WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 4 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

02869

オリゴクローナルバンド《等電点電気泳動法》

5A150-0000-098-236

5A150-0000-098-236

複数検体

血液
2

遠心

 

血清
0.4

および

 

髄液
0.4

 

 

 

 

01

 

 

02

 

 

 

4週

冷蔵

 

4週

冷蔵

等電点電気泳動法

陰性:バンド数 0~1 本

522

D004 11

尿便

5~8日

項目
コード
検査項目

02869

オリゴクローナルバンド《等電点電気泳動法》

5A150-0000-098-236

5A150-0000-098-236

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法

複数検体

血液
2

遠心

 

血清
0.4

および

 

髄液
0.4

 

 

 

 

01

 

 

02

 

 

 

4週

冷蔵

 

4週

冷蔵

等電点電気泳動法
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

陰性:バンド数 0~1 本

522

D004 11

尿便

5~8日

備考

検体

  • 血清、髄液を同時に採取できない場合は、24時間以内に採取して両材料を併せてご提出ください。

参考

  • バンド数1本とは、血清中にはなく、髄液中にのみ検出されるバンドを意味します。

診療報酬

  • 保険名称:穿刺液・採取液検査/オリゴクローナルバンド
  • 実施料:522
  • 診療報酬区分:D004 11
  • 判断料区分:尿・糞便等検査

「IgGインデックス」、「オリゴクローナルバンド」、「ミエリンベイシック蛋白(MBP)」は多発性硬化症の診断を目的に行った場合に算定できます。

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

容器番号02:汎用容器

  • 容量: 4mL・10mL
  • 添加剤: -
  • 保管方法:常温
  • 主な検査項目: 血清,血漿提出用

参考文献

中島一郎: Animus 8, 38, 2003.

検査項目解説

臨床的意義

代表的な脱髄疾患である多発性硬化症の診断に有用な検査である。等電点電気泳動法で疾患特異性が向上した。

 オリゴクローナルバンド(OB)は、γ-グロブリンであるIgGのうち、複数の特定クローンが特異的に増加したものである。正常髄液中では、このような現象は認められない。電気泳動を行うと、IgG領域に複数の明瞭なバンドが認められることから命名された。

 多発性硬化症(multiple sclerosis:MS)とは、中枢神経の脱髄現象により起こる疾患である。神経は軸索を覆う髄鞘により保護されているが、何らかの原因により髄鞘が壊れ、中の神経がむき出しになる脱髄疾患である。このような現象が神経のあちこちで発生し、時間的、空間的に再発を繰り返しながら進行する原因不明の疾患がMSである。

 MSの発生頻度には人種差があり、本邦での発生頻度は人口10万人に対し約8~9人と考えられている。MSの平均発症年齢は30歳前後で、小児や60歳以上の高齢者に発症することはまれである。男女比は1:2~3程度で、他の自己免疫疾患同様、女性にやや多い傾向がある。

 MSの発症メカニズムには、自己免疫の関与が強く示唆されている。MSの特徴である脱髄は、自己抗体が関与しているといわれているため、OBはMSの診断に重要な検査のひとつとなる。また、欧米では、MSにおけるOBの陽性率は90 %以上と非常に高いといわれており、2001年にMcDonaldらによって提唱された多発性硬化症MSの診断基準にも加えられている。

 なお、OBは髄膜炎や脳炎などの感染性中枢神経系疾患や、ギランバレー症候群、ベーチェット病などの中枢神経系疾患でも認められることがあり、MSの病因、病態を理解する上の手がかりとなる。

【陽性を示す疾患】

多発性硬化症

関連疾患

G35.5:多発性硬化症 G35-G37:中枢神経系の脱髄疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

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