検査項目解説 掲載内容は、2021 年 12 月 01 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

49009

指定依頼書

T-SPOT.TB (インターフェロン-γ遊離試験)[細胞機能検査]

5E301-0000-019-031

開栓厳禁

ヘパリン加血液
9

 

10

 

常温

ELISPOT(Enzyme Linked Immunospot)法

陰性

612

D015 27

免疫

3~4日

項目
コード
検査項目

49009

指定依頼書

T-SPOT.TB (インターフェロン-γ遊離試験)[細胞機能検査]

5E301-0000-019-031

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法

開栓厳禁

ヘパリン加血液
9

 

10

 

常温

ELISPOT(Enzyme Linked Immunospot)法
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

陰性

612

D015 27

免疫

3~4日

備考

項目

  • 健診などでまとまった数の検査をご希望の場合は、あらかじめご依頼予定日を営業担当者にご連絡ください。

依頼

  • 『総合検査依頼書』をご利用ください。
  • 依頼書に採血日時をご記入ください。

検体

  • コンタミネーション防止などのため、検体採取後は容器を開栓しないでください。
  • 採血後、規定時間内(32時間以内)に検査を実施する必要があります。
  • 6mLのご提出で検査は実施可能です。しかし、検査に十分な細胞(末梢血単核球)数が得られない場合は、検査不能となる場合があります。

報告

  • パネルA(ESAT-6)およびパネルB(CFP10)のスポット数を含めご報告します。

「細胞性免疫検査」分野共通の特記事項

  • [お願い]細胞性免疫検査をご依頼の際は、専用依頼書をご使用ください。また、注意事項がありますので、「細胞性免疫検査のご依頼について」(チャート参照)をご確認ください。

「細胞機能検査」中分類共通の特記事項

  • 土曜日受付可能な項目も日曜日、月曜日が連休となる場合は受託できません。

診療報酬

  • 保険名称:血漿蛋白免疫学的検査/結核菌特異的インターフェロン-γ産生能
  • 実施料:612
  • 診療報酬区分:D015 27
  • 判断料区分:免疫学的検査

診察または画像診断等により結核感染が強く疑われる患者を対象として測定した場合のみ算定できます。

容器

容器番号10:ヘパリン容器

  • 採取量:
    4mL・9mL
  • 添加剤:
    ヘパリンNa
  • 保管方法・有効期間:
    常温
    容器および箱表示
  • 主な検査項目:
    アミノ酸分析,微量金属,染色体検査,その他

臨床的意義

末梢血を用いて結核菌感染と感染既往を診断する検査。クォンティフェロン®(QFT)と同じくBCGの影響を受けない。

 肺を中心とした全身に感染症状を引き起こす結核(tuberculosis; TB)は、かつて国民病といわれ、多くの人命を奪ったが、抗結核薬の進歩で患者数は激減した。しかし、ヒトの体内で何十年も生き永らえ、乾燥した喀痰の中で何か月も生存し得るという結核菌は、そのしぶとさと人口構造の高齢化を背景に、感染既往のある高齢者を中心に再び増加する気配にあり、厚生労働省も注意を喚起している。

 結核の診断には胸部レントゲン撮影、ツベルクリン反応が知られるが、前者は被曝の危険がある。後者はBCG接種で陽性となり、検査を繰り返すことで反応が強まる欠点がある。一方、喀痰を用いた塗抹・培養やPCRなど核酸検査は、菌は排出されていないが感染が持続しているという症例の診断には充分でない。そこで結核感染者がもつ結核菌に対する免疫応答を利用した検査として、IGRA検査(Interferon-γ releasing test)が開発された。

 IGRAは患者から採取した末梢血に、結核菌に特異的な抗原を混じ、リンパ球がγインターフェロンを産生した場合に感染ありと判定する検査で、クォンティフェロン(R)(QFT)とT-SPOT.TB(R)が実用化されている。いずれもすぐに加療を要する活動性病変だけでなく、過去に感染し陳旧化した事例でも陽性になり得るため、病状判定には臨床所見など総合的な視点が必要である。

 検体に添加する抗原には、結核菌特異蛋白であるESAT-6(パネルA抗原)およびCFP-10(パネルB抗原)、QFTではこれに加えTB7.7が含まれている。結核菌群のM.tuberculosis(ヒト型結核菌)、M. africanum、M. bovisはこれらの蛋白を有するが、非結核性抗酸菌であるM. aviumやM. intracellulareは保有しないため、非結核性抗酸菌感染でIGRAは陰性となる。

 QFTは結核菌特異蛋白の刺激により産生されたインターフェロン-γ(IFN-γ)量を測定するが、T-SPOT.TB(R)ではELISPOT法を用いてIFN-γ陽性細胞数をカウントする。すなわち全血から分離した末梢血リンパ球を、抗IFN-γ抗体が固相されているマイクロプレートウェルに添加し、さらに結核菌特異抗原と反応させる。その後ウェルを洗浄し、標識試薬を加え洗浄後、基質試薬を加えるとIFN-γを産生したエフェクターT細胞の痕跡がスポットとして現れる。このスポット数をカウントすることにより感染既往の有無を判定する。パネルA、パネルBから非特異反応を除く目的で加えた陰性コントロール値を引いたいずれかのスポット数が8個以上であれば「陽性」、4個以下で「陰性」、5~7個であれば「判定保留」となる。また、陰性コントロールが11個以上反応するか、陽性コントロールが20個未満の反応であれば、リンパ球に異常が生じたと考え「判定不可」に分類される。(検査実施施設により判定基準が異なる場合があるので注意)

 QFTでは専用採血管を使用し、採血後の振盪が必要で、16時間以内に検査を開始する必要があるため、検査に制約が多かった。一方、T-SPOT.TB(R)では通常のヘパリン加採血管を使用し、検査実施施設においてT-Cell Xtend(R)と呼ばれる試薬を添加すれば、採血後32時間まで検体を保つことができる。すなわちT-SPOT.TB(R)の方が、採血から検査開始までの猶予時間が2倍長く、検体の取扱いも簡便である。

【高値を示す病態】
 結核菌感染症
【低値を示す病態】
 低値側での臨床的意義は少ない

参考文献

原田登之, 他: モダンメディア 54, (5), 148, 2008.

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記載内容について

記載内容について

検査項目名称

すでに日本語化しているドイツ語はそのままとし、それ以外のものはアメリカ英語読みに従いました。ただし、アイソザイムのようにほぼ日本語化している検査項目名称については慣例に従いました。また、略号が通例化しているものは、略号をもって検査項目名称としました。

「検査項目名」欄:JLAC10コード

JLAC10コード(日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コード)より設定

JLAC10コード(日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コード)より設定

検査材料に関する主な用語

検査材料 概要
血液 検査のために採取していただく肘静脈血を表します。
~加血液 採血後速やかに添加剤を混和した血液を表します。
添加剤の種類により、「EDTA加血液」、「ヘパリン加血液」、「クエン酸加血液」、「NaF加血液」などと表示します(所定の添加剤入り弊社指定容器に血液を採取してください)。
~血漿 採血後速やかに添加剤を混和し、遠心分離によって得られた血漿を表します。添加剤の種類により、「EDTA血漿」、「ヘパリン血漿」、「クエン酸血漿」などと表示します。なお、単に「血漿」とあるものについては、「備考」欄に添加剤の種類を別記しています。
血清 採血後、血餅の収縮を待って遠心分離して得られた上清を表します。特に添加剤を用いる必要のある場合は、その旨を「備考」欄に記載しています。
尿 原則として自然排尿された尿を表します。なお、「蓄尿」を要する場合、「備考」欄に使用する防腐剤の種類を別記しています。採尿方法については,以下を参考としてください。 1) 普通尿の場合: 新鮮尿を清潔な乾燥した容器に直接排尿するか,清潔な乾燥した携帯便器に排尿させ,指定の検体容器に直接 移し替えます. 2) 中間尿の場合: 清潔な排尿容器を手に持ち,放尿を開始します.最初は便器に排尿し,大体排尿が半ばに達した頃,排尿を中断 せずにそのまま採尿容器に放尿し,終わりに近づいた頃,再び便器に放尿します. 3) 無菌尿の場合: 男女とも陰部を刺激の少ない消毒液で洗浄しておき,清潔で乾燥した容器に中間尿を採尿します.細菌検査など の場合には,膀胱カテーテル法を用いて採尿しても構いません.

「容器」欄の番号

検体採取および提出時に用いる容器の種類は、巻末「容器一覧表」の頁に掲載する容器番号で表しています。また、容器番号の網掛け色は容器キャップの色を表しています。

「保存方法」欄の用語

提出材料の保存条件です(採取した材料そのものの保存条件ではありません)。検査項目によっては、検査成績が保存状態の影響を明らかに受けるものもありますので,お取り扱いにご注意ください。

必ず凍結(-10℃以下)保存してください。凍結温度指定のあるものは、その旨を記載しています。なお、凍結指定の項目については原則として単独検体でのご提出をお願いします。
4℃前後で保存してください。また、数日以上にわたって保存される場合は、凍結していただくようお願いします。なお,凍結不可の材料については、その旨を記載しています。
常温保存してください(20℃前後)。

「保存方法」欄:検体の安定性

適正な検査結果をお届けすることができる、検体採取後における提出用材料の保存安定性の維持期間です。

「基準値」欄の用語

M:男性(Male) F:女性(Female)

「基準値」欄の単位記号

L liter(=1,000mL)
dL deciliter(=100mL)
mL milliliter
mm3 cubicmillimeter
μ3 cubicmicron
g gram
mg milligram(=0.001g)
μg microgram(=0.001mg)
ng nanogram(=0.001μg)
pg picogram(=0.001ng)
U Unit
UA Allergen Unit
mU milli Unit(=0.001U)
μU micro Unit(=0.001mU)
IU International Unit
AU Arbitrary Unit
BU Bethesda Unit
RLU Relative Light Unit
R.U. RPR Units
T.U. Titer Units
U mmol millimole(=0.001mol)
μmol micromole(=0.001mmol)
nmol nanomole(=0.001μmol)
pmol picomole(=0.001nmol)
fmol femtomole(=0.001pmol)
mEq milli Equivalent
FE Fibrinogen Equivalent
BCE Bone Collagen Equivalent
mOsm milli Osmole
sec second
U min minute
h hour
% percent
permill
SI Stimulation Index
cpm count per minute
RBC Red Blood Cell
LogIU Log International Unit

マーク表記の一覧

マーク一覧
倫理対象 遺伝学的検査など倫理的な配慮が必要な項目です。
曜日指定 指定曜日のみ受託可能です。
単独検体 他の項目とは別に,専用の検体としてご提出ください。
複数検体 ペア検体での出検が必要な項目です。
指定容器 必ず指定容器でご提出ください。
溶血不可 溶血検体は検査値に影響を及ぼすため避けてください。
酸性蓄尿不可 酸性蓄尿は検査値に影響を及ぼす場合がありますので避けてください。
開栓不可 コンタミネーション防止などのため,検体採取後は容器を開栓しないでください。
遠心 遠心分離してください。
冷遠 冷却下で遠心分離してください。
遮光 遮光 直射日光や蛍光灯などを避け,遮光した容器でご提出ください。
診療報酬算定における,慢性維持透析患者外来医学管理料の包括対象となる項目です。
診療報酬算定における,手術前医学管理料の包括対象となる項目です。
FAX 緊急報告値が検出された場合に,速やかにご報告する項目です。
総合検査依頼書(弊社の標準的な依頼書)のマークチェックでご依頼が可能な項目です。
指定依頼書 使用する依頼書の種類に指定があります.備考欄に記しています。
専用依頼書 使用する依頼書の種類が通常外です.専用の依頼書があります。
遺伝学依頼書 使用する依頼書の種類は,「遺伝学的検査依頼書【遺伝子検査】」です。
先天依頼書 使用する依頼書の種類は,「遺伝学的検査依頼書【先天異常・染色体検査】」です。
本年度版で新たに掲載された検査項目です。