WEB総合検査案内 掲載内容は、2024 年 11 月 1 日時点の情報です。
項目 コード |
検査項目 | 採取量(mL)
遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 | 基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
27839 |
インジウム |
遠心
|
01 |
4週 冷蔵 |
ICP-MS | μg/L |
5~11日 |
項目 コード |
検査項目 |
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27839 |
インジウム |
採取量(mL) 遠心 提出量(mL) |
容器 | 安定性 保存 方法 |
検査方法 |
---|---|---|---|
遠心
|
01 |
4週 冷蔵 |
ICP-MS |
基準値 (単位) |
実施料 診療報酬区分 判断料区分 |
所要 日数 |
---|---|---|
μg/L |
5~11日 |
備考
参考
- 日本産業衛生学会では血清中インジウムの生物学的許容値(ほとんど全ての労働者に健康上の悪い影響がみられないと判断される濃度)として3μg/Lが示されています。
「産業衛生関連検査」中分類共通の特記事項
- 尿検体で複数項目の「産業衛生関連検査」をご依頼の場合は、25番容器で尿6mLをご提出ください。
作業終了の2時間前に一度排尿し、その後は排尿せずに、作業終了後に採尿したものをご提出ください。
[ご参考]「産業衛生関連検査一覧」(チャート参照)を掲載しています。
容器
容器番号01:汎用容器(分離剤入り)
- 容量: 6mL・8.5mL
- 添加剤: 凝固促進剤
- 保管方法:常温
- 有効期間:容器および箱表示
- 主な検査項目: -
参考文献
大前和幸: 分子呼吸器病 24, (1), 88, 2020.
検査項目解説
臨床的意義
血中のインジウムを測定する検査である。取り扱い従事者は特殊健康診断の一次健診で測定が義務付けられている。
インジウム(In)は、原子番号49の銀白色の金属元素であり、化合物としてさまざまな工業分野で使用されているレアメタルである。従来から融点が低いのでハンダや歯科材料など、電子部品などに使用されてきたが、現在もIn・スズ酸化物(ITO)として液晶やプラズマテレビなどの薄型ディスプレイパネルの製造などに必須の原材料として利用されている。
比較的安全な金属材料と考えられていたInだが、ITOの製造作業に関わる研磨作業において、ITO粒子の吸引による間質性肺炎死亡例や、In化合物の取り扱い者による肺障害が複数報告されている。さらに、ラットやマウスによる吸入曝露実験により発がん性も示唆されており、Inの有害性が危惧されている。
Inを含む粒子は肺に沈着後、排出される速度がきわめて遅く、肺に高度に蓄積されることが知られている。一定濃度を超える蓄積は長期間にわたって肺障害の原因として作用することから、肺への蓄積の程度を知る情報として個人の曝露指標である血清Inの測定が重要となる。血清In濃度は肺のIn濃度をよく反映すると考えられている。
2013年1月から、『特定化学物質障害予防規則(特化則)』によりIn化合物の製造・取り扱い業務に常時従事する労働者に対して、特殊健康診断の一次健診に血清In量の測定が義務付けられている。
【高値を示す疾患】
金属の毒作用,危険因子への職業的曝露
関連疾患
T56:金属の毒作用 → T51-T65:薬用を主としない物質の毒作用
Z57:危険因子への職業的曝露 → Z55-Z65:危険因子への曝露
※ ICD10第2階層コードでグルーピングした検査項目の一覧ページを表示します.