検査項目解説 掲載内容は、2021 年 12 月 01 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

00234

IgA

5A015-0000-023-061

血液
2

遠心

 

血清
0.5

 

 

 

01

 

 

4週

冷蔵

TIA

mg/dL

110~410

38

D015 4

免疫

1~2日

項目
コード
検査項目

00234

IgA

5A015-0000-023-061

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
2

遠心

 

血清
0.5

 

 

 

01

 

 

4週

冷蔵

TIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

mg/dL

110~410

38

D015 4

免疫

1~2日

備考

検体

  • チャート参照:生化学検査・免疫血清学検査などにおいて、多項目同時依頼の際の必要血清量は、[0.45 + (0.05 x 依頼項目数)]mLが目安となります。

参考

  • チャート参照:透析管理料の対象項目です。
  • 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。

診療報酬

  • 保険名称:血漿蛋白免疫学的検査/免疫グロブリン
  • 実施料:38
  • 診療報酬区分:D015 4
  • 判断料区分:免疫学的検査

「IgG」、「IgA」、および「IgM」を測定した場合に、それぞれの実施料を算定できます。

チャート

多項目同時依頼の血清量目安(生化学検査・免疫血清学検査)

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量:
    6mL・8.5mL
  • 添加剤:
    凝固促進剤
  • 保管方法・有効期間:
    常温
    容器および箱表示
  • 主な検査項目:

臨床的意義

IgGに次ぎ高濃度で血中に存在する免疫グロブリン。2つのサブクラスに分類され、二量体の分泌型IgAは局所免疫を担う。

 IgAは分子量約17万の糖蛋白で、Heavy chainがα1、α2の2種類存在しているため、IgA1とIgA2の2つのサブクラスに分類される。この濃度比はIgA1:IgA2=10:1程度である。IgAには分子量約5万のsecretory componentを介して2分子のIgAが重合した二量体(分泌型IgA)が存在する。分泌型IgAは局所免疫に関与し、乳汁、唾液、涙液、鼻汁などに分泌され、非特異的に異物を攻撃する。

 単分子の免疫グロブリンは通常2本のHeavy chain(IgAではα鎖)と全ての免疫グロブリンに共通であるLight chain(κ鎖かλ鎖のいずれかを2本)よりなる。Fab部分の可変領域の多様性により、免疫グロブリンは各種抗原に対し多クローン性で存在している。

 多クローン性のIgAが増加する疾患として慢性炎症や慢性肝炎、肝硬変があげられるが、特異なものとして腎系球体メサンギウムにIgAが沈着するIgA腎症がある。本症ではおおよそ半数の症例に血中IgAの増加を認めるが補体の量は異常を示さない。また、リウマチなどの膠原病でIgAは高値を示すことがある。

 単クローン性の増加を示す疾患としてはIgA型骨髄腫があり、骨髄腫全体に占める割合は約1/4である。他に本態性M蛋白血症(MGUS)や一部のリンパ腫などで高値を示す。単クローン性か多クローン性かの判別には免疫電気泳動を行う。

【高値を示す病態】
 [多クローン性] 慢性肝疾患(慢性肝炎、肝硬変など)、膠原病(関節リウマチ、SLEなど)、IgA腎症、伝染性単核球症、悪性腫瘍
 [単クローン性] IgA型骨髄腫、本態性M蛋白血症(IgA型)、H鎖病(α鎖病)、パイログロブリン血症、クリオグロブリン血症 など
【低値を示す病態】
 原発性免疫不全症、無γグロブリン血症、IgA欠乏症・欠損症、腎不全、ネフローゼ症候群、蛋白漏出性胃腸症、IgA型以外の骨髄腫 など

参考文献

櫻林郁之介, 他: 日本臨牀 42, (春季臨増), 1214, 1984.

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記載内容について

記載内容について

検査項目名称

すでに日本語化しているドイツ語はそのままとし、それ以外のものはアメリカ英語読みに従いました。ただし、アイソザイムのようにほぼ日本語化している検査項目名称については慣例に従いました。また、略号が通例化しているものは、略号をもって検査項目名称としました。

「検査項目名」欄:JLAC10コード

JLAC10コード(日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コード)より設定

JLAC10コード(日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コード)より設定

検査材料に関する主な用語

検査材料 概要
血液 検査のために採取していただく肘静脈血を表します。
~加血液 採血後速やかに添加剤を混和した血液を表します。
添加剤の種類により、「EDTA加血液」、「ヘパリン加血液」、「クエン酸加血液」、「NaF加血液」などと表示します(所定の添加剤入り弊社指定容器に血液を採取してください)。
~血漿 採血後速やかに添加剤を混和し、遠心分離によって得られた血漿を表します。添加剤の種類により、「EDTA血漿」、「ヘパリン血漿」、「クエン酸血漿」などと表示します。なお、単に「血漿」とあるものについては、「備考」欄に添加剤の種類を別記しています。
血清 採血後、血餅の収縮を待って遠心分離して得られた上清を表します。特に添加剤を用いる必要のある場合は、その旨を「備考」欄に記載しています。
尿 原則として自然排尿された尿を表します。なお、「蓄尿」を要する場合、「備考」欄に使用する防腐剤の種類を別記しています。採尿方法については,以下を参考としてください。 1) 普通尿の場合: 新鮮尿を清潔な乾燥した容器に直接排尿するか,清潔な乾燥した携帯便器に排尿させ,指定の検体容器に直接 移し替えます. 2) 中間尿の場合: 清潔な排尿容器を手に持ち,放尿を開始します.最初は便器に排尿し,大体排尿が半ばに達した頃,排尿を中断 せずにそのまま採尿容器に放尿し,終わりに近づいた頃,再び便器に放尿します. 3) 無菌尿の場合: 男女とも陰部を刺激の少ない消毒液で洗浄しておき,清潔で乾燥した容器に中間尿を採尿します.細菌検査など の場合には,膀胱カテーテル法を用いて採尿しても構いません.

「容器」欄の番号

検体採取および提出時に用いる容器の種類は、巻末「容器一覧表」の頁に掲載する容器番号で表しています。また、容器番号の網掛け色は容器キャップの色を表しています。

「保存方法」欄の用語

提出材料の保存条件です(採取した材料そのものの保存条件ではありません)。検査項目によっては、検査成績が保存状態の影響を明らかに受けるものもありますので,お取り扱いにご注意ください。

必ず凍結(-10℃以下)保存してください。凍結温度指定のあるものは、その旨を記載しています。なお、凍結指定の項目については原則として単独検体でのご提出をお願いします。
4℃前後で保存してください。また、数日以上にわたって保存される場合は、凍結していただくようお願いします。なお,凍結不可の材料については、その旨を記載しています。
常温保存してください(20℃前後)。

「保存方法」欄:検体の安定性

適正な検査結果をお届けすることができる、検体採取後における提出用材料の保存安定性の維持期間です。

「基準値」欄の用語

M:男性(Male) F:女性(Female)

「基準値」欄の単位記号

L liter(=1,000mL)
dL deciliter(=100mL)
mL milliliter
mm3 cubicmillimeter
μ3 cubicmicron
g gram
mg milligram(=0.001g)
μg microgram(=0.001mg)
ng nanogram(=0.001μg)
pg picogram(=0.001ng)
U Unit
UA Allergen Unit
mU milli Unit(=0.001U)
μU micro Unit(=0.001mU)
IU International Unit
AU Arbitrary Unit
BU Bethesda Unit
RLU Relative Light Unit
R.U. RPR Units
T.U. Titer Units
U mmol millimole(=0.001mol)
μmol micromole(=0.001mmol)
nmol nanomole(=0.001μmol)
pmol picomole(=0.001nmol)
fmol femtomole(=0.001pmol)
mEq milli Equivalent
FE Fibrinogen Equivalent
BCE Bone Collagen Equivalent
mOsm milli Osmole
sec second
U min minute
h hour
% percent
permill
SI Stimulation Index
cpm count per minute
RBC Red Blood Cell
LogIU Log International Unit

マーク表記の一覧

マーク一覧
倫理対象 遺伝学的検査など倫理的な配慮が必要な項目です。
曜日指定 指定曜日のみ受託可能です。
単独検体 他の項目とは別に,専用の検体としてご提出ください。
複数検体 ペア検体での出検が必要な項目です。
指定容器 必ず指定容器でご提出ください。
溶血不可 溶血検体は検査値に影響を及ぼすため避けてください。
酸性蓄尿不可 酸性蓄尿は検査値に影響を及ぼす場合がありますので避けてください。
開栓不可 コンタミネーション防止などのため,検体採取後は容器を開栓しないでください。
遠心 遠心分離してください。
冷遠 冷却下で遠心分離してください。
遮光 遮光 直射日光や蛍光灯などを避け,遮光した容器でご提出ください。
診療報酬算定における,慢性維持透析患者外来医学管理料の包括対象となる項目です。
診療報酬算定における,手術前医学管理料の包括対象となる項目です。
FAX 緊急報告値が検出された場合に,速やかにご報告する項目です。
総合検査依頼書(弊社の標準的な依頼書)のマークチェックでご依頼が可能な項目です。
指定依頼書 使用する依頼書の種類に指定があります.備考欄に記しています。
専用依頼書 使用する依頼書の種類が通常外です.専用の依頼書があります。
遺伝学依頼書 使用する依頼書の種類は,「遺伝学的検査依頼書【遺伝子検査】」です。
先天依頼書 使用する依頼書の種類は,「遺伝学的検査依頼書【先天異常・染色体検査】」です。
本年度版で新たに掲載された検査項目です。