WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
27200 |
脂肪酸4分画non-esterified fatty acids, 4-fractionation3F040-0000-023-205 |
遠心
|
01 ↓
02 |
4週 凍 |
LC-MS/MS | μg/mL |
393 D010 7 生Ⅱ |
4~5日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
27200 |
脂肪酸4分画non-esterified fatty acids, 4-fractionation3F040-0000-023-205 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 ↓
02 |
4週 凍 |
LC-MS/MS |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
μg/mL |
393 D010 7 生Ⅱ |
4~5日 |
備考
検体
- 分離剤入り容器で採血し、遠心後に分注をお願いします。
基準
- チャート参照:「脂肪酸4分画」基準値
診療報酬
- 保険名称:特殊分析/脂肪酸分画
- 実施料:393
- 診療報酬区分:D010 7
- 判断料区分:生化学的検査(Ⅱ)
チャート
容器
容器番号01:汎用容器(分離剤入り)
- 容量: 6mL・8.5mL
- 添加剤: 凝固促進剤
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: -
容器番号02:汎用容器
- 容量: 4mL・10mL
- 添加剤: -
- 保管方法:常温
- 主な検査項目: 血清,血漿提出用
参考文献
日本質量分析学会: 質量分析総合討論会講演要旨集 55, 454, 2007.
検査項目解説
臨床的意義
EPAやDHAなど不飽和脂肪酸も含めた脂肪酸を、分画定量する検査である。動脈硬化性疾患の背景の探索に有用である。
脂肪酸は、カルボキシル基(-COOH)を1つ持つ1価のカルボン酸である。ヒト体内では主に偶数個の炭素原子を持つ脂肪酸が存在する。このうち、パルミチン酸(C16:0)やステアリン酸(C18:0)などの飽和脂肪酸は体内で合成される。一方、リノール酸(C16:2)やα-リノレン酸(C16:3)などのn-3系の多価不飽和脂肪酸(PUFA)は体内で合成できないため、食物より摂取する必要があり、必須脂肪酸と呼ばれる。
脂肪酸分画の測定は、食生活に関わる健康状態の把握、生活指導や疾患に罹患する危険度の推定に有用と考えられる。
[飽和脂肪酸]
- 動物性脂肪の大半は飽和脂肪酸であるパルミチン酸である。LDLコレステロールを増加させ、ひいては総コレステロール値を上昇させる作用がある。HDLコレステロールや中性脂肪の増減にはあまり影響を与えない。
- 食品中での1価不飽和脂肪酸の大部分はオレイン酸(C18:1)である。リノール酸と同様に、LDLコレステロールの低下作用があり、抗動脈硬化的に働く脂肪酸である。飽和脂肪酸から不飽和脂肪酸への変換が起こることにより、血中コレステロールの上昇は抑制される。オリーブ油にはオレイン酸が多く含まれ、これを多く摂取する南イタリアやスペインでは動脈硬化性疾患による死亡率が低いとの疫学調査がある。
- α-リノレン酸(C18:3)やエイコサペンタエン酸(C20:5,EPA)やドコサヘキサエン酸(C22:6,DHA)などがこれに含まれ、抗動脈硬化作用があるといわれている。日本人の食生活の欧米化により、脂肪の摂取量が増加し、脳梗塞や心筋梗塞などの虚血性疾患が増加しているが、イヌイットでは罹患率が低い。これは、彼らの魚油摂取量が多く、魚油にPUFAが多く含まれるためと考えられている。
- 代表的なものがヒマワリ油やサフラワー油に含まれるリノール酸(C18:2)である。コレステロール値を下げる働きがあり、γ-リノレン酸はその作用が強いといわれている。
【異常を示す疾患】
動脈硬化症
関連疾患
I70.9.4:動脈硬化症 → I70-I79:動脈・細動脈・毛細血管の疾患
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.