WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 | 実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
45602 |
肺癌 ROS1融合遺伝子解析ROS1 (ROS proto-oncogene 1, receptor tyrosine kinase)8C055-9961-075-875 8C055-9961-070-875 8C055-9961-040-875 8C055-9961-084-875 |
または
または
または
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30
指定容器 43
指定容器 55
指定容器 55 |
常温
冷蔵
凍-70℃以下
凍-70℃以下 |
リアルタイムRT-PCR法 | 検出せず |
包括2500 D004-2 1イ(1) 遺染 |
4~7日 |
項目 コード |
検査項目 |
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45602 |
肺癌 ROS1融合遺伝子解析ROS1 (ROS proto-oncogene 1, receptor tyrosine kinase)8C055-9961-075-875 8C055-9961-070-875 8C055-9961-040-875 8C055-9961-084-875 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
または
または
または
|
30
指定容器 43
指定容器 55
指定容器 55 |
常温
冷蔵
凍-70℃以下
凍-70℃以下 |
リアルタイムRT-PCR法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
検出せず |
包括2500 D004-2 1イ(1) 遺染 |
4~7日 |
備考
項目
- 受付曜日:月~金曜日(休日は受付不可)
- コンパニオン診断薬を用いた検査です(クリゾチニブ、エヌトレクチニブ)。
依頼
- 『遺伝子検査依頼書』をご利用ください。
検体
- ブロックおよびパラフィン切片での受託不可。
- 病理組織診断にて腫瘍が認められた部位を本検査で必要な腫瘍細胞含有率が30%以上となるようにマーク(実線で囲む)したHE染色スライドを併せてご提出ください。HE染色スライドの提出がない場合やマークがない場合には、スライド全体を使用します。
- 壊死組織、脂肪組織、出血性組織を多く含む非腫瘍性組織は避けてください。
- 「組織」は新鮮組織50mg(4mm角)をRNA安定化剤入り43番容器に移し冷蔵保管してください。
- ※「穿刺液(胸水、腹水または心嚢液)」「気管支肺胞洗浄液」は55番容器に3mL採取後、遠心分離し、上清を廃棄した沈渣物を深冷凍結(-70℃以下)でご提出ください。上清廃棄の際は、沈渣物の流失にご注意ください(ピペットによる上清除去が望ましい)。
- <穿刺液の遠心分離条件>1,500~3,000×gで5分間遠心分離(冷却遠心(2~4℃)が望ましい)。
- 強酸による脱灰操作をした検体は検査できません。
- 本検査ではRNAが解析対象となるため、検体中のRNAが分解しないよう、適切に検体をお取り扱いください。また、日本肺癌学会『肺癌患者におけるROS1融合遺伝子検査の手引き』により詳細な内容が明記されていますので、併せてご参照ください(同資料13~18頁 : 提出検体の選択における注意事項)。
- ホルマリン固定検体では、固定条件によって核酸の断片化が著しく、解析不能となる場合があります。組織検体の推奨固定時間は6~48時間です。微小な組織検体や細胞検体では固定時間の短縮化が望ましいとされています。腫瘍細胞含有率は面積ではなく、全有核細胞に対する総腫瘍細胞数で判断してください。検体の取り扱いについては、日本肺癌学会「各種検査の手引き」および日本病理学会「ゲノム診療用病理組織検体取扱い規程」をご参照ください。
参考
- コンパニオン診断薬などの情報については、PMDAのwebサイトにて最新情報をご確認ください。
診療報酬
- 保険名称:悪性腫瘍組織検査/悪性腫瘍遺伝子検査/処理が容易なもの/医薬品の適応判定の補助等に用いるもの
- 実施料:包括2500
- 診療報酬区分:D004-2 1イ(1)
- 判断料区分:遺伝子関連・染色体検査
悪性腫瘍遺伝子検査として、固形腫瘍または悪性リンパ腫の腫瘍細胞を検体とし、悪性腫瘍の詳細な診断および治療法の選択を目的として悪性腫瘍患者本人に対して行った場合に、患者1人につき1回に限り算定できます。ただし、肺癌における「EGFR変異解析」については、再発や増悪により、2次的遺伝子変異等が疑われ、再度治療法を選択する必要がある場合にも算定できます。
患者から1回に採取した組織等を用いて同一がん種に対して悪性腫瘍遺伝子検査を実施した場合は以下の点数で算定します。
「処理が容易なもの」2項目:4000点、3項目:6000点、4項目以上:8000点。
「処理が複雑なもの」2項目:8000点、3項目以上:12000点。
悪性腫瘍遺伝子検査の算定に当たっては、該当する遺伝子検査を診療報酬明細書の摘要欄に記載する必要があります。
「悪性腫瘍遺伝子検査」、「造血器腫瘍遺伝子検査」、「免疫関連遺伝子再構成」、「FLT3遺伝子検査」または「JAK2遺伝子検査」のうちいずれかを同一月中に併せて行った場合は、主たるもののみ算定できます。
容器
容器番号30:遺伝子検査用標本スライド容器
- 採取量: -
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 癌関連遺伝子検査,
肺癌 ALK融合遺伝子解析
容器番号43:組織保存容器(RNA安定化剤入り)
- 容量: -
- 添加剤: RNA安定化剤
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器表示
- 主な検査項目: mRNA検査
容器番号55:感染症遺伝子増幅検査用容器
- 容量: 15mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 結核菌群核酸同定,
MAC核酸同定
参考文献
松本慎吾: がん分子標的治療 13, (3), 406, 2015.
片山量平: 医学のあゆみ 252, (7), 797, 2015.
検査項目解説
臨床的意義
非小細胞肺癌患者に対して、クリゾチニブの適応を判定するための補助検査である。
ROS1遺伝子は、6番染色体長腕(6q22.1)に座位し、46のExonからなる遺伝子で、ALKと相同性の高いチロシンキナーゼである。グリオブラストーマ細胞におけるROS1遺伝子の変異が報告され、さらに2007年に肺癌細胞株から2種類のROS1遺伝子が発見されている。現在では非小細胞肺癌(NSCLC)の1~2 %にROS1遺伝子が認められることが明らかになっている。
ROS1遺伝子陽性肺癌患者は比較的若年層、女性、非喫煙者に多く発症し、腺癌に特異的にみられるとされている。
また、ALKとの相同性もあることから、ALK阻害薬として用いられていたクリゾチニブ(商品名:ザーコリ(R))がROS1のチロシンキナーゼを効果的に抑制することが明らかになり、治療に用いられるようになっている。
本検査は、非小細胞肺癌患者に対しコンパニオン診断薬を用いて、クリゾチニブの適応を判定するための補助検査である。
【陽性を示す疾患】
非小細胞肺癌
関連疾患
C34.9.26:非小細胞肺癌 → C30-C39:呼吸器腫瘍
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.
INFORMATION
※ 3年分のINFORMATION へのLinkを掲載しています.