WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 10 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
25855 |
タウ蛋白tau protein5C200-0000-041-023 |
単独検体
遠心
|
02 ↓ 指定容器 88 |
凍-20℃以下 |
EIA | pg/mL |
622 D004 13 尿便 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
25855 |
タウ蛋白tau protein5C200-0000-041-023 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
単独検体
遠心
|
02 ↓ 指定容器 88 |
凍-20℃以下 |
EIA |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
pg/mL |
622 D004 13 尿便 |
備考
項目
- 検体取り扱い上の問題のためクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)を強く疑う患者検体の受託はできません。
「CJD疑い例」とは厚生労働省遅発性ウイルス感染調査研究班「クロイツフェルト・ヤコブ病診療マニュアル(改訂版)」における孤発型CJDの診断基準で「ほぼ確実例」と同様の臨床症状であり、特有の検査所見などを示す患者を指します。 - 弊社は認知症の診断補助のためにCJDの除外を目的として検査を受託しています(当該点数の算定はできません)。
- お預かりした検体での追加検査や検体返却は不可(検体取り扱い上の問題のため)。
依頼
- 『タウ蛋白・アミロイドβ関連検査依頼書』をご利用ください。
検体
- 遠心分離を行い、必ず上清をポリプロピレン製の専用容器(スクリューキャップ式)に入れて凍結(-20℃以下)で保存ください(測定対象物質はポリプロピレンに吸着しにくいため)。
検体は容器と共にお届けした専用袋に入れてご提出ください。 - 必ずタウ蛋白・アミロイドβ関連検査の専用検体としてご提出ください。
日数
- 測定は月1回です。
- 本検査は「*21」へ再委託をいたします.
診療報酬
- 保険名称:穿刺液・採取液検査/タウ蛋白(髄液)
- 実施料:622
- 診療報酬区分:D004 13
- 判断料区分:尿・糞便等検査
クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)の診断を目的に、1患者につき1回に限り算定できます。
容器
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
容器番号88:タウ蛋白・アミロイドβ用容器
- 容量: 3.4mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 有効期間:外袋表示
- 主な検査項目: タウ蛋白,
リン酸化タウ蛋白,
アミロイドβ(1-40),
アミロイドβ(1-42)
参考文献
瓦林 毅, 他: 老年精神医学雑誌 24, (2), 119, 2013.
Hampel, H. et al.: Arch. Gen. Psychiatry 61, (1), 95, 2004.
Shoji, M. et al.: J. Neurol. Sci. 158, (2), 134, 1998.
検査項目解説
臨床的意義
神経軸索内の微小管結合タンパク質である。細胞内輸送の安定化に寄与するが、リン酸化を受けると不安定となり、アルツハイマー病などの神経疾患を惹起する。
タウ(ギリシア文字のτ)蛋白は、神経軸索内に存在する分子量約50,000の微小管結合タンパク質である。微小管の重合を促進・安定化する作用を持ち、細胞骨格を形成して神経細胞内のタンパク質輸送に関与している。
いわば細胞内輸送の通路として機能しているタウ蛋白であるが、多数のリン酸化部位が存在し、リン酸化を受けることで不溶・凝集化して、組織に沈着するという性質を持つ。リン酸化で微小管が不安定になると、細胞内の物質輸送を妨げることになり、神経細胞毒性を生じ、最終的に認知症につながると考えられている。
本邦の認知症患者は600万人以上と推定され、人口の高齢化に伴い増加が予想されている。中でもアルツハイマー病(alzheimer's disease:AD)は広く知られ、認知症の約40~60 %を占めるといわれている。
タウ蛋白は、ADの病理学的変化像であるアルツハイマー神経原線維変化(paired helical filaments:PHF)の主要構成成分である。また、他の神経変性疾患においても、その異常蓄積が報告されている。このようにタウ蛋白が蓄積し、神経細胞死を起こす一連の疾患群をtauopathyと呼び、前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia:FTD)や進行性核上性麻痺(progressive supranuclear palsy:PSP)など、非AD型認知症の原因とも考えられている。
【高値を示す疾患】
クロイツフェルト・ヤコブ病,アルツハイマー型認知症,髄膜脳炎
関連疾患
G04.9.6:髄膜脳炎 → G00-G09:中枢神経系の炎症性疾患
A81.0.1:クロイツフェルト・ヤコブ病 → A80-A89:中枢神経系のウイルス感染症
G30.9.1:アルツハイマー型認知症 → G30-G32:その他の神経変性疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.