検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2021年11月1日時点の情報です。

入力コード 26362  統一コード 5C141 
項目名 M2BPGi (Mac-2結合蛋白糖鎖修飾異性体)
Mac-2 binding protein glycosylation isomer
実施料
194
判断料区分 生Ⅰ 
健康保険名称  血液化学検査/Mac-2結合蛋白糖鎖修飾異性体 
検査方法
CLEIA
検査材料
血清
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 血清 0.3
01
冷蔵
報告所要日数
2~3日
基準値(単位)  

陰性(-)
(C.O.I) 1.00 未満

※陰性(-) 1.00 未満
陽性(1+) 1.00~2.99
陽性(2+) 3.00 以上

臨床的
意義 
慢性肝炎から肝硬変への進展度を推定する新しい血中指標。肝線維化に伴う糖鎖構造部分の変化を特異的に検出。
   肝臓は薬物やアルコールの代謝や解毒、胆汁の合成、凝固因子やアルブミンをはじめとする蛋白質の合成、糖の貯蔵や新生、脂質代謝などを司る重要な臓器で、重量1,200~1,500gに達する大きな臓器である。肝機能の障害は、とくに初期段階において明白な自覚症状が現れないことが多いため、臨床検査による早期発見が重要である。

 代表的な肝疾患であるB型、C型肝炎では放置すれば慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌に進行し得る疾患であり、早期発見と治療、予防が重要である。

 一方「脂肪肝」は、アルコール多飲を原因とする例が多いとされてきた。しかし近年、飲酒歴が無くても病態が成立する「非アルコール性脂肪肝(NAFL)」や「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)」が知られるようになり、「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)」と総称されている。NAFLDは糖質の過剰摂取と関連深いため、メタボリックシンドロームや糖尿病、高血圧などの様々な生活習慣病を合併することが多く、無自覚のまま慢性肝炎から肝硬変、肝癌へと進展するため、ウイルス性肝炎とともに命に関わる肝疾患として注目されている。

 肝炎から肝硬変への進行度を表す「肝線維化」の指標には、古くから「肝生検」がゴールド・スタンダードとして用いられてきたが肝細胞を穿刺するという侵襲的な検査のため肉体的負担が大きく、危険もあるため単純な採血で評価できる検査項目の登場が待たれていた。

 M2BPGiは、Mac-2結合蛋白(M2BP)という糖蛋白に着目した新しい肝線維化の指標であり、2015年1月に新規保険収載された。肝臓の線維化が進行すると、M2BP蛋白に付着した糖鎖構造部分に変化が現れるが、レクチンという特定の糖鎖を認識する蛋白でこれを検出している。

 肝の線維化マーカーとして血中濃度が測定される「ヒアルロン酸」や「Ⅳ型コラーゲン」、「プロコラーゲンⅢペプチド」は、肝の線維化以外にも関節リウマチなどの自己免疫疾患等で上昇することがあるが、M2BPGiは肝線維化に特異的で、他疾患で高値になることはまれであり、また、肝線維化の進行と高い相関を持つとされ、肝硬変から肝癌への発症予測や肝癌切除術後生存の術前予測にも有用との報告がある。

【高値を示す病態】
 肝硬変などの肝線維化疾患
【低値を示す病態】
 低値側の臨床的意義は少ない
 

※総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。

算定備考

慢性肝炎または肝硬変の患者(疑われる患者を含む。)に対して、肝臓の線維化進展の診断補助を目的に実施した場合に算定できます。

「ATX」、「M2BPGi」、「P-Ⅲ-P」、「Ⅳ型コラーゲン」、「Ⅳ型コラーゲン・7S」もしくは「ヒアルロン酸」を併せて実施した場合は、主たる項目のみ算定できます。

容  器 
提出容器

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