検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2021年11月1日時点の情報です。

入力コード 00574  統一コード 2B270 
項目名 アンチプラスミン活性 (α2PI)(α2プラスミンインヒビター)
antiplasmin
実施料
包括128
判断料区分 血液 
健康保険名称  出血・凝固検査/プラスミンインヒビター(アンチプラスミン) 
検査方法
合成基質法
検査材料
クエン酸血漿
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 クエン酸血漿 0.5
15 → 02
凍結
検査材料備考

※チャート参照:出血凝固検査において、多項目同時依頼の際の必要血漿量は、[0.40 + (0.10 x 依頼項目数)]mLが目安となります。
必ず血漿分離の上、ご提出ください。
3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、1,500×g、15分間遠心分離し、血漿を凍結してご提出ください(遠心力の換算表チャート、およびCLSI/NCCLSドキュメントH21-A5参照)。

報告所要日数
2~3日
基準値(単位)  
%

85~118

臨床的
意義 
線溶系活性度の指標。プラスミンと血中で特異的に結合し、線溶系を抑制する蛋白。
   血管壁が傷害され出血が起こると、凝固系の産物であるフィブリン(線維素)が析出、血栓が形成される。ついで止血が完成すると、余分な血栓を溶解するため、プラスミンを主体とする線維素溶解系(線溶系)が働き、フィブリン分解産物(FDP)が作られる。ここで線溶系が働きすぎると、逆に出血傾向が招来されてしまう。そこで線溶系が働き過ぎないよう、コントロールするのが、アンチプラスミンである。

 アンチプラスミンには、プラスミンを直接に阻害するα2プラスミンインヒビター(α2PI)と、プラスミンの産生を根元で抑制するプラスミノゲン・アクチベーター・インヒビターが知られ、α2PIが線溶活性の指標として用いられる。「抗プラスミン活性」を示すものには他に、α2マクログロブリン、α1アンチトリプシンなどもあるが、それらの作用はα2PIと比べるとはるかに弱い。α2PIは400余のアミノ酸からなる蛋白で、1:1の割合でプラスミンと特異的に結合して複合体(plasmin inhibitor complex; PIC)を形成し、即効性をもってプラスミンを失活させる。

 α2PIがプラスミンに結合する部位は、プラスミンがフィブリンに結合する部位と同一なため、いったんフィブリンに結合したプラスミンは、アンチプラスミンによる分解作用を受けにくい。このような理由でフィブリンの分解は徐々にしか進行せず、生理的現象としては、緩やかな線維素溶解が認められる。しかし、フィブリンの析出が進むと、それに伴いフィブリン溶解も亢進する。つまり線溶活性の亢進により、上昇したプラスミン活性を中和するため、アンチプラスミンは消費され、その結果α2PIは減少する。

 なお、α2PIは主として肝で産生されるが、肝障害では産生低下のため血中濃度低下がみられる。低値の原因が線溶系亢進か肝疾患か判定し難い場合は、α2PI・プラスミン複合体(PIC)を測定する。なお、先天性α2PI欠損の報告はあるが、きわめて稀である。

【薬剤の影響】血栓溶解療法(t-PA、u-PA投与)で低値を示す。

【高値を示す病態】
 手術、分娩時 など
【低値を示す病態】
 血栓症、DIC、出血傾向(線溶亢進)肝障害、抗凝固剤投与時、血栓溶解療法中、先天的欠損
関連項目 プラスミノーゲン活性 (PLG), トロンビン・アンチトロンビン複合体 (TAT), α2プラスミンインヒビター・プラスミン複合体 (PIC),
チャート 

多項目同時依頼の血漿量目安(出血凝固検査)

遠心力の換算表

容  器  
採取容器
提出容器

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