検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2021年9月1日時点の情報です。

入力コード 00549  統一コード 2A400 
項目名 マラリア原虫
malaria, smear
実施料
40
判断料区分 血液 
健康保険名称  血液形態・機能検査/血中微生物検査 
検査方法
ライト染色
検査材料
EDTA加血液
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 EDTA加血液 2
13
冷蔵(凍結不可)
検査材料備考

※塗抹標本の場合は、薄層塗抹標本と濃塗抹標本をご提出ください(標本は冷蔵厳禁)。

報告所要日数
2~3日
基準値(単位)  

(-)

臨床的
意義 
血液塗抹標本上のマラリア原虫を検索し、感染の有無を診断する検査。
   本検査は血液塗抹標本を用いてマラリア原虫の有無を観察し、その感染を判定するものである。

 マラリアはハマダラカによって媒介される、熱帯、亜熱帯の発熱性疾患である。蚊の唾液とともに人体に侵入した原虫は、肝細胞内で10~14日間増殖の後、流血中に入って赤血球に感染し、栄養体、分裂小体を経て増殖を繰り返す。その結果、原虫の増殖サイクルによって、3日ないし4日などの周期的な発熱、悪寒、戦慄症状を呈する。虫体は赤血球内で発育するため、溶血性貧血やビリルビンの上昇といった所見がみられる。

 マラリアには次の4種類が知られている。

                        潜伏期
熱帯熱マラリア                約12日
(英名 Tropical malaria / Falciparum malaria)
四日熱マラリア                約1ヶ月
(英名 Quartan malaria / Malariae malaria )
三日熱マラリア                約2週間
(英名 Tertian malaria / Vivax malaria )
卵形マラリア                 約2週間
(英名 Ovale malaria / Ovale malaria)

 国内では平安時代末期、平清盛がマラリアに罹患していたとされ、当時「瘧(ぎゃく)」と呼ばれていた。終戦直後にも西日本でマラリアの発生が報告されている。一方、現在わが国でみられる症例は、大半が海外で感染し、帰国後発症する輸入感染症例である。また、航空機に乗って飛来したハマダラカが、空港周辺の人を刺し感染が成立する「空港マラリア」も散発ながら報告されている。国内発症例は診断が遅れ、重症化しやすいが、周期的な熱発に溶血性貧血をみた場合、マラリアは想起すべき疾患である。

 検査の採血には発熱が始まる頃が適しているとされるが、原虫が少ない場合は発見が難しい事も多く、繰り返して採血するのが望ましい。なお、現在マラリアに有効なワクチンはなく、クロロキンやメフロキンなどの予防薬が用いられる。クロロキン耐性マラリアが流行している地域では、ドキシサイクリンが用いられる。

【陽性を示す病態】
 マラリア原虫感染症
容  器 
提出容器

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