検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2021年9月1日時点の情報です。

入力コード 00598  統一コード 2B400 
項目名 第Ⅸ因子活性 (F9)
coagulation factorⅨ, activity
実施料
包括223
判断料区分 血液 
健康保険名称  出血・凝固検査/凝固因子(第Ⅱ因子、第Ⅴ因子、第Ⅶ因子、第Ⅷ因子、第Ⅸ因子、第Ⅹ因子、第ⅩⅠ因子、第ⅩⅡ因子、第ⅩⅢ因子) 
検査方法
APTT法
検査材料
クエン酸血漿
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 クエン酸血漿 0.5
15 → 02
※チャート欄参照
凍結
検査材料備考

必ず血漿分離の上、ご提出ください。

3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、1,500×g、15分間遠心分離し、血漿を凍結してご提出ください(遠心力の換算表チャート、およびCLSI/NCCLSドキュメントH21-A5参照)。

チャート参照:出血凝固検査において、多項目同時依頼の際の必要血漿量は、[0.40 + (0.10 x 依頼項目数)]mLが目安となります。

報告所要日数
2~5日
基準値(単位)  
%

74~149

臨床的
意義 
内因系の凝固機序に関与するビタミンK依存の凝固因子。代表的な欠乏症として血友病Bが知られている。
   凝固第Ⅸ因子(F.Ⅸ)はChristmas因子と呼ばれ、分子量約55,000~60,000の糖蛋白であり、肝臓でつくられるビタミンK依存性凝固因子である。主として内因系の凝固反応に関与し、第XIa因子、Ca++により活性化されF.Ⅸaになるとともに、Ca++、組織因子、リン脂質の存在下で、第Ⅶa因子による活性化も受ける。

 F.Ⅸの欠乏症として、血友病Bがあげられる。血友病Bは伴性劣性遺伝を示し、偶発例は30%を占める。発症頻度は出生男子約3~6万人に1人であるといわれている。膝、肘、足などの関節内出血や、筋肉に出血症状があり、APTT延長、PT、血小板数、出血時間、第Ⅷ因子活性正常の場合は本症が疑われ、F.Ⅸ活性の測定が行われる。

 F.Ⅸ活性の測定にはAPTT法が用いられる。本法はF.Ⅸ欠乏血漿中に被検血漿を添加するとAPTTの補正効果が認められることを利用している。まず正常血漿を用いて検量線を作成し、次に被検血漿の測定時間から活性値を算出する(低値ほど活性が低いことを意味する)。

 血友病Bの保因者診断にF.Ⅸ活性の測定を行うと、保因者では健常者の約半分の活性しか示さない。また、凝固因子補充療法の過程でF.Ⅸに対する抗体が産生されることがあるが、この抗体を検出する目的でベセスダ法を用いたF.Ⅸインヒビターの測定が行われる。ベセスダ法とは被検血漿とF.Ⅸの入った血漿を混じて、F.Ⅸ活性の阻害量を測定するものである。基準範囲は0.1ベセスダ単位以下である。

 この他にF.Ⅸが低値を示す病態には、肝疾患やビタミンKの摂取不足、吸収不全、腸内細菌叢の異常によるビタミンKの合成低下、利用障害がある。このような場合は、他の凝固因子(Ⅱ,Ⅶ,Ⅹ)も低下を示し、PIVKA(protein induced by vitamin K absence)と呼ばれる異常蛋白が産生されるようになる。

【高値を示す病態】
 妊娠、薬物投与(DDAVP、アドレナリン)
【低値を示す病態】
 血友病Bおよび保因者、DIC、肝障害、ビタミンK欠乏症
関連項目 プロトロンビン時間 (PT), 活性化部分トロンボプラスチン時間 (APTT), 第Ⅱ因子活性 (F2), 第Ⅴ因子活性 (F5), 第Ⅶ因子活性 (F7), 第Ⅷ因子活性 (F8), 第Ⅹ因子活性 (F10), 第ⅩⅠ因子活性 (F11), 第ⅩⅡ因子活性 (F12), 第ⅩⅢ因子定量 (F13),
チャート 

遠心力の換算表

血液凝固系の相互関係

多項目同時依頼の血漿量目安(出血凝固検査)

容  器  
採取容器
提出容器

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