検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2021年11月1日時点の情報です。

入力コード 04825  統一コード 5G504 
項目名 抗カルジオリピン・β2GPⅠ複合体抗体 (抗CL-β2GP1抗体)
anti-cardiolipin-beta2 glycoprotein 1 complex antibody
実施料
223
判断料区分 免疫 
健康保険名称  自己抗体検査/抗カルジオリピンβ2グリコプロテインⅠ複合体抗体 
検査方法
EIA
検査材料
血清
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 血清 0.3
01
凍結
報告所要日数
2~4日
基準値(単位)  
U/mL

3.5 以下

臨床的
意義 
代表的な抗リン脂質抗体。ループスアンチコアグラントによる習慣性流産の診断に有用。
   リン脂質に対する抗体(anti-phospholipid antibody; aPL)は、自己免疫性疾患、特に全身性エリテマトーデス(SLE)患者の血清中で高率に認められる自己抗体である。この抗体によって引き起こされる一連の疾患群を、「抗リン脂質抗体症候群(APS)」と呼び、抗カルジオリピン抗体は代表的な抗リン脂質抗体である。

 抗リン脂質抗体症候群では、LA(ループスアンチコアグラント)という、異常な免疫グロブリンが産生される。これにより反復性の流産・子宮内胎児死亡、全身の動・静脈血栓症などの病態を引き起こす。LAは凝固活性に対し、in vitro とin vivo で相反する影響を示す。in vitroでは活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)のようなリン脂質依存性の凝固時間を延長するが、生体内では逆に血栓症を引き起こす。抗凝固因子の影響によりなぜ血栓症が生ずるかについては、凝固と線溶系のアンバランスといった見方があるが、詳細はまだ十分解明されていない。

 RPR法のような血清梅毒反応は、カルジオリピン抗原を用いて検査が行われる。このため、患者が抗カルジオリピン抗体(aCL)を保有していると、感染していないにも関わらず検査は陽性という、生物学的偽陽性(BFP)がみられる。したがって、血清梅毒反応で陽性反応を得た場合には、梅毒感染によるものか、自己免疫疾患におけるaCLによるものかを鑑別する必要がある。

 抗カルジオリピン抗体の測定法には、「抗カルジオリピン・β2GPⅠ複合体抗体」と「抗カルジオリピン抗体」がある。

1.抗カルジオリピン・β2GPⅠ複合体抗体
 コファクターであるβ2GPⅠ(β2-GlycoproteinⅠ)を添加して測定する方法である。抗カルジオリピン抗体には、コファクターであるβ2GPⅠの存在下で、抗体活性が上昇するものと、低下するものの2種類の抗体が存在する。本検査では、このうち前者の活性を持つものを測定する。梅毒などの感染性疾患で認められる抗カルジオリピン抗体は、コファクターを添加することにより抗体活性が低下するため本検査法では測定されない。すなわち本測定法では、自己免疫疾患で産生されたaCLが測定される。

2.抗カルジオリピン抗体
 コファクターであるβ2GPⅠ(β2-GlycoproteinⅠ)を添加しないで測定する方法である。前項にあるβ2GPⅠの存在下で、抗体活性が上昇するものと、低下するものの2種類を合わせて検出する。すなわち、本測定法ではβ2GPⅠ依存性・非依存性のaCLの両方、トータルaCLが測定される。

 なお、実際の症例では、抗カルジオリピン抗体および抗カルジオリピン・β2GPⅠ複合体抗体とループスアンチコアグラント(LA)が両方陽性になるとは限らない。抗リン脂質抗体症候群が疑われる際は、抗カルジオリピン・β2GPⅠ複合体抗体または抗カルジオリピン抗体検査と、LAを同時に行なうのが望ましい。

【高値を示す病態】
 全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ(RA)、進行性全身性硬化症(PSS)、混合性結合組織病(MCTD)、多発性筋炎(PM)、皮膚筋炎(DM)、抗リン脂質抗体症候群、(反復性流産・子宮内胎児死亡、全身の動・静脈血栓症などがみられる)
関連項目 梅毒定性 《RPR法》, 梅毒定性 《TP抗体法》, 梅毒定性 《FTA-ABS》, 梅毒定量 《RPR法》, 梅毒定量 《TP抗体法》, 抗核抗体 (ANA), 抗RNP抗体 (抗U1-RNP抗体) 《免疫拡散法》, 抗RNP抗体 (抗U1-RNP抗体) 《CLEIA》, 抗Sm抗体 《免疫拡散法》, 抗Sm抗体 《CLEIA》, 抗Scl-70抗体 (抗トポイソメラーゼⅠ抗体) 《免疫拡散法》, 抗Scl-70抗体 (抗トポイソメラーゼⅠ抗体) 《CLEIA》, ループスアンチコアグラント 《希釈ラッセル蛇毒試験法》[出血凝固検査],
算定備考

「抗カルジオリピン抗体」と「抗CLβ2GPI複合体抗体」を併せて実施した場合は、主たるもののみ算定できます。

容  器 
提出容器

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