検査項目解説 掲載内容は、2022 年 5 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
45612 |
白血病キメラ遺伝子スクリーニング |
開栓厳禁
|
指定容器 22 |
冷蔵 |
リアルタイムRT-PCR法 | 検出せず |
3~5日 |
項目 コード |
検査項目 |
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45612 |
白血病キメラ遺伝子スクリーニング |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
開栓厳禁
|
指定容器 22 |
冷蔵 |
リアルタイムRT-PCR法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
検出せず |
3~5日 |
備考
項目
- チャート参照:検出対象キメラ遺伝子
- 受付曜日:月~金曜日(休日とその前日は受付不可)
依頼
- 『遺伝子検査依頼書』をご利用ください。
検体
- コンタミネーション防止などのため、検体採取後は容器を開栓しないでください。
算定
- 造血器腫瘍遺伝子検査は検体検査管理加算(Ⅱ)、(Ⅲ)または(Ⅳ)を届け出た医療機関において行われた場合に算定が可能です。外注検査での算定(D006-2)は各自治体により判断が異なっており、算定の可否については審査機関などにご確認ください。
「遺伝子関連検査」分野共通の特記事項
「白血病関連遺伝子」中分類共通の特記事項
- [ご参考]「造血器腫瘍の疾患別関連項目(FISH法,PCR法,他)と染色体異常」(チャート参照)を掲載しています。
チャート

容器
臨床的意義
造血器腫瘍の病型診断や治療方針の決定、予後予測の有力な指標となる。
一般に悪性腫瘍の発生には何らかの形で遺伝子異常が関与すると考えられており、造血器悪性腫瘍にあっては染色体転座に伴う多種多様なキメラ遺伝子の形成が認められる。
そのうち特定の遺伝子異常を有する造血器腫瘍はWHO分類上で独立した疾患単位に位置付けられていることから、キメラ遺伝子同定は造血器腫瘍の病型診断や治療方針の決定、予後予測の有力な指標となる。
造血器腫瘍に対しては、始めに寛解導入療法により光学顕微鏡レベルで腫瘍細胞を検出できなくなる“血液学的完全寛解”に到達させ、さらに治療を中止しても疾病が再発しない段階まで腫瘍細胞を減少させることを目指して地固め療法を行うが、ここで分子レベルでも腫瘍細胞を検出できなくなる状態を“分子生物学的完全寛解”と呼ぶ。
こうした分子レベルにおける腫瘍細胞/微小残存病変(MRD)の消長をモニタリングする際、当該腫瘍を特徴付けるキメラ遺伝子が同定されていれば、優れたマーカーとなる。
白血病キメラ遺伝子スクリーニングは、白血病を始めとする各種造血器腫瘍において特定病型で出現頻度の高いものを主体に計28種のキメラ遺伝子の有無をリアルタイムPCR法にて一括判定できる定性検査である。
各種キメラ遺伝子の個別定量検査とともに、造血器腫瘍の的確な診療に寄与することを期待している。
参考文献
大西 康, 宮村耕一: 遺伝医学 6, 206, 2002.