検査項目解説 掲載内容は、2022 年 5 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00056 |
LDHアイソザイム3B055-0000-023-233 |
遠心
|
01 |
4日 冷蔵 |
アガロースゲル電気泳動法 | % |
48 D007 14 生Ⅰ |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
00056 |
LDHアイソザイム3B055-0000-023-233 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
4日 冷蔵 |
アガロースゲル電気泳動法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
% |
48 D007 14 生Ⅰ |
2~3日 |
備考
保存
- 全血では常温保存を推奨します。
- 長期保存の場合は-45℃以下の保存を推奨します。
基準
- チャート参照:「アイソザイム」基準値/活性値換算基準値(参考基準値)
参考
- 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/LDアイソザイム
- 実施料:48
- 診療報酬区分:D007 14
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
チャート

臨床的意義
LDH高値の際に由来臓器を推定する検査。サブユニット欠損症では特定のアイソザイムが異常低値に。
LD(LDH)アイソザイムは、LD活性上昇例について、その由来臓器を推定するための検査である。
LDは、血球・筋肉・臓器に特徴あるアイソザイム比で分布しており、それらの臓器に障害がある場合には、その損傷に応じて血中に逸脱する。特に下記の場合、LDアイソザイム実施により価値ある情報が得られる。
1. 総活性上昇の原因が不明な場合
a. 総活性が著しく上昇し、LD/AST比が20を越えるような症例
b. 軽度上昇でも持続的な場合か、LDが単独で異常な場合
2. 総活性が正常であっても、肝炎治癒の指標として5型の変動を観察したい場合
LD5は血中半減期が短いため肝炎治癒の動向を鋭敏に反映する。
3. 著しい低活性の場合
LDはHおよびMサブユニットの4量体から構成されており、これらの組み合わせによりH4, H3M, H2M2, HM3, M4の5分画が存在し、それぞれがLD1~LD5に対応する。すなわちLD1はHの4量体でH4, LD5はMの4量体でM4に相当する。通常はLD2の活性が最も高く、次いでLD3が高いパターンをとる。
【高値を示す病態】
[1,2型↑] 急性心筋梗塞、悪性貧血、溶血性貧血、PNH
[2,3型↑] 進行性筋ジストロフィー、白血病、悪性リンパ腫、胃癌等
[5型↑] 急性肝炎、慢性肝炎活動期、卵巣癌、原発性肝癌等
[アノマリー] 酵素結合性免疫グロブリンによる過剰分画の出現(出現する位置は症例により異なるが通常は幅広く、1~5型に分類できない)
【低値を示す病態】
遺伝性MまたはHサブユニット欠損症(Hサブユニット欠損ではLDH1が、Mサブユニット欠損ではLD5が消失する)、失活因子存在例
参考文献
井出純子, 他: 日臨検自動化会誌 28, 364, 2003.