検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2021年11月1日時点の情報です。

入力コード 45295  統一コード 8C933 
項目名 UGT1A1遺伝子多型解析
UGT1A1 (UDP glucuronosyltransferase family 1 member A1)
実施料
2037
判断料区分 遺染 
健康保険名称  UDPグルクロン酸転移酵素遺伝子多型 
検査方法
インベーダー法
検査材料
EDTA加血液
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 EDTA加血液 2
13
冷蔵
検査材料備考

※『遺伝子検査依頼書』をご利用ください。

コンタミネーション防止などのため、検体採取後は容器を開栓しないでください。

報告所要日数
5~9日
臨床的
意義 
血球細胞のグルクロン酸転移酵素(UGT)遺伝子多型を調べることで抗悪性腫瘍剤イリノテカンの副作用発現を予測する検査。
   イリノテカン塩酸塩(イリノテカン)は肺癌や子宮頸癌、卵巣癌、悪性リンパ腫等の治療に用いられる抗悪性腫瘍剤である。血中のカルボキシルエステラーゼにより、体内で活性型のSN-38に変換され、トポイソメラーゼ1の阻害を介し抗腫瘍作用を発揮するプロドラッグである。

 イリノテカンは、主に肝臓で作られるグルクロン酸転移酵素(uridine diphosphate glucuronosyl transferase:UGT)によって代謝される。UGTにはアイソザイムが存在し、うち1つにUGT1A1がある。活性代謝産物SN-38は、このUGT1A1によりグルクロン酸抱合体として胆汁中に排泄されることで体内から消失する。

 UGT1A1に相当する酵素には個人差、すなわち遺伝子多型が存在する。発現に影響を与える遺伝子で最も頻度が高いのがUGT1A1*28である。正常型ではUGT1A1のプロモーター領域のTAリピート数は6回[(TA)6TAA]であるが、変異型UGT1A1*28では7回[(TA)7TAA]となっている。また、他にUGT1A1*6も知られており、211G→Aに置換されている。

 これらの変異型をもつ症例では、UGT1A1*28の場合はUGT1A1の発現量が少ない。また、UGT1A1*6ではUGT1A1の活性が低下しているため、いずれもグルクロン酸抱合が遅延し、SN-38の体外排泄も遅延する。このため、副作用である高度の下痢や好中球減少が強く現れやすい。また、複数の多型に変異を持つ場合は、さらに重篤な副作用が現れ易いとされている。すなわち、これらの変異が検出された症例では、イリノテカンによる副作用が現れ易いため、注意が必要である。

 抗悪性腫瘍剤は副作用の出現頻度が高く、価格も高価なものが多いため、症例に合わせ効果や副作用の予測を行う「個別化医療」が望まれる。イリノテカンを投与する前には「UGT1A1遺伝子多型解析」を解析し、投与の適否や投与量を検討しておくことが望ましい。

【頻度】
 UGT1A1*6 アジア人:11~23% 白人:0%
 UGT1A1*28 アジア人:7~16% 白人:30~40%
 

受付曜日:月~金曜日(休日とその前日は受付不可)
チャート参照:「UGT1A1遺伝子多型解析」について

※チャート参照:「UGT1A1遺伝子多型解析」について

算定備考

塩酸イリノテカンの投与対象となる患者に対して、その投与量等を判断することを目的として測定を行った場合、当該抗悪性腫瘍剤の投与方針の決定までの間に1回を限度として算定できます。

チャート 

「UGT1A1遺伝子多型解析」について

容  器 
提出容器

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