WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 12 月 2 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00572 |
アンチトロンビン活性 |
遠心
|
15 ↓
02 |
2週 凍 |
合成基質法 | % 81~123 |
70 D006 9 血液 |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
00572 |
アンチトロンビン活性 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
15 ↓
02 |
2週 凍 |
合成基質法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
% 81~123 |
70 D006 9 血液 |
2~3日 |
備考
検体
- 必ず血漿分離の上、ご提出ください。
- 検体提出(容器番号02)は、4mL容器をご使用ください。
- チャート参照:出血凝固検査において、多項目同時依頼の際の必要血漿量は、[0.40 + (0.10 x 依頼項目数)]mLが目安となります。
参考
- 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。
「出血凝固検査」中分類共通の特記事項
- クエン酸血漿をご提出の際は、3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、温度設定18℃~25℃、1,500×gで15分以上または2,000×gで10分以上遠心分離し、血漿を凍結してご提出ください。
[ご参考]「遠心力の換算表」(チャート参照)を掲載しています。
診療報酬
- 保険名称:出血・凝固検査/アンチトロンビン活性
- 実施料:70
- 診療報酬区分:D006 9
- 判断料区分:血液学的検査
チャート
容器
容器番号15:血液凝固検査用容器
- 採取量: 1.8mL
- 添加剤:
3.2%クエン酸Na
0.2mL - 保管方法:常温
- 有効期間:容器および外袋表示
- 主な検査項目: 凝固因子活性,
PT,APTT,FIB,
AT,血中FDP
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
参考文献
板東史郎, 他: 機器・試薬 8, 811, 1985.
検査項目解説
臨床的意義
主に肝臓で産生される糖タンパクで凝固亢進状態を把握する有用な検査である。DICで著しく減少する。
アンチトロンビンは、凝固因子のトロンビンを阻害する、分子量約58,000の糖タンパクである。主に肝臓で、一部は血管内皮細胞で産生され、血中半減期は約3日とされる。血中でトロンビン阻害作用を示す物質の約8割(活性比)を占め、他の凝固因子(IXa,Xa,XIa,XⅡa)も失活させる代表的な凝固阻害物質である。
アンチトロンビンのトロンビン阻害作用は、TAT(トロンビン・アンチトロンビン複合体)を形成する形で行われる。ヘパリンが存在すると、遊離アンチトロンビンに構造変化が起こり、トロンビンとの結合はさらに即時的となる。その結果、凝固系への阻害速度は、ヘパリン存在下でトロンビンは1,000倍、第Ⅹa因子は300倍に達するという。
播種性血管内凝固(DIC)など凝固亢進状態では、アンチトロンビンが高度に消費されるため、活性も定量値も低下する。アンチトロンビンが減少や欠損した状態は、凝固系を抑制する手段の枯渇を意味し、血栓症が誘発されやすい。例えば先天性アンチトロンビン欠損症は、人口500~1,000人に1人の割合でみられるが、血栓症、特に深部静脈血栓症を起こしやすいので、術後は特に注意が必要である。また、アンチトロンビンは主に肝臓で産生されるため、肝障害では低値となる。
【低値を示す疾患】
播種性血管内凝固,アンチトロンビンIII欠乏症,静脈血栓症,肝疾患,腎障害,敗血症
関連疾患
A41.9.3:敗血症 → A30-A49:細菌性疾患
D65.8:播種性血管内凝固 → D65-D69:凝固障害
D68.5.1:アンチトロンビンIII欠乏症 → D65-D69:凝固障害
I82.9.3:静脈血栓症 → I80-I89:静脈・リンパ管・リンパ節の疾患
K70-K77:肝疾患 → K70-K77:肝疾患
N28.9.5:腎障害 → N25-N29:その他の腎・尿管の疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.