検査項目解説 掲載内容は、2022 年 5 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

12205

Ⅰ型コラーゲン架橋N-テロペプチド (NTx)[骨粗鬆症]

5C123-0000-001-052

 

尿(早朝2番尿)
1.5

 

25

5日

冷蔵

CLEIA

nmol BCE/mmol・Cr

M 13.0~66.2
F 閉経前 9.3~54.3
閉経後 14.3~89.0

包括156

D008 27

生Ⅱ

3~4日

項目
コード
検査項目

12205

Ⅰ型コラーゲン架橋N-テロペプチド (NTx)[骨粗鬆症]

5C123-0000-001-052

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法

 

尿(早朝2番尿)
1.5

 

25

5日

冷蔵

CLEIA
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

nmol BCE/mmol・Cr

M 13.0~66.2
F 閉経前 9.3~54.3
閉経後 14.3~89.0

包括156

D008 27

生Ⅱ

3~4日

備考

項目

  • [骨形成マーカー]BGP、BAP、total P1NP。
    [骨吸収マーカー]NTx、TRACP-5b、Dpyr。
  • 原発性副甲状腺機能亢進症、あるいは癌の骨転移の診断・治療効果判定指標としての「同名」の各検査項目(項目コード:12201、05063)とは取り扱いが異なります。骨粗鬆症の検査としてご利用の場合は、依頼書上に必ず本欄に記載されている項目コードを明記してください。

報告

  • 濃度が15.0nmol BCE/L未満の場合、クレアチニン補正値は「換算不可」でご報告します。

参考

  • 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。

診療報酬

  • 保険名称:内分泌学的検査/Ⅰ型コラーゲン架橋N-テロペプチド(NTX)
  • 実施料:包括156
  • 診療報酬区分:D008 27
  • 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)

乳癌、肺癌または前立腺癌と既に診断された患者に対し骨転移診断のために行い、当該検査に基づいて計画的な治療管理を行った場合には、「悪性腫瘍特異物質治療管理料」として算定します。

(原発性副甲状腺機能亢進症の手術適応の決定、副甲状腺機能亢進症手術後の治療効果判定または)骨粗鬆症の薬剤治療方針の選択に際して実施された場合に算定できます。

骨粗鬆症の薬剤治療方針の選択時に1回、その後6月以内の薬剤効果判定時に1回に限り、また薬剤治療方針を変更したときは変更後6月以内に1回に限り算定できます。

「オステオカルシン」、「NTx」、「Dpyr」を併せて実施した場合は、主な項目の実施料のみ算定できます。

容器

容器番号25:尿一般容器

  • 容量:
    10mL
  • 添加剤:
  • 保管方法・有効期間:
    常温
  • 主な検査項目:
    尿一般検査

臨床的意義

骨基質の分解産物。骨粗鬆症、原発性副甲状腺機能亢進症、悪性腫瘍の骨転移など、骨吸収が亢進する疾患の経過観察に有用。

 Ⅰ型コラーゲン架橋N-テロペプチド(NTx)は、骨基質の主要構成蛋白であるⅠ型コラーゲンの分解産物である。

 骨組織において、Ⅰ型コラーゲンの分子間は、両端のテロペプチド領域を中心に、ピリジノリンあるいはデオキシピリジノリンと呼ばれる物質を介し、安定な架橋構造を形成している。骨吸収が起こると、分解生成されるⅠ型コラーゲンのペプチド断片には、N-末端側由来の産物であるNTxも含まれている。骨組織から血中に放出されたNTxは、最終的に尿中に排泄される。すなわちNTxは、骨吸収を反映して尿中に現れるコラーゲン分解産物と考えることができる。

 ピリジノリンを介したⅠ型コラーゲンの架橋構造は、成熟コラーゲン線維にのみ存在し、その量は骨基質量に相関する。ゆえにNTxの血中濃度および尿中排泄量の測定は、骨吸収状態の有用な指標となる。実際、原発性副甲状腺機能亢進症など、骨吸収亢進をきたす種々の代謝性骨疾患では、血中および尿中NTxが高値を示すことが知られている。たとえば骨粗鬆症に対し、いくつかの骨吸収抑制剤が登場しているが、これらの効果判定は、投与前後の尿中NTx排泄量変化から推定することが可能である。薬剤で骨吸収が抑制されれば、それを反映し、尿中NTxは有意に低下する。他の骨吸収マーカーよりもNTxは、こうした骨吸収抑制剤に対する反応性が鋭敏とされている。

 上記の基準値のほかに、悪性腫瘍の骨転移における尿中NTx排泄量は、別に設定されている。cut-off値(100 nmol BCE/mmol Cr)は、診断特異性を重視し高めに設定されている。このため、骨転移例における陽性率は20~30%程度に留まる。もし尿中NTx値が骨吸収亢進を意味する“55 nmol BCE/mmol Cr 以上”である場合には、骨転移の可能性を考慮して、1~3カ月おきに再検査し、NTx値の変化を確認することが望ましい。

【高値を示す病態】
 癌の骨転移(肺癌、乳癌、前立腺癌)、原発性副甲状腺機能亢進症、甲状腺機能亢進症、骨Paget病(骨格の発育を受けて代謝回転が活発な20歳未満、とくに成長期の学童や、骨吸収が亢進する閉経後女性では、いずれもNTxが高値となる)

参考文献

日本骨粗鬆症学会: 骨粗鬆症診療における骨代謝マーカーの適正使用ガイド 2018年版, 2018.

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記載内容について

記載内容について

検査項目名称

すでに日本語化しているドイツ語はそのままとし、それ以外のものはアメリカ英語読みに従いました。ただし、アイソザイムのようにほぼ日本語化している検査項目名称については慣例に従いました。また、略号が通例化しているものは、略号をもって検査項目名称としました。

「検査項目名」欄:JLAC10コード

JLAC10コード(日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コード)より設定

JLAC10コード(日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コード)より設定

検査材料に関する主な用語

検査材料 概要
血液 検査のために採取していただく肘静脈血を表します。
~加血液 採血後速やかに添加剤を混和した血液を表します。
添加剤の種類により、「EDTA加血液」、「ヘパリン加血液」、「クエン酸加血液」、「NaF加血液」などと表示します(所定の添加剤入り弊社指定容器に血液を採取してください)。
~血漿 採血後速やかに添加剤を混和し、遠心分離によって得られた血漿を表します。添加剤の種類により、「EDTA血漿」、「ヘパリン血漿」、「クエン酸血漿」などと表示します。なお、単に「血漿」とあるものについては、「備考」欄に添加剤の種類を別記しています。
血清 採血後、血餅の収縮を待って遠心分離して得られた上清を表します。特に添加剤を用いる必要のある場合は、その旨を「備考」欄に記載しています。
尿 原則として自然排尿された尿を表します。なお、「蓄尿」を要する場合、「備考」欄に使用する防腐剤の種類を別記しています。採尿方法については,以下を参考としてください。 1) 普通尿の場合: 新鮮尿を清潔な乾燥した容器に直接排尿するか,清潔な乾燥した携帯便器に排尿させ,指定の検体容器に直接 移し替えます. 2) 中間尿の場合: 清潔な排尿容器を手に持ち,放尿を開始します.最初は便器に排尿し,大体排尿が半ばに達した頃,排尿を中断 せずにそのまま採尿容器に放尿し,終わりに近づいた頃,再び便器に放尿します. 3) 無菌尿の場合: 男女とも陰部を刺激の少ない消毒液で洗浄しておき,清潔で乾燥した容器に中間尿を採尿します.細菌検査など の場合には,膀胱カテーテル法を用いて採尿しても構いません.

「容器」欄の番号

検体採取および提出時に用いる容器の種類は、巻末「容器一覧表」の頁に掲載する容器番号で表しています。また、容器番号の網掛け色は容器キャップの色を表しています。

「保存方法」欄の用語

提出材料の保存条件です(採取した材料そのものの保存条件ではありません)。検査項目によっては、検査成績が保存状態の影響を明らかに受けるものもありますので,お取り扱いにご注意ください。

必ず凍結(-10℃以下)保存してください。凍結温度指定のあるものは、その旨を記載しています。なお、凍結指定の項目については原則として単独検体でのご提出をお願いします。
4℃前後で保存してください。また、数日以上にわたって保存される場合は、凍結していただくようお願いします。なお,凍結不可の材料については、その旨を記載しています。
常温保存してください(20℃前後)。

「保存方法」欄:検体の安定性

適正な検査結果をお届けすることができる、検体採取後における提出用材料の保存安定性の維持期間です。

「基準値」欄の用語

M:男性(Male) F:女性(Female)

「基準値」欄の単位記号

L liter(=1,000mL)
dL deciliter(=100mL)
mL milliliter
mm3 cubicmillimeter
μ3 cubicmicron
g gram
mg milligram(=0.001g)
μg microgram(=0.001mg)
ng nanogram(=0.001μg)
pg picogram(=0.001ng)
U Unit
UA Allergen Unit
mU milli Unit(=0.001U)
μU micro Unit(=0.001mU)
IU International Unit
AU Arbitrary Unit
BU Bethesda Unit
RLU Relative Light Unit
R.U. RPR Units
T.U. Titer Units
U mmol millimole(=0.001mol)
μmol micromole(=0.001mmol)
nmol nanomole(=0.001μmol)
pmol picomole(=0.001nmol)
fmol femtomole(=0.001pmol)
mEq milli Equivalent
FE Fibrinogen Equivalent
BCE Bone Collagen Equivalent
mOsm milli Osmole
sec second
U min minute
h hour
% percent
permill
SI Stimulation Index
cpm count per minute
RBC Red Blood Cell
LogIU Log International Unit

マーク表記の一覧

マーク一覧
倫理対象 遺伝学的検査など倫理的な配慮が必要な項目です。
曜日指定 指定曜日のみ受託可能です。
単独検体 他の項目とは別に,専用の検体としてご提出ください。
複数検体 ペア検体での出検が必要な項目です。
指定容器 必ず指定容器でご提出ください。
溶血不可 溶血検体は検査値に影響を及ぼすため避けてください。
酸性蓄尿不可 酸性蓄尿は検査値に影響を及ぼす場合がありますので避けてください。
開栓不可 コンタミネーション防止などのため,検体採取後は容器を開栓しないでください。
遠心 遠心分離してください。
冷遠 冷却下で遠心分離してください。
遮光 遮光 直射日光や蛍光灯などを避け,遮光した容器でご提出ください。
診療報酬算定における,慢性維持透析患者外来医学管理料の包括対象となる項目です。
診療報酬算定における,手術前医学管理料の包括対象となる項目です。
FAX 緊急報告値が検出された場合に,速やかにご報告する項目です。
総合検査依頼書(弊社の標準的な依頼書)のマークチェックでご依頼が可能な項目です。
指定依頼書 使用する依頼書の種類に指定があります.備考欄に記しています。
専用依頼書 使用する依頼書の種類が通常外です.専用の依頼書があります。
遺伝学依頼書 使用する依頼書の種類は,「遺伝学的検査依頼書【遺伝子検査】」です。
先天依頼書 使用する依頼書の種類は,「遺伝学的検査依頼書【先天異常・染色体検査】」です。
本年度版で新たに掲載された検査項目です。