WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 10 月 1 日時点の情報です。
| 項目 コード | 検査項目 | 採取量(mL) 遠心提出量(mL) | 容器 | 安定性 保存 方法 | 検査方法 | 基準値 (単位) | 実施料 診療報酬区分 判断料区分 | 所要日数 | 
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 01629 | ニッケル | 単独検体 
 遠心 
 
 | 指定容器 
 
 
 68 | 
 
 
 3週 冷蔵 | 原子吸光法 | μg/dL 0.6 以下 | 6~11日 | 
| 項目 コード | 検査項目 | 
|---|---|
| 01629 | ニッケル | 
| 採取量(mL) 遠心提出量(mL) | 容器 | 安定性 保存 方法 | 検査方法 | 
|---|---|---|---|
| 単独検体 
 遠心 
 
 | 指定容器 
 
 
 68 | 
 
 
 3週 冷蔵 | 原子吸光法 | 
| 基準値 (単位) | 実施料 診療報酬区分 判断料区分 | 所要 日数 | 
|---|---|---|
| μg/dL 0.6 以下 | 6~11日 | 
備考
検体
- 必ず指定容器で採取し、採取後は別の容器に移さず、専用検体としてご提出ください(同じ容器を用いる項目は同一検体でも可)。汎用項目も同時にご依頼の際は、金属分析用容器(容器番号68)と汎用容器(容器番号01)の2種類をご提出ください。
基準
- 産業衛生関連検査としてご依頼の場合の基準値は、チャート参照:産業衛生関連検査一覧
チャート

参考文献
Mikac-Devic, D. et al.: Clin. Chem. 23, (6), 948, 1977.
検査項目解説
臨床的意義
ニッケル中毒の発見や暴露のモニタリングとして行われる検査である。
 ニッケル(Ni)は、生体内に必須な微量金属であるが、ヒトでは通常の食生活を送っているかぎり欠乏症状を呈することはない。一方、過剰に摂取すると人体に悪影響を与え、特にNi鉱の採鉱作業者や精練作業者、合金製造者などで暴露による障害がみられることがある。
 生体内でNiは、ureaseやhydrogenaseなどの酵素に含有され、さまざまなリボ核酸中にも見出される。ビタミンB12の補酵素であるmethylmalonyl-CoA mutase(MMM)も、Niを介して酵素の活性化、RNAの安定化を図っている。また、ホルモンや色素の代謝にもNiは関与しており、鉄吸収の機能もあるとされる。Niが欠乏すると、生殖障害やグリコーゲン代謝低下、肝・腎機能の低下、脂質・リン脂質の代謝障害、ヘモグロビンの低下などがみられる。
 職業的暴露では、Niの粉塵を吸入することで皮膚炎や肺炎、肺癌などの呼吸器疾患、金属熱や腎障害を起こす。また、有機化合物であるニッケルカーボニルの吸引では、有機ニッケル中毒として呼吸器障害や脳浮腫を発症する。これらの病態では、血中・尿中のNi濃度が高値となる。
【高値を示す疾患】
危険因子への職業的曝露
関連疾患
Z57:危険因子への職業的曝露  → Z55-Z65:危険因子への曝露
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

