WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

00416

エキノコックス抗体Echinococcus antibody

5E225-0000-023-023

血液
1

遠心

血清
0.3

01

02

 

 

EIA

陰性(-)

4~8日

項目
コード
検査項目

00416

エキノコックス抗体Echinococcus antibody

5E225-0000-023-023

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
1

遠心

血清
0.3

01

02

 

 

EIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

陰性(-)

4~8日

備考

容器

  • EDTA、ヘパリンなどの抗凝固剤は使用不可。

「その他検査」分野共通の特記事項

  • [ご注意]研究を目的とする場合は、検査材料・前処理の方法・検査数量などを事前にご相談させていただきます。
  • 本検査は「*19」へ再委託をいたします.

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

容器番号02:汎用容器

  • 容量: 4mL・10mL
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 血清,血漿提出用

参考文献

佐藤秀男, 他: 道衛研究報 33, 8, 1983.

検査項目解説

臨床的意義

キツネやイヌの糞便からヒトに感染し、肝臓や脳に障害を来す包虫症エキノコックスの抗体を調べる検査である。

 エキノコックス(Echinococcus)は、人獣共通感染症を引き起こす条虫の一種である。単包条虫(E. granulosus)と多包条虫(E. multilocularis)が知られ、広く世界に分布している。単包条虫は主に家畜間、多包条虫は野生動物間で伝播する。

 エキノコックスの成虫は体長約5 mmである。問題となっている多包条虫を例にとると、イヌやキツネなどを終宿主として小腸に寄生し、その糞便中に虫卵が排泄される。虫卵を摂取した野ネズミの肝臓で幼虫(包虫)となり、それを捕食した終宿主の体内で成虫となる。

 ヒトが虫卵を摂取した場合は、六鉤幼虫が腸壁を通って侵入し、門脈系に入り込み肝臓に到達した後、無性増殖し肝臓を侵す。また、虫体の一部の原頭節が血流に乗り、他の臓器に到達してさらに増殖する。脳に到達するとさまざまな神経症状を引き起こし、神経疾患と誤診される恐れもある。診断にはまず動物との接触歴の聴取と本症を疑うことが肝要である。

 本邦での発生例は北日本、特に北海道に多く毎年10人程度の患者の報告があり、今後本州方面も含め増加する可能性が懸念されている。また、最終宿主であるキタキツネにおいては、多包条虫成虫の保有率が50 %を超えたという報告もある。また、ブタでの包虫症も報告されている。

 エキノコックスに感染すると次のような経過をたどる。第1期(潜伏期)では、特徴的な症状のないまま経過する。数年から十数年にもわたる。第2期(進行期)になると、上腹部の膨満がみられ次第に肝臓の肥大が進行し発熱・黄疸が出現する。第3期(終末期)では、腹水が貯留し、門脈圧亢進がみられ、肝不全、消化管出血により死に至る。

 本検査は、エキノコックス感染を血中の特異抗体で検査するものであり、虫体の証明を必要としない利点がある。

【陽性を示す疾患】

エキノコックス症

関連疾患

B67:エキノコックス症 B65-B83:蠕虫症
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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