WEB総合検査案内 掲載内容は、2025 年 4 月 1 日時点の情報です。

項目
コード
検査項目 採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法 基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要日数

00056

LDアイソザイム
(LDHアイソザイム)lactate dehydrogenase isoenzymes

3B055-0000-023-233

血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

4日

冷蔵

アガロースゲル電気泳動法

%

48

D007 14

生Ⅰ

2~3日

項目
コード
検査項目

00056

LDアイソザイム
(LDHアイソザイム)lactate dehydrogenase isoenzymes

3B055-0000-023-233

採取量(mL)

遠心

提出量(mL)
容器 安定性
保存
方法
検査方法
血液
1

遠心

 

血清
0.3

 

 

 

01

 

 

4日

冷蔵

アガロースゲル電気泳動法
基準値
(単位)
実施料
診療報酬区分
判断料区分
所要
日数

%

48

D007 14

生Ⅰ

2~3日

備考

検体

  • 溶血検体は高値を示す場合があります。

保存

  • 全血では常温保存を推奨します。
  • 長期保存の場合は-45℃以下の保存を推奨します。

基準

  • チャート参照:「アイソザイム」基準値/活性値換算基準値(参考基準値)

参考

  • 総合検査依頼書のマークチェックで依頼可能な項目です。

診療報酬

  • 保険名称:血液化学検査/LDアイソザイム
  • 実施料:48
  • 診療報酬区分:D007 14
  • 判断料区分:生化学的検査(Ⅰ)

チャート

「アイソザイム」基準値/活性値換算基準値(参考基準値)

容器

容器番号01:汎用容器(分離剤入り)

  • 容量: 6mL・8.5mL
  • 添加剤: 凝固促進剤
  • 保管方法:常温
  • 有効期間:容器および箱表示
  • 主な検査項目: -

参考文献

井出純子, 他: 日臨検自動化会誌 28, 364, 2003.

検査項目解説

臨床的意義

LDH高値の際に由来臓器を推定する検査である。サブユニット欠損症では特定のアイソザイムが異常低値になる。

 LDH(LD)アイソザイムは、LD活性上昇例において、その由来臓器を推定するための検査である。

 LDは、HおよびMサブユニットの四量体から構成されており、これらの組み合わせによりH4,H3M,H2M2,HM3,M4の5分画が存在し、それぞれがLD1~LD5に対応する。LD1はHの四量体でH4,LD5はMの四量体でM4に相当する。通常はLD2の活性が最も高く、次いでLD3が高いパターンをとる。

 LDは、血球、筋肉、臓器に特徴的に分布しており、それらの臓器に障害がある場合には、その損傷に応じて血中に逸脱する。(LDの項参照)

 特に下記の場合、LDアイソザイム実施により価値ある情報が得られる。

1.総活性上昇の原因が不明な場合

  • 総活性が著しく上昇し、LD/AST比が20を超えるような場合
  • 軽度上昇でも持続的な場合か、LDが単独で異常な場合
2.総活性が正常であっても、肝炎治癒の指標として5型の変動を観察したい場合
  • LD5は血中半減期が短いため肝炎治癒の動向を鋭敏に反映する
3.著しい低活性の場合
  • LDHサブユニット欠損症
 以下に各LDアイソザイムの由来臓器と作用を列挙する。

[LD1]
  • 心筋,腎臓,赤血球由来(心筋梗塞、悪性貧血で高値を示す)
[LD2]
  • 心筋,腎臓,赤血球,リンパ球由来(心筋梗塞、筋ジストロフィーで高値を示す)
[LD3]
  • 骨格筋,顆粒球由来(筋ジストロフィーで高値を示す)
[LD4]
  • 肺,肝臓,骨格筋由来(肝疾患で高値を示す)
[LD5]
  • 肺,肝臓,骨格筋由来(肝疾患で高値を示す)

【高値を示す疾患】

[1,2型]
悪性貧血溶血性貧血急性心筋梗塞
[2,3型]
悪性リンパ腫白血病進行性筋ジストロフィー胃癌
[5型]
肝癌急性肝炎卵巣癌

備考

  • チャート参照:LDHアイソザイムの分画パターン

関連疾患

I21.9.5:急性心筋梗塞 I20-I25:虚血性心疾患
C16.9.8:胃癌 C15-C26:消化器腫瘍
B17.9.3:急性肝炎 B15-B19:ウイルス性肝炎
C56.5:卵巣癌 C51-C58:女性生殖器腫瘍
D51.0.2:悪性貧血 D50-D53:栄養性・出血性貧血
D55-D59:溶血性貧血 D55-D59:溶血性貧血
C85.9.2:悪性リンパ腫 C81-C96:リンパ組織・造血器腫瘍
C95.9.1:白血病 C81-C96:リンパ組織・造血器腫瘍
G71.0.22:進行性筋ジストロフィー G70-G73:神経筋接合部・筋の疾患
C22.0.1:肝癌 C15-C26:消化器腫瘍
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.

INFORMATION

※ 3年分のINFORMATION へのLinkを掲載しています.

フリーワード検索

複数ワードはスペース区切り:

記載内容について

記載内容について

検査項目名称

すでに日本語化しているドイツ語はそのままとし,それ以外のものはアメリカ英語読みに従いました.ただし,アイソザイムのようにほぼ日本語化している検査項目名称については慣例に従いました.また,略号が通例化しているものは,略号をもって検査項目名称としました.

「検査項目名」欄:JLAC10コード

JLAC10コード(日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コード)より設定

JLAC10コード(日本臨床検査医学会が制定した臨床検査コード)より設定

検査材料に関する主な用語

検査材料 概要
血液 検査のために採取していただく肘静脈血を表します.
~加血液 採血後,直ちに添加剤と混和した血液を表します.
添加剤の種類により,「EDTA加血液」,「ヘパリン加血液」,「クエン酸加血液」,「NaF加血液」などと表示します(所定の添加剤入り弊社指定容器に血液を採取してください).遠心分離は不要です.
~血漿 採血後,直ちに添加剤と混和し遠心分離によって得られた上清を表します.添加剤の種類により,「EDTA血漿」,「ヘパリン血漿」,「クエン酸血漿」などと表示します.なお,単に「血漿」とあるものについては,「備考」欄に添加剤の種類を別記しています.
血清 採血後,室温で静置し,凝固を確認後,遠心分離によって得られた上清を表します.特に添加剤を用いる必要のある場合は,その旨を「備考」欄に記載しています.
尿 原則として自然排尿された尿を表します.なお,「蓄尿」を要する場合は,「備考」欄に使用する防腐剤の種類を別記しています.採尿方法については,以下を参考としてください.
1) 普通尿の場合: 新鮮尿を清潔な乾燥した容器に直接排尿するか,清潔な乾燥した携帯便器に排尿させ,指定の検体容器に直接移し替えます.
2) 中間尿の場合: 清潔な排尿容器を手に持ち,放尿を開始します.最初は便器に排尿し,大体排尿が半ばに達した頃,排尿を中断せずにそのまま採尿容器に放尿し,終わりに近づいた頃,再び便器に放尿します.
3) 無菌尿の場合: 男女とも陰部を刺激の少ない消毒液で洗浄しておき,清潔で乾燥した容器に中間尿を採尿します.細菌検査などの場合には,膀胱カテーテル法を用いて採尿しても構いません.

「容器」欄の番号

検体採取および提出時に用いる容器の種類は,巻末「容器一覧表」の頁に掲載する容器番号で表しています.また,容器番号の網掛け色は容器キャップの色を表しています.

「保存方法」欄の用語

提出材料の保存条件です(採取した材料そのものの保存条件ではありません).検査項目によっては,検査成績が保存状態の影響を明らかに受けるものもありますので,お取り扱いにご注意ください.

必ず凍結(-10℃以下)保存してください.凍結温度指定のあるものは,その旨を記載しています.なお,凍結指定の項目については原則として単独検体でのご提出をお願いします.
冷蔵 4℃前後で保存してください.また,数日以上にわたって保存される場合は,凍結していただくようお願いします.なお,凍結不可の材料については,その旨を記載しています.
常温 常温保存してください(20℃前後).

「保存方法」欄:検体の安定性

適正な検査結果をお届けすることができる,検体採取後における提出用材料の保存安定性の維持期間です.

「基準値」欄の用語

M:男性(Male) F:女性(Female)

「基準値」欄の単位記号

L liter(=1,000mL)
dL deciliter(=100mL)
mL milliliter
mm3 cubicmillimeter
μ3 cubicmicron
g gram
mg milligram(=0.001g)
μg microgram(=0.001mg)
ng nanogram(=0.001μg)
pg picogram(=0.001ng)
U Unit
UA Allergen Unit
mU milli Unit(=0.001U)
μU micro Unit(=0.001mU)
IU International Unit
AU Arbitrary Unit
BU Bethesda Unit
RLU Relative Light Unit
R.U. RPR Units
T.U. Titer Units
U mmol millimole(=0.001mol)
μmol micromole(=0.001mmol)
nmol nanomole(=0.001μmol)
pmol picomole(=0.001nmol)
fmol femtomole(=0.001pmol)
mEq milli Equivalent
FE Fibrinogen Equivalent
BCE Bone Collagen Equivalent
mOsm milli Osmole
sec second
U min minute
h hour
% percent
permill
SI Stimulation Index
cpm count per minute
RBC Red Blood Cell
LogIU Log International Unit

マーク表記の一覧

マーク一覧
倫理対象 遺伝学的検査など倫理的な配慮が必要な項目です.
曜日指定 指定曜日のみ受託可能です.
単独検体 他の項目とは別に,専用の検体としてご提出ください.
複数検体 ペア検体での出検が必要な項目です.
指定容器 必ず指定容器でご提出ください.
溶血不可 溶血検体は検査値に影響を及ぼすため避けてください.
酸性蓄尿不可 酸性蓄尿は検査値に影響を及ぼす場合がありますので避けてください.
開栓不可 コンタミネーション防止などのため,検体採取後は容器を開栓しないでください.
遠心 遠心分離してください.
冷遠 冷却下(4℃)で遠心分離してください.
遮光 直射日光や蛍光灯などを避け,遮光した容器でご提出ください.
診療報酬算定における,慢性維持透析患者外来医学管理料の包括対象となる項目です.
診療報酬算定における,手術前医学管理料の包括対象となる項目です.
FAX 緊急報告値が検出された場合に,速やかにご報告する項目です.
総合検査依頼書(弊社の標準的な依頼書)のマークチェックでご依頼が可能な項目です.
指定依頼書 使用する依頼書の種類に指定があります.備考欄に記しています.
専用依頼書 使用する依頼書の種類が通常外です.専用の依頼書があります.
遺伝学依頼書 使用する依頼書の種類は,「遺伝学的検査依頼書【遺伝子検査】」です.
先天依頼書 使用する依頼書の種類は,「遺伝学的検査依頼書【先天異常・染色体検査】」です.
本年度版で新たに掲載された検査項目です.