検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2021年6月1日時点の情報です。

入力コード 01629  統一コード 3K130 
項目名 ニッケル (Ni)
nickel, serum
実施料
未収載
判断料区分  
検査方法
原子吸光法
検査材料
血清
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 血清 0.5
68
冷蔵
検査材料備考

必ず指定容器で採取し、採取後は別の容器に移さず、専用検体としてご提出ください(同じ容器を用いる項目は同一検体でも可)。

報告所要日数
6~11日
基準値(単位)  
μg/dL

0.6 以下

臨床的
意義 
ニッケル中毒の発見や暴露のモニタリングとして行われる検査。
   ニッケル(Ni)は生体内に必要な微量金属(必須元素)であるが、ヒトでは通常の食生活を送っているかぎり欠乏症状を呈することはない。一方、過剰に摂取すると人体に悪影響を与え、特にニッケル鉱の採鉱作業者や精練作業者、合金製造などで暴露による障害がみられることがある。

 生体内でニッケルは、ureaseやhydrogenaseなどの酵素に含有され、さまざまなリボ核酸中にも見いだされる。ビタミンB12の補酵素であるmethylmalonyl-CoA mutase(MMM)も、ニッケルを介して酵素の活性化、RNAの安定化を図っている。また、ホルモンや色素の代謝にもニッケルは関与しており、鉄吸収の機能もあるとされる。ニッケルが欠乏すると生殖障害やグリコーゲン代謝低下、肝・腎機能の低下、肝脂質・リン脂質の代謝障害、ヘモグロビンの低下などがみられる。

 職業的暴露では、ニッケルの粉塵を吸入することで皮膚炎や肺炎、肺癌などの呼吸器疾患、金属熱や腎障害を起こす。また、有機化合物であるニッケルカーボニルの吸引では、有機ニッケル中毒として呼吸器障害や脳浮腫を発症する。これらの病態では、血中・尿中のニッケル濃度が高値となる。

 近年ではピアス等のニッケルメッキされたアクセサリーにより、汗で溶けだしたニッケルイオンによる接触性皮膚炎(金属アレルギー)が問題となっており、患者数も増加している。このほか心筋梗塞、重症虚血性心疾患、急性肝炎、広範囲熱傷、敗血症などで血中ニッケルの上昇が、尿毒症や肝硬変で低下がみられるが、その機序や病態診断上の意義については不明な点が多い。

【高値を示す病態】
 ニッケルの暴露、有機ニッケル中毒
【低値を示す病態】
 低値側の臨床的意義は少ない
関連項目 カルシウム (Ca), 血清鉄 (Fe), 血清銅 (Cu), 亜鉛 (Zn) 〈血清〉, マンガン (Mn) 〈血液〉, 鉛 (Pb), クロム (Cr) 〈血液〉, カドミウム (Cd) 〈血液〉,
容  器 
提出容器

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