WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 10 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 | 実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
13127 |
悪性黒色腫 BRAF変異解析(ダブラフェニブ、エンコラフェニブ)BRAF (B-Raf proto-oncogene, serine/threonine kinase)8C155-9951-075-898 |
|
30 |
常温 |
PCR-rSSO法 | 検出せず |
包括5000 D004-2 1ロ 遺染 |
4~10日 |
項目 コード |
検査項目 |
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13127 |
悪性黒色腫 BRAF変異解析(ダブラフェニブ、エンコラフェニブ)BRAF (B-Raf proto-oncogene, serine/threonine kinase)8C155-9951-075-898 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
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30 |
常温 |
PCR-rSSO法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
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検出せず |
包括5000 D004-2 1ロ 遺染 |
4~10日 |
備考
項目
- 受付曜日:月~金曜日(休日は受付不可)
- コンパニオン診断薬を用いた検査です(ダブラフェニブおよびトラメチニブ ジメチルスルホキシド、エンコラフェニブおよびビニメチニブ)。
- BRAF p.V600Eおよびp.V600Kの変異を検出します。
依頼
- 『遺伝子検査依頼書』をご利用ください。
検体
- ブロックおよびパラフィン切片での受託不可。
- 病理組織診断にて腫瘍が認められた部位を本検査で必要な腫瘍細胞含有率が30%以上となるようにマーク(実線で囲む)したHE染色スライドを併せてご提出ください。HE染色スライドの提出がない場合やマークがない場合には、スライド全体を使用します。
- 壊死組織、脂肪組織、出血性組織およびメラニンを多く含む非腫瘍性組織は避けてください。
- 強酸による脱灰操作をした検体は検査できません。
- ホルマリン固定検体では、固定条件によって核酸の断片化が著しく、解析不能となる場合があります。組織検体の推奨固定時間は6~48時間です。微小な組織検体や細胞検体では固定時間の短縮化が望ましいとされています。腫瘍細胞含有率は面積ではなく、全有核細胞に対する総腫瘍細胞数で判断してください。検体の取り扱いについては、日本病理学会「ゲノム診療用病理組織検体取扱い規程」をご参照ください。
参考
- コンパニオン診断薬などの情報については、PMDAのwebサイトにて最新情報をご確認ください。
診療報酬
- 保険名称:悪性腫瘍組織検査/悪性腫瘍遺伝子検査/処理が複雑なもの
- 実施料:包括5000
- 診療報酬区分:D004-2 1ロ
- 判断料区分:遺伝子関連・染色体検査
悪性腫瘍遺伝子検査として、固形腫瘍または悪性リンパ腫の腫瘍細胞を検体とし、悪性腫瘍の詳細な診断および治療法の選択を目的として悪性腫瘍患者本人に対して行った場合に、患者1人につき1回に限り算定できます。ただし、肺癌における「EGFR変異解析」については、再発や増悪により、2次的遺伝子変異等が疑われ、再度治療法を選択する必要がある場合にも算定できます。
悪性腫瘍遺伝子検査の算定に当たっては、該当する遺伝子検査を診療報酬明細書の摘要欄に記載する必要があります。
「悪性腫瘍遺伝子検査」、「造血器腫瘍遺伝子検査」、「免疫関連遺伝子再構成」、「FLT3遺伝子検査」または「JAK2遺伝子検査」のうちいずれかを同一月中に併せて行った場合は、主たるもののみ算定できます。
容器
容器番号30:遺伝子検査用標本スライド容器
- 採取量: -
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 癌関連遺伝子検査,
肺癌 ALK融合遺伝子解析
参考文献
和田 誠, 他: 最新医学 69, (12), 2548, 2014.
検査項目解説
臨床的意義
悪性黒色腫患者に対して、ダブラフェニブメシル酸塩およびエンコラフェニブの適応を判定するための補助検査である。
悪性黒色腫(malignant melanoma:メラノーマ)は、一般にほくろのがんとも言われるメラニン細胞由来の悪性腫瘍である。
悪性黒色腫は代表的な予後不良の悪性腫瘍として知られており、皮膚癌における悪性黒色腫の割合はわずか約4 %に過ぎないにもかかわらず、皮膚癌による死亡患者の約80 %を占めるといわれる。早期に所属リンパ節に転移し、さらに脳や肝臓、肺などの多彩な臓器に転移するため治療に難渋する場合が多い。
細胞内シグナル伝達の要となるRAS蛋白を上流とするMAPKシグナル経路が、腫瘍の発生進行に関与している。RAFにはARAF,BRAF,CRAFの3つのアイソフォームが知られるが、悪性黒色腫ではBRAF遺伝子の変異が高頻度に認められる。そこで、BRAF遺伝子産物であるBRAF蛋白を阻害することで、抗腫瘍効果を発揮する。
BRAF遺伝子変異の大部分がキナーゼ・ドメインのcodon600のT→A塩基置換であり、この変異によりアミノ酸のバリンがグルタミン酸に置換され、BRAF遺伝子 p.V600E変異を起こす。
ダブラフェニブは、RAF阻害剤であり、BRAF遺伝子 V600変異を含む活性化変異型のBRAFキナーゼ活性を阻害することによって、BRAF遺伝子 V600変異を有する腫瘍の増殖を抑制する抗悪性腫瘍剤である。
BRAF遺伝子変異は、悪性黒色腫症例の2~4割に認められ、全ての悪性黒色腫患者に認められるものではない。本検査は、悪性黒色腫患者に対しコンパニオン診断薬を用いて、ダブラフェニブメシル酸塩(商品名:タフィンラー(R))(併用トラメチニブ(商品名:メキニスト(R)))およびエンコラフェニブ(商品名:ビラフトビ(R))(併用ビニメチニブ(商品名:メクトビ(R)))の適応を判定するための補助検査である。本検査では、BRAF遺伝子 p.V600Eおよびp.V600Kを検出する。
【陽性を示す疾患】
悪性黒色腫
関連疾患
C43.9.2:悪性黒色腫 → C43-C44:皮膚腫瘍
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.