WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
28000 |
アミノ酸分画 〈血漿〉amino acids, fractionation3C045-0000-022-205 |
冷遠
|
10 ↓
02 |
2週 凍 |
LC-MS/MS | 1107 D010 4ロ 生Ⅱ |
4~5日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
28000 |
アミノ酸分画 〈血漿〉amino acids, fractionation3C045-0000-022-205 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
冷遠
|
10 ↓
02 |
2週 凍 |
LC-MS/MS |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
1107 D010 4ロ 生Ⅱ |
4~5日 |
備考
項目
- チャート参照:「アミノ酸分画」について
検体
- 採血後、直ちに遠心分離し、速やかに血漿を凍結してください。
基準
- チャート参照:「アミノ酸分画」基準値
診療報酬
- 保険名称:特殊分析/アミノ酸/5種類以上
- 実施料:1107
- 診療報酬区分:D010 4ロ
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)
チャート
容器
容器番号10:ヘパリン容器
- 採取量: 4mL・9mL
- 添加剤: ヘパリンNa
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: アミノ酸分析,
微量金属,
染色体検査
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
参考文献
植木眞琴, 他: 臨床病理 28, (補), 138, 1980.
大沢恵津子, 他: 臨床化学シンポジウム 20, 142, 1980.
Stein, W. H. and Moore, S.: J. Biol. Chem. 176, 337, 1948.
検査項目解説
臨床的意義
タンパク質代謝の異常を各アミノ酸の定量により推定する検査である。
ヒト生体内のアミノ酸は、40種余り存在する。主に、アミノ酸は、タンパク質合成材料、エネルギー源、核酸・塩基・神経伝達物質・ホルモンなどの生合成の材料、タンパク異化過程の中間代謝産物として知られている。
アミノ酸11分画は、アミノ酸のうち、病態解析によく使用される主要11種類について測定・報告する検査である。
血漿中アミノ酸濃度は食事の影響を受けるため、採血は早朝空腹時に行う。一般に食後に増加し、特に高タンパク食を摂取し続けると、Met,Phe,Tyr,Ile,Leu,Valなどが上昇する。飢餓状態や低タンパク状態が続くと、Ala,Gln,Ile,Leu,Val,Trpなどが低下する。また、運動によりAlaは増加しOrnは低下する。一般に、小児では筋肉などの組織合成に動員されるため、血漿中アミノ酸濃度は低値を示す。健常成人では、女性の方がやや高値をとるといわれている。
肝臓は、アミノ酸代謝における主要臓器であり、肝疾患では血漿中アミノ酸のバランスが変化する。分枝鎖アミノ酸(BCAA)と芳香族アミノ酸(AAA)のモル比であるFischer比は、肝臓におけるアミノ酸代謝動態の良い指標となる。
重症肝疾患時には、肝臓におけるAAAを中心としたアミノ酸の処理能力が低下するため、AAA濃度は上昇する一方で、食事摂取量の低下により主に筋肉により代謝を受けるBCAAが低下するため、Fischer比は低値となる。Fischer比は、脳内のアミノ酸比を反映するといわれ、特に肝性脳症ではアミノ酸製剤による治療の指標に用いられる。なお、Fischer比の基準範囲は2.6~4.5で、アミノ酸11分画の結果からも算出、報告される。
[Fischer比]
- Fischer比
- =(Val+Ile+Leu)/(Tyr+Phe)
備考
- チャート参照:アミノ酸分画と先天性代謝異常