検査項目解説 掲載内容は、2022 年 5 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

15028

HIT抗体 (血小板第4因子-ヘパリン複合体抗体)[自己免疫関連]

5G530-0000-022-062

血液
1.8

遠心

 

クエン酸血漿
0.5

15

 

02

 

 

2週

ラテックス凝集法

U/mL

1.0 未満

390

D011 10

免疫

2~3日

項目
コード
検査項目

15028

HIT抗体 (血小板第4因子-ヘパリン複合体抗体)[自己免疫関連]

5G530-0000-022-062

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
1.8

遠心

 

クエン酸血漿
0.5

15

 

02

 

 

2週

ラテックス凝集法
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

U/mL

1.0 未満

390

D011 10

免疫

2~3日

備考

検体

  • 血清は検査不可。
  • 3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、1,500×g、15分間遠心分離し、血漿を凍結してご提出ください([血液学検査]「遠心力の換算表」チャート、およびCLSI/NCCLSドキュメントH21-A5参照)。

報告

  • HIT抗体(IgG、IgMおよびIgA)を測定し、その濃度をご報告しますが、免疫グロブリンの各クラス別の濃度報告は行いません。

診療報酬

  • 保険名称:免疫血液学的検査/血小板第4因子-ヘパリン複合体抗体(IgG、IgM及びIgA抗体)
  • 実施料:390
  • 診療報酬区分:D011 10
  • 判断料区分:免疫学的検査

ヘパリン起因性血小板減少症の診断を目的として測定した場合に算定できます。

チャート

遠心力の換算表

容器

容器番号15:血液凝固検査用容器

  • 採取量:
    1.8mL
  • 添加剤:
    3.2%クエン酸Na 0.2mL
  • 保管方法・有効期間:
    常温
    容器および外袋表示
  • 主な検査項目:
    凝固因子活性,PT,APTT,FIB,AT,血中FDP,その他

容器番号02:汎用容器

  • 容量:
    4mL・10mL
  • 添加剤:
  • 保管方法・有効期間:
    常温
  • 主な検査項目:
    血清,血漿提出用

臨床的意義

抗凝固薬ヘパリン投与で惹起される血小板減少症の診断マーカー。陽性の場合、ヘパリン使用は禁忌とされる。

 ヘパリン起因性血小板減少症(Heparin-induced thrombocytopenia; HIT)は治療目的で投与されたヘパリンにより惹起される重篤な副作用の一つである。

 ヘパリンは血栓症に対する抗凝固療法や血液透析患者に投与されるが、血中で血小板第4因子(PF4)がヘパリンと結合し、複合体を形成してしまう場合がある。この複合体形成時に、PF4の構造変化が引き金となり、PF4/ヘパリン複合体に対する抗体が産生される。さらに、この複合体が、血小板や血管内皮細胞を活性化し、血小板減少や血栓を引き起こすという一連の流れがHITの発症機序とされている。

 HITの発症率はヘパリン投与患者の0.5~5%とされ、発症すると血小板数が投与前より30~50%低下するといわれている。適切な治療を施さないと発症後30日以内に約50%の患者が血栓塞栓症を合併し、そのうちの約5%が死に至る。このため本症を疑った場合は迅速な対応が要求される。

 HITの診断には、血小板機能検査や4T’sスコアリングシステムを用いた臨床診断を用い総合的に評価することが重要であるが、HIT抗体を診断補助として検査することで、より正確にHITの診断が可能になると考えられる。

 国内でも2006年4月に 注射用ヘパリンの添付文書が改訂され、副作用としてHITが追加された。HIT の既往がある患者には、ヘパリン投与が原則禁忌となっている。 4T’sスコアリングシステム
 血小板の減少(Thrombocytopenia)、ヘパリン投与から発症までの日数(Timing of platelet count fall)、血栓症や続発症(Thrombosis or other sequelae)、他の血小板減少の要因(other cause for Thrombocytopenia)から成る、Tで始まる4つの所見に点数を付け、合計点でHITの臨床診断を行う基準。最高は8点であり、点数が高いほどHITの可能性は高まる。

【高値を示す病態】
 ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)
【低値を示す病態】
 低値側での臨床的意義は少ない

参考文献

阪田敏幸: 医学と薬学 68, (3), 547, 2012.
宮田茂樹: 日本検査血液学会雑誌 12, (1), 60, 2011.

フリーワード検索

検索したい言葉を入れてください。(複数入力の場合は半角スペースで区切ってください)

複数入力の場合の絞り込み:
ページトップへ

記載内容について

記載内容について

検査項目名称

すでに日本語化しているドイツ語はそのままとし、それ以外のものはアメリカ英語読みに従いました。ただし、アイソザイムのようにほぼ日本語化している検査項目名称については慣例に従いました。また、略号が通例化しているものは、略号をもって検査項目名称としました。

「検査項目名」欄:JLAC10コード

JLAC10コード(日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コード)より設定

JLAC10コード(日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コード)より設定

検査材料に関する主な用語

検査材料 概要
血液 検査のために採取していただく肘静脈血を表します。
~加血液 採血後速やかに添加剤を混和した血液を表します。
添加剤の種類により、「EDTA加血液」、「ヘパリン加血液」、「クエン酸加血液」、「NaF加血液」などと表示します(所定の添加剤入り弊社指定容器に血液を採取してください)。
~血漿 採血後速やかに添加剤を混和し、遠心分離によって得られた血漿を表します。添加剤の種類により、「EDTA血漿」、「ヘパリン血漿」、「クエン酸血漿」などと表示します。なお、単に「血漿」とあるものについては、「備考」欄に添加剤の種類を別記しています。
血清 採血後、血餅の収縮を待って遠心分離して得られた上清を表します。特に添加剤を用いる必要のある場合は、その旨を「備考」欄に記載しています。
尿 原則として自然排尿された尿を表します。なお、「蓄尿」を要する場合、「備考」欄に使用する防腐剤の種類を別記しています。採尿方法については,以下を参考としてください。 1) 普通尿の場合: 新鮮尿を清潔な乾燥した容器に直接排尿するか,清潔な乾燥した携帯便器に排尿させ,指定の検体容器に直接 移し替えます. 2) 中間尿の場合: 清潔な排尿容器を手に持ち,放尿を開始します.最初は便器に排尿し,大体排尿が半ばに達した頃,排尿を中断 せずにそのまま採尿容器に放尿し,終わりに近づいた頃,再び便器に放尿します. 3) 無菌尿の場合: 男女とも陰部を刺激の少ない消毒液で洗浄しておき,清潔で乾燥した容器に中間尿を採尿します.細菌検査など の場合には,膀胱カテーテル法を用いて採尿しても構いません.

「容器」欄の番号

検体採取および提出時に用いる容器の種類は、巻末「容器一覧表」の頁に掲載する容器番号で表しています。また、容器番号の網掛け色は容器キャップの色を表しています。

「保存方法」欄の用語

提出材料の保存条件です(採取した材料そのものの保存条件ではありません)。検査項目によっては、検査成績が保存状態の影響を明らかに受けるものもありますので,お取り扱いにご注意ください。

必ず凍結(-10℃以下)保存してください。凍結温度指定のあるものは、その旨を記載しています。なお、凍結指定の項目については原則として単独検体でのご提出をお願いします。
4℃前後で保存してください。また、数日以上にわたって保存される場合は、凍結していただくようお願いします。なお,凍結不可の材料については、その旨を記載しています。
常温保存してください(20℃前後)。

「保存方法」欄:検体の安定性

適正な検査結果をお届けすることができる、検体採取後における提出用材料の保存安定性の維持期間です。

「基準値」欄の用語

M:男性(Male) F:女性(Female)

「基準値」欄の単位記号

L liter(=1,000mL)
dL deciliter(=100mL)
mL milliliter
mm3 cubicmillimeter
μ3 cubicmicron
g gram
mg milligram(=0.001g)
μg microgram(=0.001mg)
ng nanogram(=0.001μg)
pg picogram(=0.001ng)
U Unit
UA Allergen Unit
mU milli Unit(=0.001U)
μU micro Unit(=0.001mU)
IU International Unit
AU Arbitrary Unit
BU Bethesda Unit
RLU Relative Light Unit
R.U. RPR Units
T.U. Titer Units
U mmol millimole(=0.001mol)
μmol micromole(=0.001mmol)
nmol nanomole(=0.001μmol)
pmol picomole(=0.001nmol)
fmol femtomole(=0.001pmol)
mEq milli Equivalent
FE Fibrinogen Equivalent
BCE Bone Collagen Equivalent
mOsm milli Osmole
sec second
U min minute
h hour
% percent
permill
SI Stimulation Index
cpm count per minute
RBC Red Blood Cell
LogIU Log International Unit

マーク表記の一覧

マーク一覧
倫理対象 遺伝学的検査など倫理的な配慮が必要な項目です。
曜日指定 指定曜日のみ受託可能です。
単独検体 他の項目とは別に,専用の検体としてご提出ください。
複数検体 ペア検体での出検が必要な項目です。
指定容器 必ず指定容器でご提出ください。
溶血不可 溶血検体は検査値に影響を及ぼすため避けてください。
酸性蓄尿不可 酸性蓄尿は検査値に影響を及ぼす場合がありますので避けてください。
開栓不可 コンタミネーション防止などのため,検体採取後は容器を開栓しないでください。
遠心 遠心分離してください。
冷遠 冷却下で遠心分離してください。
遮光 遮光 直射日光や蛍光灯などを避け,遮光した容器でご提出ください。
診療報酬算定における,慢性維持透析患者外来医学管理料の包括対象となる項目です。
診療報酬算定における,手術前医学管理料の包括対象となる項目です。
FAX 緊急報告値が検出された場合に,速やかにご報告する項目です。
総合検査依頼書(弊社の標準的な依頼書)のマークチェックでご依頼が可能な項目です。
指定依頼書 使用する依頼書の種類に指定があります.備考欄に記しています。
専用依頼書 使用する依頼書の種類が通常外です.専用の依頼書があります。
遺伝学依頼書 使用する依頼書の種類は,「遺伝学的検査依頼書【遺伝子検査】」です。
先天依頼書 使用する依頼書の種類は,「遺伝学的検査依頼書【先天異常・染色体検査】」です。
本年度版で新たに掲載された検査項目です。