検査項目解説 掲載内容は、2022 年 4 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
11790 |
β-リポ蛋白 (β-LP)3F130-0000-023-292 |
遠心
|
01 |
4週 冷蔵 |
比濁法 | mg/dL 169~586 |
1~2日 |
項目 コード |
検査項目 |
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11790 |
β-リポ蛋白 (β-LP)3F130-0000-023-292 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
4週 冷蔵 |
比濁法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
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mg/dL 169~586 |
1~2日 |
備考
検体
- チャート参照:生化学検査・免疫血清学検査などにおいて、多項目同時依頼の際の必要血清量は、[0.45 + (0.05 x 依頼項目数)]mLが目安となります。
参考
- 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。
チャート

臨床的意義
脂質の異常を総合的に把握する指標。異常が見られた場合にはリポ蛋白分画等の検査を行い、型を判定する。
ヒト血清中の主なリポ蛋白には、高比重リポ蛋白(HDL)、低比重リポ蛋白(LDL)、超低比重リポ蛋白(VLDL)、カイロミクロン(CM)などがあるが、その中でHDL以外のものをβ-リポ蛋白と呼ぶ。すなわち、血中に存在する大部分の脂質は、β-LPに含まれていると考えてよい。
VLDLは肝で生成されたあと、LDL等に変化し、カイロミクロンは小腸で生成され、胸管を経て血中に入る。リポ蛋白濃度の日内変動をみるとLDLやVLDLはあまり変化しないが、CMは食後から数時間にかけて高値を示す。一方、年齢別では加齢によりLDLやVLDLは高値を示し、女性は閉経後高値となる。
組成からみるとβ-LPに含まれる脂質の約50%がコレステロールであり、リン脂質が35%、中性脂肪が15%を占める。Β-LPの変動はこれらの動きを反映しており、個々の脂質やリポ蛋白分画の測定が、病態の判定には必要となる。
【高値を示す病態】
高βリポ蛋白血症、家族性高脂血症(Ⅱa、Ⅱb型)、甲状腺機能低下症、ネフローゼ症候群
【低値を示す病態】
無βリポ蛋白血症、低βリポ蛋白血症(赤血球の形態異常がみられることが多い)
肝硬変、甲状腺機能亢進症
参考文献
小出朝男, 他: 臨床病理(特集第21号), 82, 1975.