WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 12 月 2 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

05007

TARCthymus and activation-regulated chemokine

5J228-0000-023-052

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

1カ月

冷蔵

CLEIA

pg/mL

小児(6~12カ月未満) 1367 未満
小児(1~2歳未満) 998 未満
小児(2歳以上) 743 未満
成人 450 未満

179

D015 18

免疫

2~3日

項目
コード
検査項目

05007

TARCthymus and activation-regulated chemokine

5J228-0000-023-052

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

1カ月

冷蔵

CLEIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

pg/mL

小児(6~12カ月未満) 1367 未満
小児(1~2歳未満) 998 未満
小児(2歳以上) 743 未満
成人 450 未満

179

D015 18

免疫

2~3日

備考

項目

  • ビオチンの影響については、ご利用の手引き「14.検査材料に関するご参考情報」のページをご参照ください。

検体

  • トロンビン入り採血管(急速凝固採血管など)は測定値に影響を与える可能性があるため、使用しないでください。

基準

  • 中等症以上のアトピー性皮膚炎の目安は、成人700pg/mL以上、小児(2歳以上)760pg/mL以上です。

診療報酬

  • 保険名称:血漿蛋白免疫学的検査/TARC
  • 実施料:179
  • 診療報酬区分:D015 18
  • 判断料区分:免疫学的検査

厚生労働省通知原文「注釈」

■ 「18」のTARCは、以下のいずれかの場合に算定できる。

  • ア アトピー性皮膚炎の重症度評価の補助を目的として、血清中のTARC量を測定する場合に、月1回を限度として算定できる。
  • イ COVID-19と診断された患者(呼吸不全管理を要する中等症以上の患者を除く。)の重症化リスクの判定補助を目的として、血清中のTARC量を測定する場合は、一連の治療につき1回を限度として算定できる。

アトピー性皮膚炎の重症度評価の補助を目的として測定する場合は、月1回を限度として算定が可能です。
COVID-19と診断された患者(呼吸不全管理を要する中等症以上の患者を除く。)の重症化リスクの判定補助を目的として測定する場合は、一連の治療につき1回を限度として算定できます。

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

参考文献

石田俊雄, 他: 医学と薬学 58, 901, 2007.
藤澤隆夫, 他: 日本小児アレルギー学会誌 19, 744, 2005.
玉置邦彦, 他: 日本皮膚科学会雑誌 116, 27, 2006.
Sugawara, N. et al.: Allergy 57, 180, 2002.

検査項目解説

臨床的意義

アトピー性皮膚炎の病勢を反映するケモカインである。重症度の把握に有用である。

 炎症や免疫応答において、白血球の遊走や組織への浸潤は、生体防御機構の一環として捉えることができるが、このような反応を誘導するとして注目される物質がケモカインである。

 TARC(thymus and activation-regulated chemokine)は、このケモカインの一種で、CCL17とも呼ばれ、分子量8,000~14,000の分泌型低分子タンパク質である。

 アトピー性皮膚炎(AD)は、増悪・寛解を繰り返す掻痒のある湿疹を主病変とする疾患である。

 TARCはADにおいて、その受容体であるCCR4を特異的に発現するリンパ球、Th2細胞の浸潤に大きな役割を担っている。AD患者では、皮膚の表皮角化細胞や末梢血のリンパ球において、TARCの産生が亢進している。さらに、CCR4を発現したTh2細胞を皮膚へと遊走させることで、いっそうの病態悪化をもたらすと考えられている。

 血中のTARC濃度は、AD患者の皮疹の範囲や程度(SCORAD)とよく相関するといわれている。従来よりADの病態指標として用いられてきた非特異的IgE値や好酸球数、LDH値と比べ感度が高く、重症例での上昇幅が大きいという。

 日本皮膚科学会による「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2021」によれば、AD患者の血清中TARCは重症度に一致して上昇し、血清IgE値、LDH値、末梢血好酸球数と比べて、病勢をより鋭敏に反映する検査として、血清TARC値を指標とした患者教育、治療方法の見直しを行うことも可能であるとしている。

 なお、TARCは比較的特異性の高いADのマーカーとされるが、自己免疫性疾患である水疱性類天疱瘡やリンパ腫のひとつである菌状息肉症でも上昇することが報告されている。

【高値を示す疾患】

アトピー性皮膚炎

関連疾患

L20.9.3:アトピー性皮膚炎 L20-L30:皮膚炎・湿疹
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

INFORMATION

※ 3年分のINFORMATION へのLinkを掲載しています.

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