検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2021年11月1日時点の情報です。

入力コード 30337  統一コード 5C240 
項目名 オートタキシン (ATX)
autotaxin
実施料
194
判断料区分 生Ⅰ 
健康保険名称  血液化学検査/オートタキシン 
検査方法
FEIA
検査材料
血清
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 血清 0.3
01
冷蔵
報告所要日数
2~4日
 
mg/L

※チャート参照:「オートタキシン」判定基準(カットオフ値)

臨床的
意義 
肝線維化のマーカー。慢性肝疾患に伴う線維化の進行により内皮細胞に変化を生じるとその血中濃度が上昇する。
   オートタキシン(autotaxin;ATX)は脂質メディエーターのひとつであるリゾホスファチジン酸の合成酵素。血清ATXは主に脂肪組織由来と考えられており、他に胎盤や一部の腫瘍組織でも産生亢進が認められる。ATXは肝の類洞内皮細胞に取り込まれて代謝されるため、慢性肝疾患に伴う線維化の進行により内皮細胞に変化を生じるとATXの取り込みが減少する結果としてその血中濃度が上昇することから、血清ATXは肝線維化のよいマーカーとなる。

 近年、ウイルス肝炎をはじめとする慢性肝疾患の治療法が進歩し、線維化の進展抑止や病態改善も可能となったことにより、従前にも増して肝線維化の程度の把握ならびに治療後のモニタリングが重要となってきた。線維化の判定において最も確実なのは肝生検だが、患者の身体的負担も大きいことから、相対的に侵襲性の低い肝線維化マーカー検査への期待はより高まっているといえる。血清ATXは軽度の線維化ステージ(F2)でも上昇し、既存の他の線維化マーカーに比べて早期の段階で線維化の進展を検出できると期待される。

 なお、副腎皮質ステロイド投与患者では脂肪組織による産生低下によりATX低値となる一方、妊婦では胎盤由来ATXにより血清ATX高値を示すため、注意が必要である。
 

  • 妊婦では週数が進むに従いATX濃度が高値となることが確認されているため、妊婦検体の測定には適しません。
  • 悪性リンパ腫患者、進行した悪性腫瘍患者では、ATX濃度が高値となることが確認されています。また、重度の心不全患者でも高値を示す場合があります。
  • 副腎皮質ステロイドを服用している人ではATX濃度が低値を示す場合があります。
  • 肝炎ウイルスを原因としない慢性肝疾患においては、肝線維化ステージとATX濃度の関係がウイルス性肝疾患と異なる場合があります。

算定備考

慢性肝炎または肝硬変の患者(疑われる患者を含む。)に対して、肝臓の線維化進展の診断補助を目的に実施した場合に算定できます。

「ATX」、「M2BPGi」、「P-Ⅲ-P」、「Ⅳ型コラーゲン」、「Ⅳ型コラーゲン・7S」もしくは「ヒアルロン酸」を併せて実施した場合は、主たる項目のみ算定できます。

チャート 

「オートタキシン」判定基準(カットオフ値)

容  器 
提出容器

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