検査項目解説 掲載内容は、2022 年 5 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
総三塩化物 (TTC) |
|
25 |
4週 冷蔵 |
GC | mg/L |
4~5日 |
項目 コード |
検査項目 |
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総三塩化物 (TTC) |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
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|
25 |
4週 冷蔵 |
GC |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
mg/L |
4~5日 |
備考
検体
- [検体採取時期] 採取日は連続した作業日の5日目以降(週末)。
「産業衛生関連検査」中分類共通の特記事項
- 複数項目の「産業衛生関連検査」をご依頼の場合は、25番容器で尿6mLをご提出ください。
作業終了の2時間前に一度排尿し、その後は排尿せずに、作業終了後に採尿したものをご提出ください。
[ご参考]産業衛生関連検査一覧(チャート参照)を掲載しています。
臨床的意義
塗装、洗浄、ドライクリーニングなどに使用される塩素系有機溶剤への暴露指標。
総三塩化物は、1,1,1-トリクロルエタンやトリクロルエチレン、テトラクロルエチレンなどの尿中代謝物である。
塩化不飽和脂肪族炭化水素の一種で、産業衛生上生物学的モニタリングの対象となる有機溶剤である。洗浄、塗装、ドライクリーニングなどの領域で使用される。
1,1,1-トリクロルエタンは別名メチルクロロホルムともいわれ、印刷工場などで溶剤として用いられている。生体内に入るとまずトリクロルエタノールになり、部分的酸化によりトリクロル酢酸を生ずる。一般に発癌性の証拠はないといわれている。
トリクロルエチレンは溶剤として使用されており、吸入により吸収されるが液状のものは健康な皮膚に浸透する。本剤には発癌性があるといわれている。主にトリクロル酢酸とトリクロルエタノールに代謝される。アルコールの摂取などでトリクロル酢酸の生成が部分的に抑制されることがある。職業的暴露の場合、尿試料の採取は、週の最後の2 回の勤務時が適している。
テトラクロルエチレンは麻酔作用と刺激作用を有し、また、肝および腎に対しトリクロルエチレンより強い毒性がある。80~100%近くが呼気中に排泄され、極少量(約2%)が主に三塩化物として尿中に排泄される。
【高値を示す病態】
1,1,1-トリクロルエタン、トリクロルエチレン、テトラクロルエチレン等の塩素系有機溶剤の暴露
参考文献
労働省労働基準局労働衛生課(監修): 有機溶剤健康診断のすすめ方, 135, (社)全国労働衛生団体連合会事務局, 東京, 1990.