WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 10 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 | 実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
13833 |
尿路上皮癌 FGFR3変異解析 |
|
30 |
常温 |
リアルタイムPCR法 | 検出せず |
包括2500 D004-2 1イ(1) 遺染 |
4~10日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
13833 |
尿路上皮癌 FGFR3変異解析 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
|
30 |
常温 |
リアルタイムPCR法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
検出せず |
包括2500 D004-2 1イ(1) 遺染 |
4~10日 |
備考
項目
- 受付曜日:月~金曜日(休日は受付不可)
- コンパニオン診断薬を用いた検査です(エルダフィチニブ)。
- コンパニオン診断薬などの情報については、PMDAのWebサイトにて最新情報をご確認ください。
依頼
- 『遺伝子検査依頼書』をご利用ください。
検体
- 腫瘍組織の面積が80%以上となるようにマーク(実線で囲む)したHE染色スライドを併せてご提出ください。HE染色スライドの提出がない場合やマークがない場合には、スライド全体を使用します。腫瘍組織の面積が80%に満たない場合は、偽陰性の可能性があることをご了承願います。
- 強酸による脱灰操作をした検体は検査できません。
- ホルマリン固定検体では、固定条件によって核酸の断片化が著しく、解析不能となる場合があります。組織検体の推奨固定時間は6~48時間です。微小な組織検体や細胞検体では固定時間の短縮化が望ましいとされています。検体の取り扱いについては、日本病理学会「ゲノム診療用病理組織検体取扱い規程」をご参照ください。
報告
- 遺伝子変異( p.R248C / p.S249C / p.G370C / p.Y373C )および融合遺伝子( FGFR3-TACC3v1 / FGFR3-TACC3v3 )それぞれの検出の有無をご報告します。
診療報酬
- 保険名称:悪性腫瘍組織検査/悪性腫瘍遺伝子検査/処理が容易なもの/医薬品の適応判定の補助等に用いるもの
- 実施料:包括2500
- 診療報酬区分:D004-2 1イ(1)
- 判断料区分:遺伝子関連・染色体検査
悪性腫瘍遺伝子検査として、固形腫瘍または悪性リンパ腫の腫瘍細胞を検体とし、悪性腫瘍の詳細な診断および治療法の選択を目的として悪性腫瘍患者本人に対して行った場合に、患者1人につき1回に限り算定できます。ただし、肺癌における「EGFR変異解析」については、再発や増悪により、2次的遺伝子変異等が疑われ、再度治療法を選択する必要がある場合にも算定できます。
患者から1回に採取した組織等を用いて同一がん種に対して悪性腫瘍遺伝子検査を実施した場合は以下の点数で算定します。
「処理が容易なもの」2項目:4000点、3項目:6000点、4項目以上:8000点。
「処理が複雑なもの」2項目:8000点、3項目以上:12000点。
悪性腫瘍遺伝子検査の算定に当たっては、該当する遺伝子検査を診療報酬明細書の摘要欄に記載する必要があります。
「悪性腫瘍遺伝子検査」、「造血器腫瘍遺伝子検査」、「免疫関連遺伝子再構成」、「FLT3遺伝子検査」または「JAK2遺伝子検査」のうちいずれかを同一月中に併せて行った場合は、主たるもののみ算定できます。
検査項目解説
臨床的意義
尿路上皮癌患者に対しコンパニオン診断薬を用いて、エルダフィチニブの適応を判定するための補助検査である。
線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)は、膜貫通型の受容体型チロシンキナーゼファミリーであり、細胞の増殖や分化、血管新生などに関与している。FGFRはFGFリガンドと結合することで二量体化し、受容体の自己リン酸化を介して活性化され、下流のシグナル伝達を促進する。
FGFRの異常は、さまざまな悪性腫瘍との関連が報告されており、FGFR遺伝子の増幅、点変異、転座(融合)、あるいはFGFRタンパク質の過剰発現によって異常な活性化が生じ、腫瘍の発生や進行に関与することが知られている。
ヒトでは、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4の4種類が同定され、FGFR3遺伝子の変異や融合遺伝子は、膀胱癌などにおいて高頻度に認められる。FGFR阻害薬であるエルダフィチニブ(商品名:バルバーサ(R))は、選択的にFGFRを阻害することで腫瘍の増殖を抑制する作用を示す。
本検査は、尿路上皮癌患者に対しコンパニオン診断薬を用いて、エルダフィチニブの適応を判定するための補助検査である。
※コンパニオン診断薬などの情報については、PMDAのwebサイトにて最新情報をご確認ください。
【陽性を示す疾患】
尿管尿路上皮癌
関連疾患
C66.2:尿管尿路上皮癌 → C64-C68:泌尿器腫瘍
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.