検査項目解説検査項目解説

掲載内容は、2021年9月1日時点の情報です。

入力コード 00597  統一コード 2B390 
項目名 第Ⅷ因子活性 (F8)
coagulation factorⅧ, activity
実施料
包括223
判断料区分 血液 
健康保険名称  出血・凝固検査/凝固因子(第Ⅱ因子、第Ⅴ因子、第Ⅶ因子、第Ⅷ因子、第Ⅸ因子、第Ⅹ因子、第ⅩⅠ因子、第ⅩⅡ因子、第ⅩⅢ因子) 
検査方法
APTT法
検査材料
クエン酸血漿
 
検体量(ml)
容器番号
保存方法
1 クエン酸血漿 0.5
15 → 02
※チャート欄参照
凍結
検査材料備考

必ず血漿分離の上、ご提出ください。

3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、1,500×g、15分間遠心分離し、血漿を凍結してご提出ください(遠心力の換算表チャート、およびCLSI/NCCLSドキュメントH21-A5参照)。

チャート参照:出血凝固検査において、多項目同時依頼の際の必要血漿量は、[0.40 + (0.10 x 依頼項目数)]mLが目安となります。

報告所要日数
2~5日
基準値(単位)  
%

62~145

臨床的
意義 
vWFと結合して存在する内因系凝固蛋白。先天的欠乏で血友病Aを発来。
   凝固第Ⅷ因子(F.Ⅷ)は、分子量約30,000の代表的な内因系凝固因子である。血漿中では、F.Ⅷの「運び屋」蛋白であるvWF(von Willebrand因子)と複合体を形成しており、複合体の形でプロテインCによる分解から保護されている。

 F.Ⅷの主たる役割は、止血機構の一員として血液凝固能を維持することにある。F.Ⅷは、第Ⅸa因子によって活性型のF.Ⅷaとなり、第Ⅸa因子やカルシウムイオン、リン脂質とともに、次のステップである第Ⅹ因子を第Ⅹa因子に活性化する。

 F.Ⅷの先天性欠乏症に血友病Aが挙げられる。血友病は伴性劣性遺伝の形式をとり、発症頻度は出生男子10万人に対し、12~22人、生存患者数は男子人口10万人あたり4.5~7.0人で、血友病Aと血友病Bの比率はおよそ5:1である。主たる症状は、乳児期からの深部出血、とりわけ関節、筋肉内出血である。検査ではAPTT延長をみるが、PT、血小板数、出血時間は正常にとどまる。血友病Aの保因者では、F.Ⅷ活性が正常者の約半分に低下する。血友病Aの治療には、凝固因子補充療法が行われるが、治療の過程でF.Ⅷに対する抗体が産生されることがある。この抗体を検出する目的でベセスダ法を用いたF.Ⅷインヒビターが測定される。1ベセスダ単位は、正常血漿中に存在するF.Ⅷを50%中和する力価を指し、抗第Ⅷ因子抗体が存在するとベセスダ単位は高値をとる。

 前述のようにF.Ⅷは、vWFと結合しない限り、血中を循環できないため、その異常であるフォン・ウィルブランド病においてもF.Ⅷは低下する。両疾患の鑑別には、vWF活性、第Ⅷ因子様抗原の測定が必要である。すなわち血友病Aでは、vWF活性、第Ⅷ因子様抗原はともに正常量を保つが、フォン・ウィルブランド病では減少する。

 F.Ⅷ活性の測定は、APTT法で行われる。本法はF.Ⅷ欠乏血漿中に被検血漿を添加して、APTTの補正効果を測定するもので、正常血漿を用いて検量線を作成し、患者血漿での測定時間からF.Ⅷ活性を算出する。

 F.ⅧはDICを伴わない肝疾患で正常もしくは上昇するといわれるが、これは他の因子と違い、F.Ⅷは肝以外に胃や骨髄などでも産生されるためと考えられている。

【高値を示す病態】
 妊娠、薬物投与(DDAVP、アドレナリン)
【低値を示す病態】
 血友病Aおよび保因者、von Willebrand病、抗Ⅷ因子物質出現時、DIC
関連項目 プロトロンビン時間 (PT), 活性化部分トロンボプラスチン時間 (APTT), フォン・ウィルブランド因子活性 (リストセチンコファクター), 第Ⅱ因子活性 (F2), 第Ⅴ因子活性 (F5), 第Ⅶ因子活性 (F7), 第Ⅸ因子活性 (F9), 第Ⅹ因子活性 (F10), 第ⅩⅠ因子活性 (F11), 第ⅩⅡ因子活性 (F12), 第ⅩⅢ因子定量 (F13),
チャート 

遠心力の換算表

血液凝固系の相互関係

多項目同時依頼の血漿量目安(出血凝固検査)

容  器  
採取容器
提出容器

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