検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2021年11月1日時点の情報です。

入力コード 30233  統一コード 5D600 
項目名 メソテリン (可溶型メソテリン関連蛋白)
soluble mesothelin-related peptides
実施料
包括220
判断料区分 生Ⅱ 
健康保険名称  腫瘍マーカー/可溶性メソテリン関連ペプチド 
検査方法
CLEIA
検査材料
血清
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 血清 0.3
01
凍結
検査材料備考

※血漿も検査可。

報告所要日数
3~9日
基準値(単位)  
nmol/L

1.5 未満

臨床的
意義 
胸膜の中皮内膜に発現する糖蛋白。アスベスト曝露などで発症する悪性中皮腫の血中マーカー。
   石綿の一種であるアスベストは、耐熱性・耐摩擦性・耐薬品性に優れ、安価で加工が容易なため、戦後から1970年代にかけ建築用材や自動車・船舶の部品に用いられた。しかし、70年代にアスベストの発癌性が国内で報告され、2005年に社会問題化して以来、危険性が広く知られるようになった。

 悪性中皮腫はその大半がアスベスト曝露により発症する悪性腫瘍で、予後は極めて不良である。発症機序には諸説あるが、アスベストが気道から吸引されると直接肺を突き抜け胸膜や腹膜に達して沈着、刺激すると考えられ、低濃度曝露でも発症の危険がある。潜伏期が曝露後20~60年と長期に渡るため、今後患者の急増が懸念され、簡便な診断指標が求められてきた。

 メソテリンは胸膜や腹膜、心膜にある「中皮層細胞」の膜表面に発現する糖蛋白で、様々な悪性腫瘍で過剰発現が報告されている。メソテリンの分子量は40kDaで、細胞膜から遊離して血中に放出されるため、可溶型メソテリン関連蛋白(SMRP)とも呼ばれている。

 従来、悪性中皮腫では病理組織診や体腔液での細胞診、ヒアルロン酸の測定などが行われているが、非侵襲的検査としてメソテリンを加えることは診断に有用と考えられる。RobinsonらはSMRP高値でアスベスト曝露歴があるハイリスク患者では5年以内に中皮腫や肺癌がみられると報告しており、スクリーニングの一助として有用性が期待される。なお、ステージごとの陽性率はⅠ期~IV期を通じ55%~69%前後であり、進行度との強い相関は認められない。

【高値を示す病態】
 悪性(胸膜)中皮腫。膵がん、卵巣がんでも上昇をみることがある。
チャート 

腫瘍マーカー値の生理的変動因子

容  器 
提出容器

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