検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2021年11月1日時点の情報です。

入力コード 00708  統一コード 1B055 
項目名 ビリルビン定性[糞便検査]
bilirubin, qualitative [feces]
実施料
未収載
判断料区分  
検査方法
Harrison法
検査材料
報告所要日数
2~3日
臨床的
意義 
完全閉塞性黄疸で、便中ウロビリンとともに陰性となる胆道系機能の指標。
   胆道の閉塞に伴う白色便などの検索に用いられる検査である。

 赤血球の色素ヘモグロビンの代謝産物である間接ビリルビンは、肝臓に運ばれグルクロン酸抱合体(直接ビリルビン)となり、胆汁として十二指腸に排出される。十二指腸から腸管に放出されたビリルビンは腸内細菌により還元され、ウロビリノーゲンからstercobilinogenやstercobilinのようなウロビリン体となり糞便中に排泄される。糞便の黄褐色の色調はこのウロビリン体によるものである。さらに、ウロビリノーゲンは、一部が小腸で再吸収され、門脈から肝臓に戻り、ビリルビンとして再び放出される「腸肝循環」というリサイクル経路に入る。

 糞便の色調が粘土色~灰白色を呈する時は、糞便中のウロビリン体の消失や減少を意味し、ビリルビン、ウロビリンとも認められないときは、胆汁排泄障害や閉塞性黄疸の可能性が示唆される。無胆汁便では、ウロビリン、ビリルビン、ウロビリノーゲンなどが全て陰性になる。

 一方、ビリルビンが未変化のままで糞便中に排泄されれば一般に病的であり、腸管の慢性的な炎症や潰瘍などが考えられる。

 しかし、乳児では腸内細菌叢が正常に形成されていないため、検出されても異常とはいえない。

 このように便中ビリルビン定性反応は、胆道系の機能とウロビリン体代謝の把握に有用ではあるが、肝機能をはじめとする血液生化学的検査、尿検査、画像診断などが幅広く行われる現在、その臨床的意義は以前ほど大きくはない。

 なお、正常便100gに含まれるウロビリノーゲンは、およそ130~250mgといわれるが、ビリルビンは10~20mgと微量である。

【陽性を示す病態】
 大腸および小腸の慢性炎症および潰瘍(乳児を除く)
【陰性を示す病態】
 [ウロビリンも認められない場合] 完全閉塞性黄疸

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