検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2021年11月1日時点の情報です。

分野別:
入力コード 01643  統一コード 3K065 
項目名 メタノール
methanol
実施料
未収載
判断料区分  
検査方法
GC
検査材料
尿
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 尿 2
25
凍結
報告所要日数
4~6日
基準値(単位)  
mg/L

3 未満

※検出限界未満を基準値とします。

臨床的
意義 
メタノール中毒の診断に利用される検査。中毒時にはアシドーシスにより失明や死に至ることがある。
   メタノール(CH3OH)はメチルアルコールとも呼ばれる無色透明、揮発性のある液体で、燃料、溶剤などに用いられる。

 皮膚、粘膜に刺激作用があるほか、芳香性があり、吸入すると頭痛、悪心、眩暈、複視を発来する。経口的に摂取すると、アルコール脱水素酵素によりホルムアルデヒドから蟻酸へと代謝され、蟻酸による代謝性アシドーシスにより昏睡、痙攣から死に至ることがある。また、救命されても予後に失明などの視力障害を残すことがある。

 100%メタノールによるヒトの経口致死量は30~100mLである。経口失明惹起量は10mLといわれるが、かなり少ない量での死亡例や失明例の報告もある。戦後間もない時にはメタノールを含有した粗悪な酒の飲用により死亡者や失明者が多数発生した。

 一般に服用後18~24時間は無症状の場合が多いが、初期症状として悪心、嘔吐、めまい、酩酊などがあり、重症例では脳浮腫を呈し徐脈から呼吸停止、心停止に至る。また、消化器を直接刺激するために腹痛、下痢、急性膵炎なども発来する。

 治療は早期(服用後3時間以内)であればまず胃洗浄で対応する。重症例では血液透析を行ない、代謝性アシドーシスの補正を行う。メタノールは代謝速度がエタノールの約1/9(成人のエタノール酸化速度は7.0g/hr)と遅いため、拮抗剤としてエタノールを投与することもあり、この場合は血中エタノール濃度を100mg/dLに保つ。視力障害を発現する前に適切な治療を開始することが重要とされる。

 メタノールは通常体内には存在しない物質であるため、検出限界をもって基準値とする。
また、揮発性のため保存中の蒸発に留意する。

【高値を示す病態】
 メタノール中毒
(メタノールは医薬品、染料、火薬、香料、不凍液、写真フィルム、燃料やホルマリンなどの製造などで用いられる)
【低値を示す病態】
 健常人では検出されない
関連項目 エタノール 〈血液〉, エタノール 〈尿〉,
容  器 
提出容器

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