検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2021年11月1日時点の情報です。

入力コード 03988  統一コード 3K150 
項目名 水銀 (Hg) 〈血液〉
mercury
実施料
未収載
判断料区分  
検査方法
原子吸光法
検査材料
ヘパリン加血液
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 ヘパリン加血液 0.5
10
冷蔵
報告所要日数
5~10日
基準値(単位)  
μg/dL

5 以下

臨床的
意義 
水俣病等の中毒を発症させる蓄積性の有害金属。
   水銀(Hg)は1956年熊本、1964年新潟において発見された低級アルキル水銀であるメチル水銀(有機水銀)の中毒症として有名な水俣病の原因物質である。また、無機水銀には塩化第一水銀、塩化第二水銀、硝酸第一水銀、硝酸第二水銀、チオシアン酸第二水銀、臭化第二水銀などがあり、このほか水銀そのものである金属水銀が知られている。

 水銀は体温計や血圧計など我々の生活によく使われているが、人体には全く必要のない物質であり、体内で蓄積した場合には有害な物質となる。

 通常の有機水銀の摂取経路は魚介類が多く、特に血中濃度はこの摂取量に左右される。一般に血中の有機水銀値が20μg/dL以上になると中毒症状が発現するといわれている。一方、無機水銀は鉱山などで金属水銀蒸気として気道から吸収され、年余にわたって中毒が徐々に進行する。

 水銀の生物学的半減期は、金属水銀が27日、無機水銀が42日、有機水銀であるメチル水銀が70日程度であり、本検査では総水銀が測定される。体内に蓄積した場合、水銀はおもに脳や肝臓、腎皮質に蓄積し無機水銀は細胞内のリソゾーム分画に、有機水銀はマイクロゾーム分画に存在する。

 水銀中毒ではこれらの臓器が冒されるため企図振戦、精神不安定症、口内炎、歯肉炎などの症状が知られ、肝、腎機能も障害される。

 尿中水銀濃度の測定は、一般に有機水銀中毒時には意義が少ないと考えられているが、排泄量が300μg/day以上に達した場合は、中毒症状の発現に注意しなければならない。

 毛髪中の水銀の測定は、特にアルキル水銀が毛髪を構成している蛋白のSH基と結合して蓄積されるため、有機水銀中毒の指標に有用である。有機水銀中毒では通常血中濃度の200倍以上にもなる。

【高値を示す病態】
 水銀の暴露、摂取にもとづく水銀中毒
【低値を示す病態】
 低値側の臨床的意義は少ない
容  器 
提出容器

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