WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
00034 |
血中アンモニア |
遠心
|
05 ↓ 02 |
凍 |
藤井・奥田変法 | μg/dL 30~86 |
50 D007 16 生Ⅰ |
2~3日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
00034 |
血中アンモニア |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
05 ↓ 02 |
凍 |
藤井・奥田変法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
μg/dL 30~86 |
50 D007 16 生Ⅰ |
2~3日 |
備考
項目
- チャート参照:緊急報告対象項目とその基準(除蛋白不良が考えられる場合はコメントにて連絡)
検体
- 専用容器(除蛋白液4mL入の05番容器)に正確に1.0mLの血液を加え、十分混和した後、遠心分離後の上清全量(3.0mL)を提出容器(02番)に移し、凍結してご提出ください。
参考
- 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。
診療報酬
- 保険名称:血液化学検査/アンモニア
- 実施料:50
- 診療報酬区分:D007 16
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)
チャート
容器
容器番号05:アンモニア用容器
- 採取量: 1mL
- 添加剤:
除蛋白液 4mL
(タングステン酸Na,
リン酸) - 保管方法:常温
- 有効期間:外袋表示
- 主な検査項目: 血中アンモニア
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
参考文献
奥田拓道, 藤井節郎: 最新医学 21, 622, 1966.
検査項目解説
臨床的意義
劇症肝炎・肝硬変に伴う肝性昏睡の病態把握に必須の検査である。
アンモニア(NH3)は、腸管内で食物由来のタンパク質などから生成される分解産物で、毒性を持っている。このため、主に肝臓の尿素サイクルにより、毒性の低い尿素に変換され、腎臓から排泄される。
肝障害や先天性尿素サイクル酵素欠損症などにより、アンモニア血中濃度の上昇をみるが、実際は肝機能がかなり低下しても予備能力があるため、解毒作用は保たれている。したがって、高アンモニア血症は、劇症肝炎などの非常に高度の肝機能の低下があるか、または肝硬変や特発性門脈圧亢進症などにより、アンモニアを多く含む門脈血が肝臓を通らずに直接体循環に流入する門脈-体循環シャントが存在している場合などにおいて生じる。
また、血中アンモニアの上昇と脳症の発症には時間差があり、脳症の発症の方が遅れる場合がある。
高アンモニア血症が門脈-体循環シャントや尿素サイクル酵素欠損症によるものと診断するために、アンモニア負荷試験を実施する場合がある。アンモニア負荷試験とは、9~12時間の絶食後、動脈または静脈から採血し、その後250 mLの水に溶解した3 gの塩化アンモニウムを飲用させ、45分後、120分後にそれぞれ血中アンモニアの測定を行う試験である。門脈-体循環シャントや尿素サイクル酵素欠損症の場合は、負荷後の血中濃度の上昇が認められるが、健常者ではほとんど上昇しない。
筋肉運動や食物摂取により上昇する。また、検体を全血のまま放置すると、赤血球からの遊離により高値になることがあるので、注意を要する。
【高値を示す疾患】
肝性昏睡,肝性脳症,劇症肝炎,肝硬変症
関連疾患
B19.0.1:劇症肝炎 → B15-B19:ウイルス性肝炎
K74.6.13:肝硬変症 → K70-K77:肝疾患
K72.9.4:肝性昏睡 → K70-K77:肝疾患
K72.9.5:肝性脳症 → K70-K77:肝疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.