WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
03988 |
水銀 〈血液〉 |
|
10 |
3週 冷蔵 |
原子吸光法 | μg/dL 5 以下 |
5~10日 |
項目 コード |
検査項目 |
---|---|
03988 |
水銀 〈血液〉 |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
|
10 |
3週 冷蔵 |
原子吸光法 |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
μg/dL 5 以下 |
5~10日 |
備考
基準
- 産業衛生関連検査としてご依頼の場合の基準値は、チャート参照:産業衛生関連検査一覧
チャート
容器
容器番号10:ヘパリン容器
- 採取量: 4mL・9mL
- 添加剤: ヘパリンNa
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: アミノ酸分析,
微量金属,
染色体検査
参考文献
宮永昭一, 他: 食品衛生学雑誌 25, 30, 1984.
検査項目解説
臨床的意義
水俣病などの中毒を発症させる蓄積性の有害金属を測定する検査である。
水銀(Hg)は、1956年熊本、1964年新潟において発見された低級アルキルHgであるメチルHg(有機Hg)の中毒症として有名な水俣病の原因物質である。
Hgは、体温計や血圧計など我々の生活によく使われているが、人体には全く必要のない物質であり、体内で蓄積した場合には有害な物質となる。なお、Hg血圧計およびHg体温計は、本邦では2021年1月1日以降の製造、輸入が禁止されており、世界保健機構(WHO)では、全廃を目指している。
通常の有機Hgの摂取経路は魚介類が多く、特に血中濃度はこの摂取量に左右される。一般に血中の有機Hg値が20 μg/dL以上になると中毒症状が現れるといわれている。一方、無機Hgは鉱山などで金属Hg蒸気として気道から吸収され、年余にわたって中毒が徐々に進行する。
Hgの生物学的半減期は、金属Hgが27日、無機Hgが42日、有機HgであるメチルHgが70日程度である。
本検査では総Hgが測定される。体内にHgが蓄積した場合、主に脳や肝臓、腎皮質に蓄積し、無機Hgは細胞内のリソゾーム分画に、有機Hgはマイクロゾーム分画に存在する。
水銀中毒ではこれらの臓器が冒されるため企図振戦、精神不安定症、口内炎、歯肉炎などの症状が知られ、肝・腎機能も障害される。
【高値を示す疾患】
水銀中毒,危険因子への職業的曝露
関連疾患
T56.1.1:水銀中毒 → T51-T65:薬用を主としない物質の毒作用
Z57:危険因子への職業的曝露 → Z55-Z65:危険因子への曝露
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.