WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。

腫瘍関連検査

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

01840

αフェトプロテイン
(AFP)
alpha-fetoprotein

5D015

肝細胞癌で上昇する腫瘍マーカーである。肝炎や肝硬変でも軽度~中等度に上昇をみる。

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

12週

冷蔵

CLIA

ng/mL

10.0 以下

包括98

D009 2

生Ⅱ

2~3日

27710

AFPレクチン分画alpha-fetoprotein, LcA-binding fraction

5D018

AFPを分別測定することで、肝細胞癌と肝硬変などとを鑑別する検査である。肝細胞癌の診断に有用である。

血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

3週

冷蔵

LBA(LBA-EATA)

%

L3分画 10.0 未満

包括185

D009 26

生Ⅱ

3~4日

01803

癌胎児性抗原
(CEA)
carcinoembryonic antigen

5D010

消化管の悪性腫瘍を中心に、最も汎用性の広い腫瘍マーカーである。

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

12週

冷蔵

CLIA

ng/mL

5.0 以下

包括99

D009 3

生Ⅱ

2~3日

03825

塩基性フェトプロテイン
(BFP)
basic fetoprotein

5D025

臓器特異性は低いが各種がんにおいて比較的一定の陽性率を示す腫瘍マーカーであり、術後の再発の指標としても有用である。

溶血不可

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

03

 

02

 

 

 

4週

冷蔵

EIA

ng/mL

75 未満

包括150

D009 17

生Ⅱ

3~6日

01138

CA19-9CA19-9

5D130

膵癌、胆道癌をはじめとする各種消化器癌で上昇する腫瘍マーカーである。血液型Lewis抗原の影響を受ける。

血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

12週

冷蔵

CLIA

U/mL

37.0 以下

包括121

D009 9

生Ⅱ

2~3日

03819

SPan-1抗原SPan-1 antigen

5D220

膵癌をはじめとする消化器の腫瘍マーカーである。良性疾患での偽陽性率が低いといわれる。

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

3週

冷蔵

IRMA(ビーズ固相法)

U/mL

30 以下

包括144

D009 15

生Ⅱ

2~4日

02948

DUPAN-2DUPAN-2

5D170

特に膵癌、胆道癌などで上昇する血中腫瘍マーカーである。ルイス抗原陰性者でも使用可能である。

血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

1週

冷蔵

EIA

U/mL

150 以下

包括115

D009 7

生Ⅱ

3~5日

01301

エラスターゼ1elastase 1

3B195

膵癌で比較的早期から上昇する腫瘍マーカーであるが、膵炎でも上昇をみる。

血液
2

遠心

 

血清
0.5

 

 

 

01

 

 

12週

冷蔵

LA(ラテックス凝集比濁法)

ng/dL

300 以下

包括120

D009 8

生Ⅱ

1~2日

01646

PIVKA-Ⅱ《CLIA》PIVKA-2

5D520

凝固第Ⅱ因子の生合成不全生成物である。肝細胞癌に特異性の高い腫瘍マーカーで、AFPと相関が低く独立した指標になる。

血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

4週

冷蔵

CLIA

mAU/mL

40 未満

包括131

D009 10

生Ⅱ

2~3日

01500

シアリルLeX-i抗原
(SLX)
sialyl Lewis X-i antigen

5D175

肺腺癌をはじめとする腺癌で高値を示す腫瘍マーカーであるが、胆のう癌や膵癌、卵巣癌に有用である。膵癌の鑑別においてはLewis血液型の影響を受けないとされる。

溶血不可

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

01

 

02

 

 

 

12週

IRMA(ビーズ固相法)

U/mL

38.0 以下

包括140

D009 13

生Ⅱ

2~4日

03497

NCC-ST-439NCC-ST-439

5D200

膵癌、消化器系癌や肺腺癌、乳癌に有用な腫瘍マーカーである。CA19-9などよりがん特異性が高いとされている。

血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

2週

冷蔵

EIA

U/mL

M 4.5 未満
F 49歳以下 7.0 未満
50歳以上 4.5 未満

包括112

D009 6

生Ⅱ

3~4日

26547

BCA225BCA225

5D125

乳癌に対する腫瘍マーカーである。乳癌術後のモニタリングや再発乳癌に対する治療効果判定に有用である。

血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

3週

冷蔵

CLEIA

U/mL

160.0 未満

包括158

D009 20

生Ⅱ

2~3日

01192

CA15-3CA15-3

5D120

乳癌の再発・転移のモニタリングに有用な腫瘍マーカーである。

血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

12週

冷蔵

CLIA

U/mL

31.3 以下

包括112

D009 6

生Ⅱ

2~3日

27468

抗p53抗体p53-autoantibodies

5D560

癌抑制遺伝子p53の変異により生じた異常タンパク質に対する抗体である。既存の腫瘍マーカーとは相補的で、食道、大腸、乳癌で早期から上昇する。

血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

1週

冷蔵

CLEIA

U/mL

1.30 以下

包括163

D009 22

生Ⅱ

2~3日

01181

神経特異エノラーゼ
(NSE)
neuron-specific enolase

5D410

小細胞肺癌、神経芽細胞腫、神経内分泌系腫瘍の診断と経過観察に有用な血中腫瘍マーカーである。

溶血不可

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

 

01

 

 

 

5日

冷蔵

ECLIA

ng/mL

16.3 以下

包括142

D009 14

生Ⅱ

2~3日

07359

ガストリン放出ペプチド前駆体
(Pro GRP)
pro-gastrin releasing peptide

5D550

小細胞肺癌に特異性の高い血中の腫瘍マーカーである。

血液
1

遠心

 

EDTA血漿
0.3

14

 

02

 

 

10日

冷蔵

CLIA

pg/mL

81.0 未満

包括175

D009 24

生Ⅱ

2~3日

01152

SCC抗原squamous cell carcinoma-related antigen

5D300

子宮頸癌、肺癌、食道癌の他、扁平上皮癌で高値となる腫瘍マーカーである。

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

12週

冷蔵

CLIA

ng/mL

1.5 以下

包括101

D009 4

生Ⅱ

2~3日

05120

シフラ
(サイトケラチン19フラグメント)
cytokeratin 19 fragment

5D325

肺の扁平上皮癌および腺癌の診断、経過観察に有用な血中腫瘍マーカーである。

血液
2

遠心

血清
0.4

 

 

01

 

 

冷蔵

CLIA

ng/mL

3.5 以下

包括154

D009 18

生Ⅱ

2~3日

30233

メソテリン
(可溶型メソテリン関連蛋白)
soluble mesothelin-related peptides

5D600

胸膜の中皮内膜に発現する糖タンパクであり、アスベスト曝露などで発症する悪性中皮腫の血中マーカーである。

血液
1

遠心

血清
0.3

01

02

 

 

CLEIA

nmol/L

1.5 未満

包括220

D009 30

生Ⅱ

3~9日

02370

γ-セミノプロテイン
(γ-Sm)
gamma-seminoprotein

5D310

遊離型PSAに相当する前立腺癌のマーカーである。

血液
2

遠心

 

血清
0.4

01

 

02

 

 

8週

CLEIA

ng/mL

4.00 以下

包括192

D009 28

生Ⅱ

2~3日

05223

高感度PSAprostate specific antigen

5D305

前立腺癌で著明に増加するマーカーである。前立腺肥大でも上昇するが、10.0 ng/mlを超える場合には前立腺癌を強く疑う。

血液
1

遠心

 

血清
0.3

01

 

02

 

 

12週

CLIA

ng/mL

4.00 以下

包括121

D009 9

生Ⅱ

2~3日

06966

PSA-ACTprostate specific antigen-alpha1 antichymotrypsin complex

5D306

α1-アンチキモトリプシンと結合している前立腺特異抗原である。前立腺肥大症とがんの鑑別や、治療効果のフォローアップに適する検査である。

血液
1

遠心

 

血清
0.3

01

 

02

 

 

12週

CLIA

ng/mL

3.4 以下

包括121

D009 9

生Ⅱ

2~5日

06965

遊離型PSAfree PSA

5D307

前立腺特異抗原(PSA)と同時に測定し、その比をとることで感度を向上できる指標である。

血液
2

遠心

 

血清
0.4

01

 

02

 

 

2週

CLIA

ng/mL

2~3日

26050

PSA F/T比free/total PSA ratio

5D308

総PSAで軽度上昇を示すグレイゾーン領域で、肥大症とがんを判別する検査である。前立腺癌で低値を示す。

血液
2

遠心

 

血清
0.5

01

 

02

 

 

2週

CLIA

%

27 以上

包括150

D009 17

生Ⅱ

2~3日

00949

CA125CA125

5D100

主に卵巣癌に有用な腫瘍マーカーである。子宮内膜症と子宮筋腫の鑑別にも用いられる。

血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

12週

冷蔵

CLIA

U/mL

35.0 以下

包括136

D009 11

生Ⅱ

2~3日

04315

CA602CA602

5D103

主に卵巣癌で上昇する腫瘍マーカーである。CA125と高い相関を示す。

血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

4週

冷蔵

EIA

U/mL

63.0 以下

包括190

D009 27

生Ⅱ

3~9日

27034

HE4
(ヒト精巣上体蛋白4)
human epididymis protein 4

5D110

卵巣癌の腫瘍マーカーとして、臨床的感度ではCA125に及ばないが、特異性は高い検査である。

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

14日

冷蔵

CLIA

pmol/L

F 閉経前 70.0 以下
閉経後 140 以下

包括200

D009 29

生Ⅱ

3~5日

03611

シアリルTn抗原
(STN)
2024年8月19日より受託一時中断
sialyl Tn antigen

5D153

特に卵巣癌と再発性胃癌に有用な腫瘍マーカーである。卵巣癌全体では陽性率が低いものの、粘液性嚢胞腺癌では高値を示す。

血液
1

遠心

 

血清
0.3

01

 

02

 

 

12週

RIA(ビーズ固相法)

U/mL

45.0 以下

包括146

D009 16

生Ⅱ

3~8日

03774

CA72-4CA72-4

5D150

消化器癌あるいは卵巣癌で上昇する腫瘍マーカーである。偽陽性率はきわめて低い。

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

30日

冷蔵

ECLIA

U/mL

8.0 以下

包括146

D009 16

生Ⅱ

2~3日

04314

CA54/61CA54/61

5D155

主に卵巣癌(特にムチン性腺癌)で上昇する腫瘍マーカーである。

血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

3週

冷蔵

EIA

U/mL

12.0 以下

包括184

D009 25

生Ⅱ

3~9日

12488

組織因子経路インヒビター2
(TFPI2)
tissue factor pathway inhibitor 2

5D115

卵巣癌の診断補助マーカーであり、CA125との相関性を持たない。

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

14日

-20℃以下

FEIA

pg/mL

191 未満

(卵巣明細胞癌の判別カットオフ値
:270 未満)

包括190

D009 27

生Ⅱ

2~4日

13181

遊離HCG-β
(HCG-βサブユニット)
2024年4月1日より受託一時中断
chorionic gonadotropin beta-subunit

4F090

ヒト絨毛性ゴナドトロピンに特異的な構造部分を測定する検査である。胞状奇胎や絨毛癌、睾丸腫瘍で高値になる。

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

14日

冷蔵

CLIA

ng/mL

1.00 未満

包括129

D008 17

生Ⅱ

2~3日

04144

Ⅰ型コラーゲン-C-テロペプチド
(ⅠCTP)
type 1 collagen cross-linked C-terminal telopeptide

5C124

骨基質の分解産物で骨吸収量を反映する指標である。がんの骨転移の有無や治療効果の判定に有用である。

血液
2

遠心

 

血清
0.5

 

 

 

01

 

 

4週

冷蔵

RIA(二抗体法)

ng/mL

5.5 未満
(骨転移判定のカットオフ値)

2~4日

13367

デオキシピリジノリン
(DPD)
deoxypyridinoline

5C146

骨基質の代謝産物を測定する検査である。骨量減少を来す代謝性疾患やがんの骨転移で尿中濃度が上昇する。

 

尿
1.5

 

25

7日

冷蔵

CLEIA

nmol/mmol・Cr

M 2.1~5.4
F 2.8~7.6

包括191

D008 39

生Ⅱ

2~4日

12201

Ⅰ型コラーゲン架橋N-テロペプチド
(NTX)
type 1 collagen cross-linked N-terminal telopeptide

5C123

骨基質の分解産物を測定する検査である。骨粗鬆症、原発性副甲状腺機能亢進症、悪性腫瘍の骨転移など、骨吸収が亢進する疾患の経過観察に有用な検査である。

 

尿
1.5

 

25

14日

冷蔵

CLEIA

nmol BCE/mmol・Cr

骨吸収亢進の指標 55 以上
副甲状腺摘出術の適応 200 以上
悪性腫瘍の骨転移の指標 100 以上

包括156

D008 25

生Ⅱ

3~4日

09752

HER2蛋白定量HER2/neu protein

5D590

HER2蛋白はがん遺伝子により産生され、高度に発現している乳癌では予後不良とされ、抗がん剤治療の予後予測に用いられる。

血液
1

遠心

 

血清
0.3

01

 

02

 

 

28日

CLIA

ng/mL

陰性(-)
15.2 以下

2~5日

26718

可溶性インターロイキン-2レセプター
(sIL-2R)
soluble interleukin-2 receptor

5J095

免疫機構活性化の一指標である。造血器悪性腫瘍、ウイルス感染、リウマチなどにおいて上昇する。

血液
2

遠心

 

血清
0.4

 

 

 

01

 

 

14日

冷蔵

CLEIA

U/mL

121~613

包括438

D009 36

生Ⅱ

2~3日

「腫瘍関連検査」分野共通の特記事項

  • [ご参考]「腫瘍関連検査に関する検体検査実施料 注釈」(チャート参照)、「検体検査実施料と悪性腫瘍特異物質治療管理料」(チャート参照)、「腫瘍部位とマーカーの有用性」(チャート参照)を掲載しています。

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