WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 最低希釈倍率 | 実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00376 |
EBV EA-DR IgG《FAT》Epstein-Barr virus, early antigen/diffuse type and restricted type5F203-1431-023-162 5F203-1431-041-162 |
遠心
または
|
01
02 |
4週 冷蔵
4週 冷蔵 |
FAT | 血清 10 倍 |
200 D012 44 免疫 |
3~4日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
00376 |
EBV EA-DR IgG《FAT》Epstein-Barr virus, early antigen/diffuse type and restricted type5F203-1431-023-162 5F203-1431-041-162 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
または
|
01
02 |
4週 冷蔵
4週 冷蔵 |
FAT |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
血清 10 倍 |
200 D012 44 免疫 |
3~4日 |
備考
検体1
- 血清EBV抗体価検査(FAT法)を複数項目(2~6項目)依頼する場合の検体量は、採取量:2.0mL/提出量:0.4mLです。
診療報酬
- 保険名称:感染症免疫学的検査/グロブリンクラス別ウイルス抗体価(1項目当たり)
- 実施料:200
- 診療報酬区分:D012 44
- 判断料区分:免疫学的検査
同一検体についてグロブリンクラス別ウイルス抗体価の測定を行った場合は、2項目を限度として算定できます。
同一ウイルスについて「IgG抗体」、「IgM抗体」を併せて実施した場合は、いずれか一方のみ算定できます。
容器
容器番号01:汎用容器(分離剤入り)
- 容量: 6mL・8.5mL
- 添加剤: 凝固促進剤
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: -
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
検査項目解説
臨床的意義
EBVは感染により伝染性単核球症や上咽頭癌などを発症するウイルスである。小児期までは不顕性感染で終わる。
EBウイルス(EBV)は、口腔内に存在し、主な感染源は唾液といわれている。本邦では、就学前に人口の80 %以上が不顕性に感染し、抗体を保有している。
EBVの抗体価は、ウイルス自体の性質から、通常3種類の抗原に対して測定される。VCA(viral capsid antigen:ウイルスカプシド抗原)、EA-DR(early antigen-diffuse and restrict complex:早期抗原)、EBNA(EBV nuclear antigen:EBV核内抗原)の3種類である。実際にはEBNAを除いてそれぞれのIgG、IgA、IgMクラスの抗体が測定される。これらの抗体価が一定のパターンで推移することを利用して、EBV感染の進行状況が診断される。
初感染の場合、一般にVCA-IgG、VCA-IgM、EA-DR-IgGが出現する。特にVCA-IgGはほぼ100 %検出される。続いて数カ月後にEBNAが出現する。
EBV感染により引き起こされる代表的な疾患は、伝染性単核球症(infectious mononucleosis:IM)、バーキットリンパ腫(burkitt's lymphoma:BL)、上咽頭癌(nasopharyngeal carcinoma:NPC)などである。前述のように小児期までに感染するとほとんどが不顕性に終わるが、思春期以後に感染すると半数程度にIMを発症する。IMの臨床症状はリンパ節の腫脹や発熱であり、検査所見として白血球像で異型リンパ球(atypical lymphocyte)が認められる。
一般にVCA-IgM陽性、EBNA陰性の場合は初感染によるIMが推定されるが、VCA-IgMの出現率は70 %程度に過ぎず、VCA-IgMが陰性だからといって必ずしもIMが否定されるわけではない。この場合は臨床症状や白血球の所見と併せて診断する。BLとNPCに関しては、ともにVCA-IgGとEA-DR-IgGの著しい高値とEBNAの陽性が認められる。しかし、NPCではVCA-IgAとEA-DR-IgAが陽性になることが多いのに対し、BLでは一般に陰性である。
【陽性を示す疾患】
伝染性単核症,上咽頭癌,バーキットリンパ腫
備考
- チャート参照:伝染性単球症におけるEBV特異的抗体の消長と出現
関連疾患
B27.9.3:伝染性単核症 → B25-B34:その他のウイルス性疾患
C11.9.2:上咽頭癌 → C00-C14:口唇・口腔・咽頭腫瘍
C83.7.1:バーキットリンパ腫 → C81-C96:リンパ組織・造血器腫瘍
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.