学検査・免疫血清学検査)

容  器 
提出容器

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